イングランド(イギリス)

2023年3月10日 (金)

本・灰緑色の戦史 ドイツ国防軍の興亡 ③(2017/4)・大木毅

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第Ⅲ部 鋼鉄軍の黄昏 1943~1945年
第五章 ビヒモス陸に退く
〇 シチリア撤退戦  シチリア1943年
北アフリカの勝利から、シチリア島に連合軍は向かう!
パレルモを奪われる!
パットンとモントゴメリーの対立もある!
イタリアは無条件降伏する!
独伊の仲で戦闘が起こる!!

ここにスターニングラードへ一番乗りしたフーベ中将が派遣される!
ケッセルリングに可能な限り兵員と資材を救うことを命じられる!
「課程1a」 暗号名である!
狭い海峡である!
ドイツは柔軟に対応して撤退を成功させる!
海軍に空軍は???
手出しできなかった???
シチリア守備隊の壊滅で終わるはずが、
ドイツ6万、イタリア7万5000が退却する!
イタリア防衛の戦力である!!
フーベは幸運も持ち合わせたと!!!


〇 海峡の牙  栄光なきドイツ水雷戦隊
1939年 レーダー元帥!
「イギリスより数も戦力劣り、全力を投入しても、名誉ある死に方を示せるだけであろう」
戦争は1944年以降だと、ヒトラーに保障されている!!
それでも戦争に突入し、戦艦の活躍、Uボートでの活躍もある!
戦力不足の海軍は、水雷艇で戦う!!
1943年 コーラウフ少佐は水雷艇5隻で夜間雷撃する!
イギリスは軽巡1隻、駆逐艦6隻!
これに勝利する!!

半年後、第5水雷隊がノルウェー駆逐艦を撃沈する!

ノルマンディー上陸戦で、第8駆逐艦司令は出撃する!!
駆逐艦3隻、水雷艇1隻である!
連合軍の8隻の駆逐艦と戦う!
ドイツ軍人魂か??
最後まで戦い、全滅する!!
名誉ある死に方を示せる!!!
実際にその通りになった!!!


〇 ドイツ軍のいちばん長い日  1944年6月6日
連合軍の上陸地点は???
当初はパ=ド=カレーが有力であった!
別の可能性が出てきた?
ノルマンディーである!
ヒトラーとヨードルが疑う!
ロンメルがフランスに来ると別の対立が起こる!
装甲部隊の配置は海岸か? 内陸か??
◆ 上陸を阻止するのか??
ロンメル、ヒトラー、国防軍総帥幕僚軍
◆ 上陸させて叩くのか?
ルントシュテット、西方総軍、グデ―リアン
ドイツは二線級の兵である!!
質もバラバラである!

6月5日 悪天候でドイツは上陸は無いと考える!
が上陸が始まる!
秋の歌 レジスタンスへの合言葉である!
空挺部隊は風に流され分散し、逆にドイツ軍を惑わす!

上陸が始まるが、まだカレーが捨て切れない!
オハマは一時上陸を諦めかける………
ロンメルは戦場に戻る!
ヒトラーは朝寝坊である!
全てが後手に回る!
もっとも脆弱なである1日に、決定打を与えられなかった?


〇 コラム ⑧ 原爆製造に後れを取ったのはなぜか
ヒトラーのユダヤ人への偏見がある!
原爆製造の科学者は、ユダヤ人が多い!
原爆はユダヤ的なものと見なした!
ユダヤ人を憎んだ時から遅れている!!
それより、V兵器開発に力を入れた!
連合軍もノルウェーの重水工場を破壊する!

「映画・テレマークの要塞」
「テレビドラマ・ヘビー・ウォーター・ウォー」
そう言う映画にドラマがあった!!!


第六章 狼たちの落日
〇 ヤーボの神話
戦闘爆撃機!
連合軍はロケットに多数の機銃掃射!
恐ろしい!!
まず打撃効果は少なかった???
8月7日~10日の間の戦果がある??
イギリス 140両の戦車を破壊、損傷を与える
アメリカ 112両
実際は46両で、航空機による損傷は9両????

なぜこのような神話が広がったのか??
1 高級軍人が広めた
2 東部戦線出身者で、効果を高めらずにいられなかった
3 現場ではドイツ空軍さえ活躍しておればと言う感情が言わせた!

移動中の部隊への航空攻撃も効果がない?
ではどう言う効果があったのか???
「航空阻止」
1 輸送路、線路、橋や集積所を狙った
2 砲兵陣地
3 燃料集積地

敵を攻撃するより、移動を妨げ時間を稼いだ!
インフラを破壊する!
気になる記述! パンター1両に7立方メ―トルの燃料が必要!
全長 8.66 m
車体長 6.87 m
全幅 3.27 m
全高 2.85 m
それにしては燃料タンクが大き過ぎないのか???

重爆撃機の戦術使用も効果はすくなかった???


〇 第2VS第2  名門師団セルの死闘
◆ ドイツ第2装甲師団! 名門???
1935年 創設され初代師団長はグデ―リアン将軍!
1938年 ウィーンに移動する!
以降電撃戦のあらゆる場面に参加する!
クルクスの戦車戦にも参加!
1944年 フランスに移動し、ノルマンディー上陸戦で壊滅する!
再建され、歴戦の戦車指揮官、ラウヘルト大佐が指揮する!
ヘスラ―大佐のモデル?? ではなさそうである!!

◆ アメリカ第2機甲軍! 「手に負えないやつ」 
1940年 ジョージア州で設立される!
演習を繰り返す!
1942年 北アフリカに派遣される!
ノルマンディー上陸、ベルギー、オランダ進撃に参加する!

バルジ大作戦で両者は激突する!!
第2機甲師団は、建前で中戦車252両、兵員1万4000!
ちょっと勝てない!!
結果は第2装甲軍の完敗である!
一方的である! 完敗の理由は??
1 航空兵力の差で、ドイツは軌道を阻害された
2 披露しきっていた時に襲われた
3 優れた通信システム、豊富な装備弾薬のアメリカ砲兵に対抗出来なかった


〇 王虎枯れ野を疾る  第503重戦車大隊ハンガリー戦記
第503重戦車大隊は、マニアの中では有名か??
砲塔がヘンシェル砲塔、ポルシェ砲塔がある!
2両に、ティーガーⅡ45両がやってくる!!
ケーニヒスティーガー47両である!
1944年 ハンガリーに向かう!
この時期、ハンガリーはソ連と講和の道を探っている!

ソ連との交戦になる!
これに圧勝しているようだ!!
スターリン戦車とも対決する!
王虎は無敵か??
ハンガリーを転戦し、スロヴァキアで終戦を迎える!
第503重戦車大隊  503を使う!!
ナチスの寧相は使わなかったようだ!


〇 ゼーロフの「古典的勝利」  ドイツ陸軍最後の勝利
1945年 ソ連がモスクワに迫る!
スターリンは慎重になる!
1920年 スターリンはポーランドに敗退させられている!
その記憶がある!!
ドイツは、ゴットハルト・ハインリーチ上級大将である!

     ドイツ   ソ連
兵員   129,151   908,500
戦車   512     3,155
砲    1,602    17,482

ドイツは縦深陣地を築造する!
三層である!!
ジューコフはここで勝負をつける!
ベルリンではない!!
圧倒的兵力差である!!
ジューコフは過大な攻撃をかける!
夜間爆撃 砲弾は1,236,000発!!
これだけ撃ち込んでも反撃される!
要は目標となるところから兵を退避させて、攻撃前に戻す!!
これにより、戦車を投入する!!
10キロの正面に1,000両である!!
それだけつぎ込むと、身動きが取れない!
361両の戦車が撃破される!!
勝利は一瞬の輝きか???
スターリンは悪の指導者か??
将軍を競わしている!! 分割統治??
ベルリンへいかなる犠牲を払っても行かなければならない!!


〇 コラム ⑨ 連合軍に降伏したドイツ軍捕虜100万人の処遇は
シベリア送りのドイツ兵は日本兵と同じで虐待された??
自国の食料が無いのに、捕虜に食べさせれるかと!!
それに比べると、連合軍の扱いは???
ところが日韓関係のウソツキと同じで100万の捕虜を虐殺したと!
死体は何処にある? 知らん!!!
カティンの森の虐殺は、埋めた死体が発見されて分かった!!
何処にでもこう言うジャーナリストはいる!!
それがベストセラーになる!!
南京の30万と言われる人間の死体は???
アウシュヴィッツは無かった??
こう言う新設には注意である!!
日本もある!!
これが「本能寺の変の真実だ」
ロクな本ではないのと同じか!!!


あとがき
ドイツ国防軍の歴史である!
雑誌などに発表したものをまとめている!
著者の本は下記の作品を読んでいる!!
大変楽しい!! 続いて読んでいきたい…………

◆ 戦車将軍グデーリアン 「電撃戦」を演出した男
◆ ドイツ軍攻防史 マルヌ会戦から第三帝国の崩壊まで
◆ 帝国軍人 公文書、私文書、オーラルヒストリーからみる
◆ 独ソ戦 絶滅戦争の惨禍
◆ 「砂漠の狐」ロンメル ヒトラーの将軍の栄光と悲惨
◆ ドイツ軍事史 その虚像と実像
◆ 第二次大戦の「分岐点」


主要参考文献

索引


灰緑色の戦史 ドイツ国防軍の興亡 ③(2017/4)・大木毅

 

2023年3月 9日 (木)

本・灰緑色の戦史 ドイツ国防軍の興亡 ②(2017/4)・大木毅

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第Ⅱ部 巨大なる戦場へ 1940~1944年
第一章 閃く稲妻ー電撃戦の時代
〇 マリアンヌが稲妻に打たれるとき  フランス1940
1940年 フランスである!!
第一次世界大戦後、機動防御か、陣地防御か???
フランスは第一次世界大戦の損害から陣地防御を選択する!
マジノ線である!!
このマジノ線で防御し、それにより余った兵力で攻勢に出る!
ところが、マジノ線に隠れて、安全な戦をする!
大モルトケが言う??
「作戦を立てた通りに進むと考えるのは、素人である」
フランスはそうは考えなかった!!

◆ 1936年 ラインラント進駐 ここで軍を出していればと………
◆ 1938年 ミュンヘン協定 チェコ解体
◆ 1939年 独ソ不可侵条約でポーランドに侵攻されて宣戦布告になる!
この時期にもフランスが積極的に行動すれば………
1939年から1940年にかけての「座り込み戦争」である!
ドイツの作戦は、シュリーフェン計画のやり直しか??
ヒトラーは気に入らずに、マンシュタインのアルデンヌの森突破作戦を取る!
別の本であるが、マンシュタインがグデ―リアンに出来るかどうか確認している!
「鎌の一撃」である!!
これに成功するが、フランスは第一次世界大戦から抜け切っていない!
ムーズ川も強行突破である! 砲兵の到着を待たない!!
空飛ぶ砲兵が活躍する!
フランスはドイツより空軍は優勢ながら、温存を図った!
ドイツの作戦名「黄号」 「黄色の場合」
フランスは戦力的はドイツに劣っていない!
フランスは同じペースで戦っている??
フランスは予備軍も無い!!
ドイツは「赤号」作戦を発動する!

マリアンヌは力によって倒されていない!
稲妻に打たれて全身がマヒし、その場に崩れ落ちたと!


〇 地球の頂上の戦い  銀狐作戦1941
リデル・ハートが書いていた!
ヒトラーお気に入りの二人の将軍!
ロンメルと、ディートル!!
片や太陽、片や雪原である!!
そう言うことでデイートルの名前は知っていた!

フィンランドである!
フィンランドはソ連に善戦している!!
攻め込んだソ連軍を撃退した!!
それを見たヒトラーはソ連が弱いと誤解した!!

「青狐」作戦
「白狐」作戦
「北極狐」作戦
読んでいて思うが、1941年のドイツ軍とは思えない!
フィンランドの森、湖沼で戦う訓練を受けたフィンランド軍は、
ドイツ軍よりこの地では精鋭である!


〇 狐は本当に賢かったか?  エルヴィン・ロンメル小考
ロンメルの将才は???
絶えず疑問視されている???
ロンメルの経歴は???
◆ フォンが付いていないので貴族ではない
◆ ヴェルテンベルグの生まれでユンカーではない
◆ 軍人の家系ではない
◆ 幼年学校を出ていない
つまり軍隊内でも不利である!
元帥大将のエリ-トコースではない!

フリードリッヒ大王
「将軍たるもの勇敢であるだけでは足らぬ、幸運を持っていなければ」
ロンメルは戦場の指揮官である! 実績を上げる!!
ルントシュテットが言う!
「せいぜい優秀な師団長と言うところで、それ以上ではない」
「歩兵は攻撃する」がヒトラーの目にとまる!
装甲師団の指揮を要求するが、人事局は反対する!
歩兵将校であり戦車のことは知らないと!
がヒトラーには誰も逆らえない!!
1940年、危機に際し88mm高射砲を水平に撃ち逃れる?
これをロンメルの創意工夫と言うが、先例がある!
よく分から無いが、ロンメル自身が自慢したらともかく、
そうでなければ問題視する必要はないのでは??

1941年 アフリカ軍司令官として北アフリカで攻勢に出る!
しかしここでは対ソ戦の最中に、イギリス軍がちょっかいを出さないようにする!
けん制である!! 主戦場は東部戦線である!! 
余計なことをするなと??
ロンメルの作戦計画はそれなりに評価出来る!
があくまで北アフリカで、全体から見れば兵力が不足する!
これを分かっていないと!!
フランツ・ハルダーは補給を考えないロンメルを評価しない!

「マーチン・フォン・クレフェルト 補給戦」
ロンメルはイタリアが補給出来なかったので負けた??
そうではなく、港から補給するトラックが足らなかった??
港も限定されていたと!!
つまりけん制に徹すればよかったと???
アフリカに取られた戦力を東部に回した方が良かった????

ノルマンディーの対応は??
水際での連合国軍撃滅か?
内陸での遭遇戦か???
ロンメルは連合軍の空からの攻撃を知っている!
一旦上陸させたら、戦えるものでは無い!!
ヒトラー暗殺に連座する! それでよかったのか??
山本五十六と同じで、死に場所を得た?????

孫子言う!!
「将とは智、信、仁、勇、巌なり」
ここでピーターの法則がある!
有能な人間が昇進していくうちに無能になる??
会社でもよくある!
あの人は課長の時は良かったのに?????
ロンメルは??
◆ 智 軍団長としては優秀であるが、軍司令官としては・
◆ 信 部下から支持されている
◆ 仁 仝上
◆ 勇 あり過ぎる
◆ 巌 敬愛されると同時に恐れられていた

きついようであるが、北アフリカ戦線は最終的には枢軸軍が負ける!!


〇 コラム ⑤ 電撃戦成功の要因は
電撃戦は、敵国を外交的に孤立させる!
攻撃は相手の指揮系統である!
ドイツは短期決戦にこだわる!

しかしソ連はそうではない!
外交的に孤立していない!
近代化が進んでいなかったので、指揮系統が断絶しても戦えた!
ソ連は総力戦可能だった………
ドイツはそうではなかった…………


〇 コラム ⑥ ヒトラーはなぜダンケルク撤退を許したか
ダンケルク撤退は成功した!
後日の反撃の戦力である! 30万人???
何故攻撃を停止したのか??
戦術的理由は??
◆ ゲーリングの空軍のみで撃破
◆ ルントシュテットが停止した
◆ ヒトラーも装甲軍を温存したかった

伺った見方???
◆ イギリスとの講和のために停止した
◆ 捕虜を取りたくなかった? 食べさせるのが惜しい??

いずれにしろ分からないと!!


第二章 ロシアのフォン・マンシュタイン
〇 クリミアの機動攻囲  セヴァストポリ攻略戦
1941年9月16日 ショーベルト将軍が事故で亡くなる!
新司令官はマンシュタインである!!
ドイツ最高の軍人と言う!!
ここはロストフとクリミヤの目標がある!
優先順位を決める!
クルミアのゼヴァストポリ要塞攻略を優先する!
ロストフは抑えで、兵力をクリミヤに集中する!
ゼヴァストポリ要塞攻略が始まる!
黒海艦隊から21,000名がゼヴァストポリ要塞に入る!
ここで抗命がある! 軍人もやるときはやる!!
「兵力」を正面から撃破するのではなく、
指揮統制システムを混乱させ「戦闘力」を奪い勝っていた?

スターリンの攻勢がある!
これを撃退する!  「雁猟」作戦!
次に「蝶鮫漁」である!
2度セヴァストポリ攻略に失敗している!!
1300門の砲を集める!
巨砲もある!!
マンシュタインは引かない!!
敵が来ないと思っているところから攻撃する!
攻撃続行である! ついに落とす!!


〇 誇張された勝利
「城塞」 クルクスの戦いである!!
スターニングラードで負ける!
マンシュタインも救出に行きながら失敗する!
この時期は、ドイツも戦略攻勢を実施できない!
「後手からの一撃」
ソ連軍をドニエプルまで進ませ、伸び切ったところを叩く!
しかし実行出来ずに、クルクスに目を付ける!
ただしヒトラー単独ではない!
将軍たちも賛成したと!!
これは早いほうが良いと!!

しかし作戦発動は遅れる!!
この兵力は??
ソ連 1,426,352
ドイツ 518,000
これに戦車に航空機、パルチザンが加わる!!
勝負にならない!
その他の戦線も同じである!!
「ヒュドラ」 マンシュタインが例える!
ソ連のことである!! 兵は増強されている!!
この時は、ドイツはパンターにティーゲルを投入している!
これにT34が歯が立たない!!
おかげでⅢ号、Ⅳ号戦車を見ても恐怖をきたす!
ドイツは順調か???
ソ連は手持ちの戦車部隊を投入する!

ここは独ソで捏造している!
ソ連は戦車戦で勝ったと??
ドイツはヒトラーのせいにする??
連合軍のシチリア上陸がある!!
これで作戦が中止になった!!
マンシュタインはあくまで戦えば勝利出来たと!!
ヒトラーはイタリアのことも考えなければならない!
戦線を広げ過ぎた????
局地的な勝利は得られても、決定的勝利にはならない!
勝って和平も人種戦争であるから無理である!!!


〇 ジークフリートの背中
クルクスの戦い以降、ロシアは主導権を握る!
ソ連は兵力を独ソ戦に集中出来る!!
ドイツは他戦線に必要である!!
細かな作戦が多い!
そのたびに火消しに走る!!
マンシュタイン???
ドイツも開戦当初のドイツ軍ではない!
逆にソ連軍は鍛えられている!
この時期はソ連も損害が多い!

マンシュタインはヒトラーに言う!!
南方軍集団の自由裁量権か、解任かを求める!!
脅しか?? 自分より優秀な軍人がいるのかと???

「ルミャンツェフ」作戦!
1,144,000の兵、2800両の戦車、12,866門の砲、ロケット砲767門!
これでは勝てないと!!

ハリコフでは流石ドイツ軍だと!!
逆に包囲するが、兵力不足で歩撃滅が出来ない!!

ヒトラーは言う!
「将軍たちは軍事的な理由と、退却しか考えない!
経済的理由については考えないのだ」
信用出来るのか分からないが、ツァィツラーが資源で退却を拒まれる!
シュペーアに聞くと影響ないと! それをヒトラーに言う!
シュペーアと直接話することを禁止される????
あり得そうな話であるが…………

ハリコフは奪われる!
ソ連に相当な損害を与えているが、ドイツの消耗している!
損得から言うとドイツが補給が続かない!!

ジークフリードは、退治した悪魔の血を浴びて不死身になった!
菩提樹の葉が背中に張り付いてそこだけ不死身でない!!
背中があらわになった時、ドイツは終わるのか???


〇 ドニエプルへの撤退
ソ連はマンシュタイン攻勢用の戦力がある??
兵2,633,000人、戦車2400両、砲51,200門、航空機2,850機!!!
これではドニエプルまでの撤退で消耗する!!
が、スターリンは慎重である!
直ぐには許可しない?? しておけばどうなっていたか??

「東方防壁」 そんなものはない!!
各方面でソ連は攻勢をかける!
マンシュタインは耐え切れない???
1943年9月8日 ヒトラーは南方軍司令部を訪れて会見する!
退却は許可されない!!
ついに退却する!
退却し700キロにわたり再展開する!
387ヶ所の野戦病院から20万の傷病兵と救護要員も後送する!
自発的に同行するウクライナ人もいる!
ドイツ系の民間人37万5000!

ドイツは焦土作戦を実施する!!
それでもソ連の一部は既に渡河している!
このチャンスにソ連は、ブクリン空挺作戦を発動する!
約450機使用する!!
結局失敗する……… スターリンの秘密主義が原因か??
ドイツ兵は守ってくれる陣地があると期待したが…………
そんなものはない!!!!!


〇 マンシュタイン最後の栄光  第1装甲軍奇跡の脱出
1944年 ドイツは「春の泥寧」を待つ!
この間はソ連も動けない???
がこの時期になると、アメリカ製のトラックが多量にある!

マンシュタインVSヒトラー 死守、死守
ソ連の攻勢が始まり、マンシュタインは撤退の許可を求める!
ヒトラーを会談する!
20万人の命がかかっている!!
撤退が認められる!

傷病兵と救護要員、ウクライナ人、ドイツ系の民間人はどうなっているのか??
マンシュタインは、「白鳥の歌」を聞く!!
解任される…………
4000人の新兵が包囲されて、53人しか助からなかった………


〇 コラム ⑦ なぜ対ソ侵攻に失敗したのか
ヒトラーは人種戦争を仕掛ける???
もっとも有名なユーゴスラビアで1ヶ月、開始が遅れた!
これがなかったら冬将軍到来前にモスクワ攻略が出来ていた??
そんなことは無い!!
春の泥寧「ラスプーチツァ」もある!
アメリカはトラックも援助している!
ソ連は「ラスプーチツァ」の時期も攻勢に出れる!
「マーチン・フォン・クレフェルト 補給戦」
これにもドイツの補給が問題だと!
劣等人種の絶滅の為の戦争に、他民族を使えない!!
失敗は運命付けられていた???

 

本・灰緑色の戦史 ドイツ国防軍の興亡 ②(2017/4)・大木毅

 

 

2023年3月 8日 (水)

本・灰緑色の戦史 ドイツ国防軍の興亡 ①(2017/4)・大木毅

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戦略の要諦! 用兵の極意! 作戦の成否!
シュリーフェン計画、電撃戦から、最後の勝利「ゼーロフ高地の戦い」まで、
その「勝利」と「失敗」の本質から学ぶ。
独自の視点、最新の研究、ドイツ連邦軍事文書館などの第一次史料の渉猟からつむがれる
「灰緑色」の軍隊、ドイツ国防軍の戦史!


大木毅の本を読むようになって、証言が信じられなくなった!
保阪正康の本にもそう言うところがあった!
ドイツ国防軍の優秀さ?
ヒトラーがいなければ勝っていた???
夢が無くなり続けている………
いちばんのショックは、パウル・カレルである!
リデル・ハートもええ加減なのか???
特にパウル・カレルは会社の先輩が絶賛していた………
それに武装SS!! ラインハルト・ゲーレンである!!
今から思うと腹が立つが!
内容は下記の通りである!! ① ② ③と分けて紹介する!!


序   ドイツ国防軍にまつわる「神話」の解体
第Ⅰ部 国防軍ーその前史と誕生 第一次大戦 1939年
第Ⅱ部 巨大なる戦場へ 1940~1944年
第Ⅲ部 鋼鉄軍の黄昏 1943~1945年
あとがき

主要参考文献
索引


序   ドイツ国防軍にまつわる「神話」の解体
ドイツ国防軍の戦争指導は終始正しい???
ドイツ軍は無敵である!
間違いはヒトラーだと!!
しかし神話は崩れている!!
◆ パウル・カレル、グデ―リアン将軍、マンシュタイン元帥らの回想録
◆ フランツ・ハルダーの証言
ことごとく覆されている!

◆ ダンケルクの戦闘停止はルントシュテットが関与している!
◆ モスクワ攻略は平坦面から失敗を運命付けられていた?
◆ スターニングラード以降も勝利を掴み和平の道はあった?
◆ 大モルトケも戦略ではなく、戦術勝利の積み重ねで勝利を掴む????


第Ⅰ部 国防軍ーその前史と誕生 第一次大戦 1939年
第一章 軍事思想の相克
〇 シュリーフェン計画と言う神話  その虚像と神話
この計画は、ハンニバルのカナンの森の戦いが原点か?
史上まれにみる包囲撃滅戦である!!
それにシュリーフェンはヒントを得た!

「渡部昇一・ドイツ参謀本部」
リデル・ハートもやりそこないの形で始まったと!
それでもあわや勝利を収めそうになった????
そう言うイメージがある!!
小モルトケが計画を変更したために失敗したと!

そもそもはドイツが二面作戦が出来ない前提で始まった!
まずフランスを叩き、ロシアに対する!!
その為には7/8の軍を西方戦線の右翼に配置する!!

「シュリーフェン学派」
この計画を正当化し、ドイツ国防軍の名誉を守る??
この計画は文書で残っていない!  空襲で焼かれたと!!
がワシントンに残っていた??
ここから神話の崩壊が始まる!!
作戦に合わせてまわりを考える!
◆ オランダ、ベルギーの侵略に無頓着だった
◆ 東部戦線を過小評価していた

「マーチン・フォン・クレフェルト 補給戦」
これで夢が完全になくなった!!
補給を考えていない! 
「奮励努力」
日本と変わらない???
結局、小モルトケは1905年の案を、1914年の情勢に合わせた??
無能と言われているが、そうではないと!!
むしろ積極的だったと!!

そもそも1905年に残っていた覚え書きは何なのか??
作戦計画なのか??
予算獲得の手段なのか??
シュリーフェン計画は無かった???
これには慎重に対応すべきと!!

責任者は終わってみれば好きなことを言う!
日本も真珠湾攻撃を 「俺は反対だった!」
「長期不敗の体制」 机上の空論か???
ドイツ国防軍の神話は、神話ではないと!!!


〇 出来すぎた伝説  奉天からタンネンベルグへ
タンネンベルグの撃滅戦は有名である!
ドイツの首席参謀マックス・ホフマンの証言がある!
日露戦争で観戦武官として日本軍にいた!
ロシアの将軍の不仲を知っている!
この将軍二人がタンネンベルグの司令官である!
助けに来なかったので包囲撃滅戦は成功した!
奉天駅で両者が会合した話はウソである!
ここできわめて辛辣なやり取りがあった???
しかし何故このような話が流布されるのか???
真実の数だけ伝説がある!!
にしても証言は当てにならない!!!
チャーチルのコベントリー見殺しは?????


〇 マンシュタインの師ロセベルク
フリードリッヒ・フォン・ロスベルク!!
マンシュタインの師と言う!
マンシュタイン自身、言及はしていない!
「半神」
参謀将校である!!
「防御線の獅子」と呼ばれる!!
1914年 46歳で戦争が始まる!
防御の考え方?
◆ 何が何でも死守する! 砲兵の餌食である!
◆ 前線は哨戒程度で、第二線、第三線で反撃する!
いわゆる「弾性防御」である!
1916年 マンシュタインが兵站参謀に命じられる!
影響下にあるのは、モーゼル元帥もである!!
1942年に亡くなり、国葬になる!
名声は限られた分野でよみがえっている………


〇 ゼークトVSラインハルト  ドイツ軍の運命を決めた抗争
どこにでも派閥はある!!
ゼークトが勝利を収めるが、負けていれば国防軍の性格が変わっていた?
生粋のユンカーである!!
第一次世界大戦ではトルコに派遣される!
ヴァルター・ラインハルトはシュッツガルトに生まれた!
有能である!

◆ ゼークト
機動戦重視の、少数精鋭主義という!
諸兵科協同戦を重視する!
航空兵力にも注目していた!

◆ ラインハルト
「国民共同体」
火力戦重視である! 大衆軍重視である!

路線争いはゼークトが勝つ!!
もしラインハルトが勝っていれば、ドイツは短期戦に成功せず、
大兵力がポーランド、英仏相手に血みどろの消耗戦を繰り返していた??


〇 コラム ① 史上最大の偽札行使「ベルンハルト」作戦とは
昔読んだ本がある! 偽札である!
要は国家が相手の国を混乱させるものである!
金がかかる???
個人でやるものでは無い!
紙、すかし、インク、原板がいる!
イギリスは、紙に透かしを工夫している!
これらを突破しなければならない!
成功するが、ナチの縄張り争いがあり実りは少なかった!
戦後、湖に沈められて観光客が来る!!
いまだに沈んでいると思われている???


〇 コラム ② 独ソ不可侵条約はいかにドイツを利したか
ドイツは日本にソ連のけん制をさせたいが、日本は乗って来ない!
独ソ不可侵条約である! これで英仏をけん制する!
が、ポーランド分割で期待は裏切られる!!
しかし独ソ戦まで、仮装巡洋艦の保護、戦略物資の供給と続いた………


第二章 総統と国防軍
〇 英独海軍協定  海軍協定で勝利を収めたのは誰か?
第一次世界大戦に負けてドイツは軍を制限される!
レーダー提督はこの中でヒトラーとも戦う!
1933年 レーダーはヒトラーと会見する!
1934年 フランス海軍に対抗出来る艦隊を確保したい!
1949年までに、戦艦8隻、空母3隻、巡洋艦18隻、駆逐艦48隻、
潜水艦72隻の艦隊を作る!
夢か???

イギリスとの海軍軍縮交渉!
イギリスの35%に限定する!
それを守るなら潜水艦は100%認める!
デーニッツはチャンスを見逃さない!!
戦艦5隻、空母2隻、重巡5隻、軽巡11隻、駆逐艦64隻を建造出来る!!
ドイツ側に有利である!
◆ ドイツの再軍備に合法性を得た
◆ 国際孤立から脱出出来た
◆ フランス海軍とパリティを得る

1939年 レーダーは言う!
「イギリスより劣り、全力を投入しても、名誉ある死に方を示せるだけだと」
この条約の勝者は、ヒトラー!!!


〇 「ヒトラーの戦争」か?
「プログラム」学派!
ヒトラー中心である!
第一次世界大戦の二面作戦の失敗は出来ない!
ドイツの世界制覇は段階的に行わなければならない!
◆ 海外植民地を断念し、イギリスを同盟国、中立にする
◆ オーストリア、チェコスロヴァキア、フランスを占領する
◆ ソ連攻撃である 東方帝国を作る

実際に成功する!
◆ オーストリア併合
◆ チェコスロヴァキア解体
◆ 独ソ不可侵条約
◆ ポーランド分割で、英仏と戦争になる
◆ バルバロッサ作戦
プログラムは狂い、元に戻らない!!

そうではなく危機克服のために戦争する!
国民も豊かな生活にあこがれている!
結局「ヒトラーの戦争」である!
が国民も望んだと!!

ゲシュタポが威力を発揮できたのは?
人員も少ないデスクワークが主体である!

国民の「自主的」な通報、密告のネットワークがあった!
要は、国民もヒトラーを望んだと!!


〇 コラム ③ Uボートの活躍と連合軍の反撃は?
緒戦はともかく、損害はうなぎのぼりである!
ポール・ケネディによれば1943年末には制圧されたと!!
◆ レーダー
◆ 長距離哨戒機
◆ 護衛空母
◆ 改良された爆雷
◆ 強力なサーチライト

暗号の解読もある!
やはり潜水艦だけでは無理だった!!!


〇 コラム ④ 英本土上空の制空権を取れなかったのはなぜか
ヒトラーが爆撃を空軍施設から都市に変更した!
ドイツ戦闘機の航続距離の短さ、双発爆撃機の貧弱な武装と爆弾搭載量!
これから考えると、そのまま空軍施設への攻撃を続けても、制空権は取れない??
ヒトラーも徹底的にやる気はなかった???

 

灰緑色の戦史 ドイツ国防軍の興亡 ①・大木毅

 

2023年3月 4日 (土)

本・「太平洋の巨鷲」山本五十六 用兵思想からみた真価 ②(2021/7)・大木毅

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第六章 連合艦隊司令長官
第七章 真珠湾へ
第八章 山本戦略の栄光と挫折
第九章 南溟の終止符
終 章 用兵思想からの再評価
あとがき
主要参考文献
図書出典・写真提供元一覧


第六章 連合艦隊司令長官
連合艦隊司令長官はテロから身を守るためだと!
米内光政は、死相が出ていると脅して承諾させる!
三国同盟は自動参戦義務はない!
チェコスロバキア、ポーランドを手に入れて、いかさまの戦争になる!
が1940年一挙に攻勢に出る!
ノルウェー、デンマークを手に入れて、
オランダ、ベルギー、ルクセンブルクを突破してフランスを屈服させる!
イギリスはダンケルクから撤退する!!!
米内内閣が出来る!!
この情勢で、無主となった東南アジアに日本は目を付ける!
陸軍はバスに乗り遅れるなである!
南進を外交でなく武力で行う!!
陸軍は米内内閣を潰しにかかる!!
米内内閣が倒れ、近衛内閣が出来る!
お得意の陸軍大臣を

問題の松岡洋右が登場である!
気宇壮大? ペテン師にしか見えないが………
この男が混乱を招く!!!
しかしヒトラー、ムッソリーニ、スターリンに会っている!
チャーチルからも手紙を貰う…………
この男もメチャメチャである!!
独伊ソ日の同盟まで考える!
スターリンにあやされる???
アメリカと戦争しても良い??

ヒトラーの決断????
イギリスは交渉に応じない!
バトル・オブ・ブリテンで負ける!
二面作戦は無理なのに対ソ戦を決断する!
それには日本が必要である!!

吉田善吾海相が病気になる!
後任は及川古志郎である! 妥協的な人間だと!
アメリカは駆逐艦50隻をイギリスに貸与する!

及川古志郎は折れて、日独伊三国同盟の成立が成立する!
山本五十六はこの前に問い詰める!
日米の生産力を比較する表を作っている!
それを見せることなく成立する!
当時としては山本五十六の判断は卓越していると!!
航空機と搭乗員の育成も始まったばかりである!
中央に、戦闘機、中攻を1,000機ずつ要求する!!

山本五十六の見通し!!
「半年や一年の間は………」
これが間違いと言われる!!
はっきり言うべきだったと!!
短期決戦だったら行けると誤解させる???
長期戦は出来ないが………
これは陸軍も海軍が出来ないと言ったら、戦争にならなかったと!!

松岡洋右の訪欧がある!!
要は日独伊ソの4ヵ国協商を図る!
その中で日ソ中立条約を結ぶ!!
混乱を招いただけだと!!!

戦争への傾斜??
北部仏印進駐でアメリカは硬化している!
牧師が打開に来るが、松岡は気にいらない!!
独ソ開戦である!!
この時松岡は対ソ戦を申告する1
松岡更迭である!!
その為に内閣は辞職する?? 超大者である???

南部仏印進駐になるが、アメリカは何も言わないと!!
勝手に思い込む!! 自分の主観的希望を客観的と思う!!!
対日石油禁止である!!
戦争へ近づく…………
日米戦争を決定づけた南部仏印進駐になる!!

山本五十六は戦争に備える!
三国同盟に反対しながら………


第七章 真珠湾へ
保阪正康が、実松譲に聞いている!
戦争に反対しながら何故真珠湾攻撃を計画したのか???
個人的な立場と、連合艦隊司令長官の役目があると!!
山本五十六は誤解される!!
ワシントンを占領する??
そうではなくワシントンを占領出来るのか?
その覚悟があるのか???
それを戦意高揚のために改ざんされる………
それがアメリカで報道され、やれるものならやって見ろと!!

航空機と搭乗員の育成も始まったばかりである!
中央に、戦闘機、中攻を1,000機ずつ要求する!!
1941年初頭、井上成美の報告で出来ていないことを知る!
中攻は山本五十六の攻撃の基本か????
仏印進駐で工員などが応召されて熟練工がいない!
これに対して軍令部、永野修身は「政府が決めたから仕方がない」
山本五十六と仲が悪いはずである!
いつも思うがこの永野修身には戦略はあったのか??
「若いもんが良くやっていると」
対米比率7割弱の今しかないと!!!!!
では8割だった???ら

開戦回避への努力はなされたようだ!
近衛・ルーズベルト大統領っと実現はしなかったが直接会談!
「1年や1年半は暴れて見せる」 実際その通りだったのか?
外交に期待する!
「外交にラスト・ウォ―ドは無いと」
が松岡洋右みたいな自信家がいる!!!

開戦決定である!!!!!
誰も戦争の先行きに希望は持っていない!
知っている話が多い!
◆ 長期不敗の体勢!
◆ 2年目以降の予測は立たないが、世界情勢が変わり講和になる??
つまりドイツの勝利である!!
◆ 第一次世界大戦で獲得した南太平洋の諸島の確保!
◆ アメリカが馬鹿にして取り上げなかったが、世界を日独で2分する案?
◆ 「猪瀬直樹 昭和16年夏の敗戦」 東條英機も知っているが、ほぼ戦争はその通り推移した!
◆ 石川信吾、富岡定俊、福留繁らの真珠湾攻撃は反対だった???

職を賭すべきだったと言う意見はよく聞く!
では誰が連合艦隊司令長官を務めるのか???
石川信吾、富岡定俊、福留繁????
南雲忠一、小沢治三郎、山口多聞…………
生出寿はなるべきでなかったと!
では誰が適任か???
小沢治三郎は南雲忠一をハンモック番号で抜けない!

では気に入らなければ拒むのか??
堀悌吉の注釈がある!!
一 軍隊の本質は、国家の要求に応じて当然の責務を果たすにある!
二 敵に向かうべき最高命令を受けては、外征に当たる臣下として、職を辞するわけに行かぬ
批判は無責任だと!!!
山本五十六が積極的に開戦を回避しようとしたが、積極的に関与した証拠はないようだ!
米内光政を連合艦隊司令長官に、軍令部総長に、海軍大臣にして開戦阻止を図る!
自らは真珠湾攻撃の司令官となり指揮する!
山本を海軍大臣にとの話もあったようだが、連合艦隊司令長官の代わりはいないと!!
辞職など出来ない!!!!!

日本海軍の伝統的作戦 漸減邀撃作戦!
最後の選択肢か???
要は日本海大海戦である!!
その夢から抜けきれない!!
が、世界はそうではない!
普仏戦争でも戦争は継続された!
第一次世界大戦は決戦は多過ぎる!!
もはや大海戦で決着付かない!
山本五十六は小沢治三郎に艦隊決戦など起こらないと言う!!
戦史が物語っている!
その結果、山本五十六はは真珠湾にたどり着く!
アメリカ国民に士気を、救うべからず程度に疎漏させる!!!

1940年3月  福留繁に真珠湾攻撃の発想を洩らす!
1940年10月 真珠湾攻撃にストップをかける!
1940年11月 真珠湾攻撃を外務大臣に伝える!
この間に何があったのか??

1940年11月 イギリスのイタリア、タラント空襲の影響がある!
ヨタヨタの複葉機で雷撃しイタリア戦艦を港内なので撃沈ではないが着底させる!
これを直ぐに研究する!
ミニ真珠湾攻撃である!

1941年 初頭 大西瀧治郎に作戦立案を命じる!
これを源田実が立案化する!!
連合艦隊では、仙人参謀・黒島亀人が立案する!
が、軍令部富岡定俊反対する!
投機的だと!! では作戦は???
伝統的な「長期不敗の体勢」???
当時は大型空母4隻が攻撃の主体である!

反対者をも心服させる山本の統率がある!
草鹿龍之介、大西瀧治郎は反対する!
講和も考えると一撃の攻撃で相手に被害を与え過ぎる!!
この二人は納得し協力者になる!
しかし富岡定俊、福留繁、石川信吾らは戦後も真珠湾攻撃を批判している!
この連中は山本五十六は相手にしていなかったのか???

反対論は多い!!
◆ 図上演習の損害の多さ!
◆ 真珠湾までの秘匿、燃料補給の問題!
◆ 南雲司令のの消極性
◆ 南方作戦への影響
が山本五十六は断固やる!!

軍令部と連合艦隊が対立している!
どちらも自分の方が上だと思っている???
谷光太郎が書いていたが、アメリカも同じような問題があった!
ルーズベルト大統領はこれをキング提督に兼任させて解決した!
海軍統帥の二元性である!
この時期に山本五十六の更迭論は無かったようだ!
辞職をちらつかした脅しはあったようだが!
これも考えれば黒島亀人である?????
◆ 空母6隻使用案
これが成功につながった???

小沢治三郎は水雷屋である!
が早くから航空兵力に目覚めている!
その空母の集中配備を淵田美津雄が進言する!!
航空攻撃の指揮官としては攻撃の航空兵力を早くにまとめたい!
その為には空母の集中配備が必要になる!
機動部隊の先進性である!!
「赤城」「加賀」「飛龍」「蒼龍」で第一航空艦隊を創設する!
後に「瑞鶴」「翔鶴」の第五航空艦隊が出来る!!
機動部隊である!! この言葉は世界で通用する!!
津波と同じである!!

攻撃用部隊を手に入れたが、航空兵力は与えられない!!
零戦1,000機に中攻1,000機である!!
これは与えられなかった…………
現状の兵力で戦うなら、初期戦闘では戦えるが???
敵に打撃を与え続けることは無理である????

1941年11月13日 開戦日を12月8日と伝達する!!
講和がなったなら攻撃中でも引き上げろと命令するが、南雲司令ら何人かが無理だと言う!!
「映画・とら!とら!とら!」
山本五十六役の山村聰が言う! これは迫力があった!!
「百年兵を養うは、何のためだと思っているか、もし、この命令を受けて、
 帰って来られないと思う指揮官があるなら、只今から出勤を禁止する。
 即刻辞表をだせ」
名をも命も惜まざらなむ!!!
悲壮な覚悟で開戦に望む!!!


第八章 山本戦略の栄光と挫折
著者の本で身にしみたことがある!!
ヒトラーと国防軍である!!
ドイツ国防軍は、敗戦のせいをヒトラーに擦り付けている!!

真珠湾攻撃の評価なんて後知恵でなんとでもいえる!
たいがい山本五十六がやったと!
俺は反対だったと!!
実際はどうなのか???

日本の損害   航空機29機、特殊潜航艇5隻!!!
アメリカの損害 戦艦4隻が沈み、4隻が損害を受ける! 航空機231機撃破!
これを完勝と言わずして、何を完勝と言うのか???
それにも関わらずに非難は多い!!
◆ 政治レベル
だまし撃ちになったと!! そのためにアメリカの世論は激高した!!!
実際そうであるが、これは外務省の責任ではないか???
何故山本五十六を責めるのか???

アメリカは暗号解読で知っていたはずだと!
それは謀略論になる! 山本五十六に関係がない!!

◆ 伝統的な漸減邀撃戦とやるべきだった
◆ 日本側の砲術の命中率がアメリカに勝っている
これらは南方作戦を有利にさせたのは真珠湾攻撃ということを無視している!
日本の実戦の命中率は演習ほどではなかったと!!

◆ 空母は第一目標ではなかったと!!
ここらは山本五十六の戦艦重視がある??
真珠湾で戦艦が攻撃されればアメリカは戦意を失う??
実際に空母は何処にいるか分からない??
それより確実な戦果を挙げる方が重要か??

◆ 第二次攻撃めぐる批判
これはよくあるが、個人的意見がある!
ミッドウエー海戦では、第二次攻撃の必要アリで爆弾を積み替えた!
これに時間を取られたと!!
ではこの時、空母6隻に残っていた爆弾の種類は???
陸上用??  艦船用???
この割合はどうなっていたのか??
第二次攻撃隊と言っても、空母用に艦載機も残しておきたい!
攻撃が成功したので、好きなこと言っているが、誰もあれほどの戦果を予想していない!
空母を撃ち洩らした? 第二次攻撃をやらなかった???
これは南雲忠一の責任では無いか??
連合艦隊では現場の状況は分からない!!
山口多聞はヤル気満々であるが………
第二次攻撃を進言した源田実、淵田美津雄は嘘をついていたと!!

◆ 作戦最終局面の失点
真珠湾攻撃時、山本五十六は戦艦など30隻を小笠原諸島まで南下させている!
これは、士気の問題?? いや勲章の問題だと?
小さな失点?????

◆ 開戦半年の光彩
台湾からのフィリピンへの攻撃隊!
零戦と陸攻が125機の航空機を撃破する!
続いて陸攻がマレー沖海戦でイギリス戦艦を撃沈する!
港湾ではなく、大海原の自由に動け、敵機を射撃できる状態である!
これには中攻の生みの親、山本五十六も喜んだ!!
次々に戦果を挙げる!!!
がシンガポール陥落時に、講和に動いて欲しいが………
この時、独ソの仲介に動こうとした??
山本五十六も???
ドイツは拒否する………

◆ 第二弾作戦をめぐる対立がある!
またしても南方資源確保の上の長期不敗の態勢を軍令部は言う!
アメリカの反撃は1943年半ば以降だと!!
何の根拠もない!!! ここらで来て欲しいと言う願望が、客観的な評価になる!
その為の作戦を立てる!
連合艦隊は違う!!
ミッドウェー島攻略である!
アメリカ機動艦隊誘きだしか???
1942年4月 連合艦隊がミッドウェー攻略作戦を出す
軍令部は反対する!!
ここで結果を決めるのは、
連合艦隊と軍令部の力関係、駆け引きで決まる?????
この時期に、ドゥリットルが日本爆撃を行う!!
ミッドウェー作戦が決まるが、天候の加減で6月に決まる!
ずさんな計画だと!!
詳細は情けないと!!!
米空母撃滅どころか、自軍の空母全滅である!!

◆ 戦略と作戦の挫折
山本五十六の指揮は???
〇 戦略次元
長期戦必敗であれば、短期決戦を続けるしかない!
ただ妥協し過ぎだと!!

〇 作戦次元
目標の二重性がある!
日本の悪い癖である!
ミッドウェー占領と、米機動部隊撃滅のどちらが主なのか??
アリューシャン攻撃などせずにその空母も参加させるべきだった!
なら2次攻撃の必要は無かったのでは???
策士策に溺れる?????
巧緻な作戦に溺れて敵より兵力を集中する努力を忘れている………

〇 戦術次元
ミッドウエー海戦の前に、サンゴ海海戦がある!!
貴重な空母VS空母の戦いである!
対空砲火の必要性がある!!
これは戦艦などを配備して当たらせる!
がそれをしなかった???
大和は何をしていたかと言う問題になる………
山本五十六自ら、戦艦は脇役になったと示すべきだったと!!!

◆ 山本は将棋を指していたか
これは無さそうである!  そう信じたい!!
近江兵治郎の回想録に行きつくが、思い違いではないかと??
本人は山本五十六を尊敬している!!
ミッドウエー海戦の敗戦で、山本五十六の和平への希望は無くなる…………


第九章 南溟の終止符
◆ 山本五十六の心痛
長期戦への備えがない!!
講和もやる気がない???
この時期の心痛は?????

◆ 「通りに放りだされた一挺の銃」
ミッドウェー海戦までは戦略的主導権は日本にあった!
それが「通りに放りだされた一挺の銃」 どちらも拾える状態になる!
どちらが主導権を握るのか???
アメリカも陸海軍の対立がある!
海軍の反撃計画はガタルカナルである!
オレンジ計画には無い!
しかし1942年夏では時期尚早と思われていた!!
マッカーサーはトラック島攻略である!
この方面は海軍と陸軍の争いになるが、海軍が主導権を握る!!
日本がガタルカナル島上陸である!!
これにアメリカは目標を変更する!!

ガタナルカナル戦役の開始である!!
連合艦隊は反撃に出る!!
果たしてガタルカナル島奪回か??  機動艦隊撃滅か??

◆ 勝利か失敗か  第一次ソロモン海戦
連合艦隊は重巡艦隊が突入!!
敵艦隊を壊滅状態にする!
問題は輸送船を攻撃しなかった事にある!!
後知恵でなんとでも言える!!
が、三川司令は艦船の損失を恐れた??
機動部隊の攻撃を受けたらどうする!
著者は、連合艦隊がはっきり命令を出すべきだったと!!

◆ 初期段階で大勢は決まっていた
飛行場を確保したアメリカが圧倒的に有利である!!
このガタルカナルの戦いは、軍令部が待ち望んだ戦いである??
アメリカの反撃は、日本の国防圏外部の島嶼地帯に来る!
その隣接する基地群の陸上機と艦隊により、地上部隊を支援し、アメリカを消耗させる!
これが行われたのはここだけだったようだ!!
しかしラバウルから1,000kmもあり、山本五十六の中攻も損害が多い!!
ガタルカナルを囮にする???
虫のよい話であるが、実際は日本が消耗戦に負けた………
何よりガタルカナル島の飛行場の存在が大きかったようだ!!!

◆ 「ぶれる」山本
日本は何よりも飛行場奪取を優先すべきだったと!!
南太平洋海戦で、ホーネットを撃沈するが、搭乗員の消耗は激しい!
ガタルカナル島への駆逐艦によるネズミ輸送で多くの艦船を失う!
戦艦による飛行場砲撃を行う!
これは成功するが、もう一度やり霧島を失う!!
以降、ルンガ沖夜戦で勝利するが、負け続ける…………

◆ 航空消耗戦の悪夢
最も避けたかった消耗戦である!
航空機に搭乗員の損失は凄まじい!!!
補充が出来ない!!

◆ 「白鳥の歌」
著者が好きな、白鳥の歌である!!
ガタルカナル撤退が決まる!
山本五十六は手持ちの駆逐艦を投入し、成功する!!
「白鳥は死ぬ前にこそ、もっとも美しく鳴く」
この撤退後、山本五十六は死ぬ!!
撤退は、美しく鳴いたのか…………

◆ 「い」号作戦の謎?
空母艦載機の乗組員は熟練搭乗員である!
時間がかかる!! この時期は航空兵力再建に望まなければならない時期だと!!
これらをラバウルに集めて、基地航空隊と共に、ガタルカナル、ニューギニア方面に航空戦を挑む!
大した戦果は無い! 損害も多くはないが空母搭乗員もいる!!
何故「い」号作戦を実行したのか????
決定的ではないが、天皇陛下への忖度と言う!!
大和特攻と同じで、あり得る話である!!

◆ ラバウル進出めぐるあつれき
山本五十六は「い」号作戦に先立ち、ラバウルに将旗を進める!
本来なら柱島で良いが……
小沢治三郎はハンモッグ番号で、南雲忠一を抜けない!!
ラバウルには草鹿仁一がいる!
ただし空母艦隊は小沢治三郎が指揮を執る!
どちらが指揮をとるかで、山本五十六自ら出向く???
あまり良い話ではないが………
義理人情が絡み過ぎる…………

◆ 長官機還らず………
この時期、先の展望も見えずに山本五十六は死に魅了される………
ショートランド方面を激励に行く!
止められる…………
敵に撃墜されることを望む???  それは無いだろう!
それより、この後戦線を下げる計画があり、置き去りにする塀に別れを告げに行った!
この方が信憑性がある………
暗号解読でこの飛行を知ったアメリカは迷う!!
山本五十六を殺した後、もっと優秀な司令官が出て来ないか??
山口多聞はミッドウエー海戦で死んでいる!
ミニッツ提督と同じで、代わりはいない!! ゴー!!!
山本五十六の死で、わずかな希望も無くなり、惨戦に突入する!!!


終 章 用兵思想からの再評価
山本五十六は優れた軍人だったのか????
著者の解答である!!
◆ 統率  卓越した力を持っていた!!!!!
が、無口である!!
◆ 戦術次元  判断材料が不足しているが、低く評価する必要はない!
◆ 作戦次元  真珠湾攻撃を除けば、凡将??? それ以下か???
◆ 戦略次元  卓越した見識と決断を示している、戦略家、用兵思想家であると!!


あとがき
今後に残る研究課題は多いようだ!!
個人的には、「半藤一利・山本五十六の無念」と並ぶ好きな本になった!!
読んでいる本など知れているが、大変山本五十六を公平に見ていると!!
半藤一利は思い入れが強い!!!!!


主要参考文献

図書出典・写真提供元一覧

 

「太平洋の巨鷲」山本五十六 用兵思想からみた真価・大木毅

 

2023年3月 3日 (金)

本・「太平洋の巨鷲」山本五十六 用兵思想からみた真価 ①(2021/7)・大木毅

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名将か、凡将か? 純粋に「軍人」としての能力を問う!
太平洋戦争開戦80年 『独ソ戦』著者の新境地、五十六論の総決算!
戦略、作戦、戦術の三次元で神話と俗説を解体する!

戦争に反対しながら、戦争を指揮したことで「悲劇の提督」となった山本五十六!
そのイメージは名将から、その反動としての凡将・愚将論まで、百家争鳴の状態となっている!
しかし、これまでの分析は政治との関わりに集中し、軍人・用兵思想家としての評価は後景に退いていた!
戦略・作戦・戦術の三次元における指揮能力と統率の面から、初めて山本を解剖する!


山本五十六は、評価は分かれる!
ハンブルグの海洋博物館に行った!
ここで歴史上の海軍の提督の写真が並んでいた!
山本五十六もある! ありがたいことである!!
ドイツに詳しい著者が山本五十六を書く!! 著者の本はよく読んでいるし、ファンである!

山本五十六と言えば、半藤一利である! 「山本五十六の無念」を読んで興奮した!!
当然資料を確認している! 膨大な参考文献がある!
司馬遼太郎が言う!
「その人物を理解するのに、風土的概念を当てはめることほど滑稽な事はない」
半藤一利はこの二人には当てはまると!!
◆ 奥深い雪国、越後で生まれ、越後人特有の口の重さがある、山本五十六!
◆ 岩石と砂漠、太陽のテキサス出身で、アラモの戦いの陸軍軍人に憧れたチェスター・ミニッツ!
この二人のには当てはまると!!! 二人の置かれた環境が勝敗に繋がった???
内容には下記のの答えがある!
それにしても「凡将」とか、後で反対だったという軍人がいかに多かったかと!
保阪正康が書いている証言者とは???
① 初めからウソを言う!
② 後から聞いた事実とこんがらがって正確な情報ではなくなっている!
③ ここまでは覚えている? これからは後の証言を聞いてごっちゃになっている!
この本でもそれは出て来る…………

■山本は独ソ和平工作を仕掛けていた
■真珠湾攻撃、第二撃は当時から断念やむなしの空気だった
■ハワイを爆撃できる航空機を求めていた山本
■MI作戦(ミッドウェイ攻略)は最初から杜撰な計画だった。
■1930年代の山本の評価は「軟弱な親英米派」
■第一次ロンドン軍縮会議では山本は艦隊派に与していた。
■航空主兵論に大きな影響を与えた堀悌吉
■陸攻は戦略爆撃でなくアメリカ艦隊撃破のためにつくられた
■「半年や一年の間は随分暴れてご覧に入れる」の真相
■山本は戦艦を捨てきれなかった
■ミッドウェイで戦術的怠惰はあった



序 章 山本五十六評価の変遷と本書の視点
第一章 雪国生まれの海軍士官
第二章 翼にめざめる
第三章 戦略家開眼
第四章 第二次ロンドン会議代表から航空本部長へ
第五章 政治と戦略


第六章 連合艦隊司令長官
第七章 真珠湾へ
第八章 山本戦略の栄光と挫折
第九章 南溟の終止符
終 章 用兵思想からの再評価
あとがき
主要参考文献
図書出典・写真提供元一覧


序 章 山本五十六評価の変遷と本書の視点
昭和海軍を代表する海軍軍人だと!
陸軍は候補者が多いと!!
沢山の書籍に、映画もある!
しかし1930年代の評判は芳しくない!
軟弱な親英米派と思われている?
真珠湾攻撃の成功で、名将になる???

「名将」像の確立される!
評伝などを書いた著名人は??
◆ 大佛次郎
◆ 山岡荘八
戦後は??
◆ 阿川弘之
◆ 高木惣六
◆ 反町栄一
◆ 戸川幸夫
映画も出来る! 演じるは??
◆ 大河内傳次郎
◆ 佐分利信
◆ 三船敏郎
◆ 役所広司
人間味にあるれる悲劇の提督である!

が愚将論の台頭ある! 気分が悪い!!
山本五十六と対立していた海軍軍人などは批判的である!
艦隊派、対米強硬派である!!
阿川弘之は彼らも取材している!!
1983年 生出寿・『凡将』山本五十六」が出版される!
生出寿も著作は多い!
で生出寿の主張は???
◆ 真珠湾攻撃はやるのではなかった! アメリカの寝込みを襲い時代遅れの戦艦を沈めた!
◆ 壊滅させずにアメリカの闘志に火をつけた!
◆ ミッドウェー、ガタナルカナルで敗れたのは作戦指導の悪さである!
◆ 戦艦を無用の長物にしたのは判断ミスだと!
◆ 撃墜されたのも山本の判断ミスではなかったのか!
◆ そもそも山本五十六は連合艦隊司令長官として不適だったのではないか
凡将から愚将への評価に発展する!
個人的にはここから生出寿を読まなくなった!!
その反撃も数多くある!!
半藤一利・山本五十六の無念である! この本は大好きである!
研究は進んでいるようだ!!

本書の視座としては、戦略・作戦・戦術の「戦争の諸階層」から評価する!
人間ではなく、軍人、用兵家思想の山本五十六を描く!
◆ 戦略次元  外交、同盟政策、国家資産の戦力化、戦争・軍事目的に目標の設定
戦域レベルでの戦争計画の策定
◆ 作戦次元  戦争目的を達成する「戦役」、
一定の時間的・空間的領域で行われる軍事行動を計画立案、実施する!
◆ 戦術次元  作戦実施の戦闘・交戦に勝つための方策を立て、実行する!

階級に応じた能力がある!
しかし、統率力は要求される!
山本五十六に当てはめると、
◆ 戦略次元、作戦次元では連合艦隊司令長官の実績!
◆ 戦略次元では、軍縮会議に海軍次官行動!
◆ 戦術次元は下級指揮官時代の行動!


第一章 雪国生まれの海軍士官
英雄には伝説がある??? 山本五十六も例外ではないと!!
長岡士族の子として生まれる! 高野五十六である!
長岡は賊軍になる! 河井継之助の国である!
がき大将、無口な秀才との評価がある??
風土の影響? 越後長岡である!
半藤一利は疎開で長岡に行っている!
もろに山本五十六の影響を受けている???
半藤一利はこの風土の影響を重視する!
口が重たい??
新潟と言えば田中角栄、山本五十六、河井継之助である!
河井継之助は戦いを避けようとしたが結局戦う!
ガトリング銃まで持っている!
この共通性を半藤一利は言う!
著者言うようにこれは文学の問題か???
山本五十六が残した短冊がある!
「怜悧なる頭には閉じたる口あり」

成績優秀であるが、学費のいらない海軍兵学校を希望する!!
この当たりはミニッツに共通する………
家庭的には少し恵まれない??
成績は優秀で2番で合格する!
江田島生活はスパルタである!
ひたすら詰め込みであると!!
遠泳に失敗すると退学を命じられる???
ここで堀悌吉を知る!!
ここでも無口と思われる…… 192人中11番の成績で卒業する!

日露戦争が初陣であり、日露戦争にのぞむ!
日本海海戦で負傷する! 重傷であり片手切断の危機になる!!
この負傷もわけありの様だが………!

順調にキャリアを積む青年士官???
堀悌吉と下宿をともにして、砲術の教官となり米内光政と会う1

長岡の名門、山本家の名跡を継ぐように依頼される!
ただし家などは無く名跡だけ次ぐ………
海軍大学を卒業し、闘病??
腸チフスに盲腸炎??

35歳で結婚する!!
堀悌吉が動き、会津若松の娘と結婚する!
山本五十六は自らの経歴、欠点書き綴り渡し、家庭を顧みれないと言う!
いつ戦死するか分からない??
二男二女に恵まれる………


第二章 翼にめざめる
1919年、アメリカ駐在を命じられる!
語学留学にアメリカを見る事にあった?
語学留学はてきとうだった???
それより航空と石油に目覚める!!
1921年 ミッチェルは戦艦をマーチンMB2で攻撃し沈める!
パイプラインも見学する!
石炭から石油への転換期である!!
面白い話がある!
アナポリスの海軍兵学校を参観した時に、入った教室では対日作戦の講義である!
アメリカは慌てるが、山本五十六はにっこり「本当の太平洋で会いましょうと」
面白い話である!
ただ山本五十六と親交を結んだアメリカ人の話は聞かないが………

この時期ワシントン軍縮会議があり参加するように命じられる!
が直ぐに帰国する!!
戦略的先見性があったと言う!!
「軍政学」を担当する!
軍備は国家将来の見通しを根幹として樹立するべきものだと!
山本五十六は砲術、鉄砲屋であるが航空主兵論に舵を切る!!

霞ヶ浦海軍航空隊へ行く!
待ち構える航空兵は素人が何をしに来るのかと???
が山本五十六の美徳か? 反対者も味方にする………
では何故批判者、反対者が多いのか???
ともあれ部下の心をつかみ、自らも勉強し、操縦も出来るようになる!

海軍航空隊で山本の求めたものは??
飛行機乗りは腕一本のやくざ稼業、職人芸の世界だった!
これではパイロットの育成は出来ない!
欧米並みに一撃離脱のパイロットにしなければならないと!
パイロットの大量養成に走る!!

山本五十六と勝負事??
モナコで入場を断られた???
眉唾か??
実際に将棋、トランプを山本五十六と勝負した人間の証言がある!
ブラウ、ハッタリで勝負している??? 博才は無い???
作戦もハッタリか??? そんな事はない!!

1928年 空母赤城艦長に就任する!
情けの人である! 部下の心をつかむ!!
が批判者もいる………
1929年 ロンドン軍縮会議に向かう!


第三章 戦略家開眼
ワシントン条約の加藤友三郎の決断!
要は主力艦の制限をする!
米英日の比率である!!
5・5・3である!
が日本は対米7割が欲しい! でなければ戦えない???
その根拠ははよく分からない!!
まだ日本海海戦の勝利に酔っている!!
そんな都合よくアメリカが日本に艦隊決戦を求めて来航するのか??
そこから間違っていると!!

8・8艦隊を日本は希望する!
がそんな金はない!! 
もしあったとしても太平洋戦争で戦艦が撃ち合ったのは、霧島ぐらいである1
加藤友三郎は受諾する!!
口述を筆記したのは堀悌吉!!

「艦隊派」と「条約派」
「統制派」に「皇道派」
日本は派閥が好きである!!!
「艦隊派」と「条約派」がある!!!!
ロンドン軍縮会議は補助艦の比率を決める会議で行く前から揉めている!

「鉄拳が飛ぶぞ」 山本五十六の脅しである!!
ロンドンでの日本の要求1
一 大型巡洋艦など総保有量は対米比率7割
二 大型巡洋艦は対米比率7割
三 潜水艦は78,497トンを保持
これで紛糾し決裂かと思われたが妥協案がでる!
一 大型巡洋艦など総保有量は対米比率6,975割
二 大型巡洋艦は対米比率6,022割
三 潜水艦はアメリカと同等の52,700トンを保持

主席全権若槻は受諾するが、海軍が納得しない!!
山本五十六に山口多聞である!! 山山コンビか??
大蔵省から派遣されている、賀屋興宣が山本五十六に「鉄拳が飛ぶぞ」と言われる!!

オポチュニスト山本五十六?
結局受諾になるが、財部全権も辞任し、妥協反対の意思を示すために引き上げるべきだと!
しかしそれを抑えたのは山本五十六!!
山本五十六は双方から距離を置き、海軍省の命令に従った!
それが艦隊派からは条約反対、条約派からは条約賛成と見られた!
その為に堀悌吉らが予備役に追われなかった………

しかし八方美人の日和見主義だと!
オポチュニストだと断定するものもいる!!

山本五十六には、反財部感情がある!
夫人同伴で非難もされている!
結局山本五十六は、言うべきことは言い、政府が決定したらそれに従うと!!

軍縮交渉ではまだ航空兵重視の考えは確立していなかった?
なので戦艦、巡洋艦に対するこだわりがあったと???
要は山本五十六は脱皮前だった…………

堀悌吉は軍縮に賛成である!!
日本の国力を考えている!
統帥権干犯など一蹴する!
山本五十六は堀悌吉の影響受けている
一時は海軍を辞めるかとも言われていたが………
この時から、艦隊派から条約派になる!!!

海軍航空本部技術部長に就任する!
航空機による戦力増強が急務である!
この時期に部長に就任し、自分の考える航空機も開発する!
「中攻」
国産化を命じる!! 外国機の模倣ではダメだと!!
大量生産体制の確立を奨励している!!
もっとも大事なのは、飛行機を運ぶ軍艦だと!!
パイロットの養成の必要性を感じている!!!

第一航空戦隊司令官に補せられる!!
冷静に見ている!!
航空機は欧米に1日の長がある!
日本人は器用で操縦が巧みだから発達も早い!
大和魂もある!
がそんなものではない!
アメリカ人は勇敢であると!
日本はもう訓練あるのみであると!!
総力戦に備える体制を作ろうとした………


第四章 第二次ロンドン会議代表から航空本部長へ
1936年 ワシントン軍縮条約、ロンドン軍塾条約が期限切れになる!
1934年 第二次ロンドン軍縮会議が開催されて代表に任命される!!
望まぬ大役と言う!
日本は艦隊派が有利になっている!
伏見宮が軍令部部長に就任する!
日本は条約派の追放で出せる人間が限られる!

国内の分けの分からない団体が脅す!
国粋主義者??
山本五十六は河井継之助の気持ちで向かう!!
相手側に西郷はいるのか???

日本の考えは各国同じ上限にすると!
こんなもの認められない!
英米代表と渡り合う!
まず潜水艦が防御的だと???
攻撃兵器の空母の全廃を言う!
航空司令をやっていたのにおかしいのではないか?
やっていたからこそ危険性が分かるので全廃だと!!

山本がいかに奮戦しようと休会になる!
この時期に堀悌吉が追われる!
山本五十六は真剣に怒る1
巡洋戦隊と堀悌吉とどちらが大切かと!!
やる気を無くす!!!
挫折である!!
会議も挫折である!!
この時に山本五十六とヒトラーの会談が計画された!
リッペントロップである!!
これは効果が少なかったようだ!

帰国後、航空本部長に就任する!
航空戦力の育成である!
96式陸攻、一式陸攻など、中攻を開発する!
これは戦略爆撃機ではない!
ドゥーエの理論は関心がない???
それより侵攻して来る敵艦隊を攻撃するための爆撃機である!
なので魚雷も積める!!
が当時としては性能が良いので、日中戦争では戦略的爆撃機として使われる!
マレー沖海戦では活躍する!
これを海外史家も高く評価する!!!

空軍独立をめぐる議論がある!
ドイツ、イギリスは早くに独立している!
日本とアメリカは???
ドイツは飛ぶものは全て空軍と言うゲーリングがいる!
日本は航空機自体不足している!
そんな名で空軍なら陸軍が主導することになる!
それが嫌で山本五十六は潰したと!!

山本の不徹底な航空主兵論???
戦艦不要と言いながら大和を建造している!
金持ちの家にも立派な置物がある!
必要ないが利益になることもある!!
飾りは立派な方がよいと!!!
見栄を張っているのか???


第五章 政治と戦略
1936年 海軍次官になる!
盛岡・米内光政、宮城・井上成美、長岡・山本五十六のトリオである!
半藤一利言う、賊軍の昭和史である!
これに鈴木貫太郎を関宿を入れる!
ついでに言うと開戦時の薩長土の海軍軍人たち!
世は三国同盟である!!
激流に身を投じることになる!

1937年7月7日 盧溝橋で日中が衝突する!!
この当時、大本営は設置されていない!
海軍が反対する! 陸軍主導への恐れがある!
そもそも日中戦争を戦争と言わずに事変と言う!!
戦争となれば、アメリカから輸入制限をかけられる???

建艦競争が始まるのに中国で戦争など出来ない!
火消し役にまわる?
駐華イギリス大使を負傷させる!
アメリカ砲艦バネー号を誤って撃沈する!
この事件は、半藤一利が詳しい!
お得意の賊軍が収めたと????
山本五十六は法律家を引きつれて解決する!!

重慶渡洋爆撃がある!
これが東京空襲に原爆になったと!
無差別爆撃は山本五十六の発案か??
結論はそうでないと言える???
山本五十六の考えは??
① 非戦闘員の襲撃には賛同していない
② 当時は海軍次官で命令権がない
③ 命令は第三艦隊司令から出ていると

3日間に攻撃で18機から10機、20機から8機に作戦稼働機が減っている!
戦闘機の護衛もなく96式の脆弱性もあらわになる!!!

海軍は不拡大と早期収拾を考えていたが、
方針が変わる! 積極的に介入する!
理由は分からない???

「暴支膺懲」 中国に対しては常に上から目線である!!
ドイツはチェコで英仏ソの干渉を受ける!
その為に日本に目を付ける!
リッペントロップと大島浩が策謀する!
大島浩は、笠原幸雄に案を持たせて東京に派遣する!

ここで七ヶ条の質問を山本五十六は浴びせる!
① 独伊関係の強化は対支処理上、対英米交渉にならずや
② 日独防共協定は対米交渉に不利ならざりしや
③ 対ソ問題に限るとすれば如何
④ 締結の時期早やきは却って不利ならずや
⑤ 日ソ戦の場合、独よりの実質的援助は期待せられざる
⑥ 本条約を締結すれば、独伊に志那の権益を与えざるべかざるに至るや
⑦ 日独伊ブロックに対し、米英仏が経済圧迫をなしたるとき、対抗策はあるのか
要は反対である!!

ドイツに留学した軍人はドイツびいきになる!!
半藤一利が暴いたが、ドイツはメイドと称して女を与える??
そんなものなのかと思ったが………
著者は短く、ハニートラップで済ましている!!
日英同盟が破棄されて、日本は軍需技術をドイツに頼る!
トップと中堅層の亀裂がある!
山本らとドイツで骨抜きにされた連中とである!!

「星岡茶寮」で米内海相と板垣陸相が対決する!!
独伊と結ぶことのデメリットを挙げる!!!
板垣陸相は返事出来ない!
独伊に甘く見られているだと!!

米内光政は対英協調論者ではなかった??
この手記の存在の日付が重要になる!
1939年と言われているが、1938年ではないか??
有田八郎も疑問視する???
ここらは欧州の情勢もある???
やはり米内は三国同盟を反対している!!

武人の本懐である!!
三国同盟に反対する!!
ドイツと結ぶと対米戦争につながると!!
が陸軍が「聖戦貫徹同盟」を使い脅迫する!
これに業を煮やしたヒトラーはソ連と結ぶ!!
平沼内閣は総辞職で三国同盟は潰れる………

逓信省航空局を支持する!
航空機の製造、乗組員の育成!
消耗戦になることを理解している!
第一次ロンドン軍縮で、怒鳴りつけた賀屋興宣が予算を付けてくれる!!
山本五十六はハワイを爆撃出来る爆撃機を欲しがった!
アメリカ本土ではない!
あくまでハワイを狙うのか????

あまりに石油のことを言い過ぎている!!
詐欺師グループがいる??
水から石油が出来る???
だからこれを実験する!!
そこまで追い詰められていた????
そんなもの出来るわけがない???
しかし山本五十六はパイロットの採用に人相見を使ったりする??
オカルト的なところがあるのか???
1939年8月30日、連合艦隊司令長官へ転出する!!!

 

「太平洋の巨鷲」山本五十六 用兵思想からみた真価 ①・大木毅

 

2023年3月 1日 (水)

本・日独伊三国同盟 「根拠なき確信」と「無責任」の果てに ②(2021/11)・大木毅

 

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第三章 バスに乗ってしまった男たち
第四章 独ソに翻弄される松岡外交
第五章 亡国の戦争へ
あとがき
主要参考文献


第三章 バスに乗ってしまった男たち
〇 四か月の短命内閣
独ソ不可侵条約が締結されて、ポーランドは自由に料理できると???
「白号作戦」
ポーランドの軍服を着たナチス親衛隊が放送局を攻撃する!
開戦理由が出来る!!
ヒトラーの楽観は裏切られる!
英仏はドイツに宣戦布告する!
東京では参戦義務がなくなっていてよかったと???
陸軍大将阿部信行が組閣する!
自主外交、英米協調に方針返還である!
天皇の移行もある………
外務大臣に野村吉三郎海軍大将が起用される!!
「いかなる妥協も戦争よりは勝る」がモットーである!
阿部内閣は4カ月の短命に終わる!
アメリカとの通商条約が不調に終わる!

◆ 1940年1月 後継は米内光政!!
有田八郎、石渡壮太郎ら、陸軍に反対した閣僚を入れる!
陸軍の倒閣運動が始まる………


〇 走り出したバス
大島浩に白鳥敏夫は帰国している!
日米通商航海条約が廃棄されて、効果が出る!
日本郵船がイギリス巡洋艦の臨検を受ける!
親独派が喚きだす!!
中野正剛、徳富蘇峰………
独伊との交渉再開である!
参謀本部は枢軸強化派が有力である?

「白色」作戦 : ドイツ軍のポーランド侵攻
「ヴェーゼル演習」作戦 : ドイツ軍のデンマークノルウェー侵攻
「黄色」作戦 : ドイツ軍のフランス侵攻
◆ 1940年4月 ノルウェー、デンマークを急襲
◆ 仝5月 オランダ、ベルギー、ルクセンブルグに侵入! 
著者は書いていないが、マンシュタイン計画である!
第一次世界大戦で4年の歳月で屈服させれなかったフランスを
1カ月半ほどで征服する!
この時期はオランダ、フランスが屈服しているので、
蘭印、仏印が空白になる!
米内、有田は、南方進出を逃したくないと!!
ただし、英米に配慮している?
アメリカ露骨に圧力をかけてくる!
◆ 太平洋艦隊をハワイに進める!
◆ 精密機械の輸出許可制がとられる!

が、マスコミが煽る!!
「バスに乗り遅れるな」
陸軍はこのチャンスを逃さない!!
倒閣に走る!
「軍部大臣現役武官性」 妖刀を抜く!
畑俊六陸軍大臣が辞職する!
陸軍の思惑通りに、米内内閣は潰れる!!


〇 虎穴にいらずんば虎児を得ず
近衞内閣は外務大臣に松岡洋右を迎える!
軍部を抑えれる人間だと!!
ここで間違っている???
苦学してアメリカ、オレゴン州立大学を卒業している!
英語力と物怖じしない交渉力を買われる??
◆ 大和民族は人と提携、同盟した時、後を顧みるものでは無い!
心中する覚悟で抱き合って進むあるのみ
◆ コミンテルンに対して共同で立ち向かうのは、
東に大和民族、西にチュウトン民族あるのみ

昭和史を振り回した男である!!
◆ 1932年 満州国商人で、ジュネーブで日本弁護論を原稿なしで1時間20分喋る!
「十字架上の日本」
日本はまさに十字架にかけられようとしている!
私は信じる、数年ならずして世界の世論は変わるだろう
ナザレのイエスがついに世界に理解された如く、我々も理解されるだろう!!

しかし満州国は否決されて、国際連盟を脱退する!
どうも、引っ込みがつかなくなったようだ!!
脱退する気はなかったが、国民が大歓迎だった!!
変な地震が付いたのではないか??
1940年になっても人気は衰えなかった…………

松岡洋右は、独伊との連携強化である!
「生存圏」
ドイツは、ヨーロッパとアフリカ!
日本は、南洋だと!!
「虎穴にいらずんば虎児を得ず」
一段と戦闘的になる!!
ドイツの価値に乗じて火事場泥棒的に南進し、
英米と戦争も辞さない???
ちょっと無責任すぎるのではないか??
英国はドイツに屈服する???


〇 ヒトラーの重大決定
松岡洋右は駐日ドイツ大使と会談する!
3つの質問を投げかける!!
① 南洋についてドイツはいかなる態度をとるのか
② 日ソ関係について何を望み、何を成し得るのか
①  日米関係でアメリカに何をしようとしているのか、日本のためにな何を成し得るのか?
イギリス屈服が目の前である???
今さら日本に極東で期待することは無い????

ヨーロッパは??
「アドラー・ターク(鷲の日)」作戦 : イギリス爆撃
「ゼーレーヴェ(あしか)」作戦 : 英本土侵攻 未決行
◆ 1940年8月 ドイツは再交渉を求める!
心変わりがある! イギリス攻撃が上手く行っていない??
和平も、制圧も出来ない!!

イギリスが抵抗しているのは、アメリカとソ連のせいだと!
ならばソ連を屈服させればイギリスも抵抗を止める???
ソ連侵攻 バルバロッサ作戦である!
速ければ早いほうが良い! 1941年5月開始予定!!
ソ連を征服し、ゲルマン民族を移住させるのが、使命だと!!
信義も何もない!!
その為には、アメリカを牽制する必要がある!
日本に期待である!!


〇 海相吉田善吾の苦悩
陸軍はともかく、外務省も心中まで行くと言う外務大臣である!
海軍は反対である!
吉田善吾海軍大臣である!!
が、軍令部に海軍省の中堅将校は、対米英戦争を切望している!
要は石油が無いと!!
蘭印の石油が重要だと!!
が、吉田大臣は、宇垣纒に問いただす!
石油を運んでこれるのか???? 実際に運べなくなる!!

吉田大臣は孤独と言う!!
米内、山本、井上のトリオはいない!!
次第に健康を害する!!
9月には入院、辞職になる!!
海軍も三国同盟締結への障害が無くなる???


〇 ポイント・オヴ・ノー・リターン
この状況で、松岡洋右は特使を派遣する!
軍事同盟交渉な関する方針案
日独伊提携強化に関する件

「アメリカと戦争状態に入ると、他はあらゆる手段を用いて援助す」
あれだけ嫌がっていた自動参戦義務である!
松岡洋右の動きは、アメリカへの牽制である!
自身の留学経験から、強く出ればアメリカは折れると???
同盟のターゲットを、英米ソに広げる!

「ポイント・オヴ・ノー・リターン」
引き返せない地点は何処にあったのか?
日独伊三国同盟締結時と言う!!

松岡洋右の証言も当てにならない???
自分の弁護に走っている…………
戦後に亡くなっているので、インタビューなど受けていない!
証言も違う???
◆ 三国同盟の締結は、一生の不覚だった??
◆ 真珠湾攻撃に痛快にして壮快である??

ドイツより特使が派遣されている!
◆ 1940年9月 
・日本が東亜の指導者として認める
・ドイツの希望は、アメリカの参戦防止である
・三国のうちの一国がまだ戦争に参加していない国から、
 攻撃されれば、あらゆる援助を相互にすべきことを約束する!
アメリカも想定敵国になる!!
日本は望むところか???


〇 成立した亡国の同盟
が、海軍が考えさせてくれと!!
それにより妥協が図れて、参戦の判断は各国政府が自主的になす!!
留保を設ける!!

海軍は豹変する!!
これ以上反対すれば混乱を招くと?
及川海軍大臣は学者のようだ???
確固たる信念がない!! 執念もない!!
ドイツもリッベントロップは自動参戦であるが、特使は各国に任せると!!
ここらは疑問点である!!

松岡の饒舌さと無責任ぶりがある!!
◆ 独領委任統治諸島をタダで、旧独南洋諸島を無償とはいかないが貰う
◆ ドイツは石油が豊富である! ソ連、ルーマニア、フランスの石油がある!
◆ 日本は困っているのでよこせと
◆ 北樺太の石油利権をよこすように斡旋してくれと

昭和天皇は不満がある!
海軍の図上演習では、いつも負けている!!
◆ 1940年9月9日 御前会議で三国同盟締結が採決された!
自動参戦の留保は???
ドイツ首脳はあると思っている!
が、出先がまとめるために独断専行した???

後世の歴史家は、三国同盟を「不信の同盟」と評価する!
◆ 1940年9月29日 ベルリン「新宰相府」で正式調印される!!
松岡洋右は満面の笑みか???
「アドラー・ターク(鷲の日)」作戦 : イギリス爆撃には負けている!
「ゼーレーヴェ(あしか)」作戦 : 英本土侵攻 未決行
この時期に日本は結ぶ必要があったのか??
5年後、ドイツに日本は廃墟になる………


第四章 独ソに翻弄される松岡外交
〇 日独伊ソ四国同盟構想
◆ 1946年1月22日 松岡洋右はA級戦犯で起訴される!
結核であり、その後病死する!!
「悔いもなく恨みもなくて行く黄泉」
著者は本当に後悔は無かったのかと?

松岡洋右には大構想がある!
ユーラシア同盟??
日独伊の三国にソ連を加えて四国同盟に発展させる?
この考えは日本では若手官僚の間にあったと!!
リッベントロップは、反英四国ブロック構想である!
松岡洋右は自らドイツに飛び、ヒトラーと会談しようとする!
世界を4ブロックに分ける! プラスがある??
◆ 大東亜
◆ 欧州圏 アフリカを含む
◆ 米州圏
◆ ソ連圏 インド、イランを含む
◆ 英国圏 オセアニアを含む! オランダも同様? フランスは??

当時の東京駅は国際ステーションである!
朝鮮や満州と通じてシベリア鉄道に繋がっている??
◆ 1940年3月 松岡洋右は自信満々でベルリンに向かう!!!


〇 冷徹なるモロトフ
すでに独ソ関係は悪化している!
独ソ不可侵条約には秘密条項がある!
東欧の分割案である! 生々しい地図がある!
ソ連はバルト三国、ルーマニアを勢力範囲に収める?
これにドイツが不満である!
ハンガリー、ブルガリアもルーマニアに領土を要求する!
これをドイツは調停する! ウイーン裁定である!
ただしソ連を無視している??
フィンランドはソ連圏であるがドイツが進出している!
反ソの国である!

この時期にリッベントロップはモロトフを招く!
四国同盟の提案である!
モロトフは冷静である!!
ソ連の利益優先である! 妥協はしない??
この時期にイギリスのロンドン空襲がある!
防空壕に籠るが、イギリスの領土分配時に、なぜイギリスの空襲があるのかと?
皮肉以外何物でもない!!
この態度にヒトラーは切れる???
もはや交渉は無いと!!
◆ 1940年12月 バルバロッサ作戦を命じる………


〇 四国同盟成らず
松岡洋右は軍部からくぎを刺されている!!
シンガポール攻撃など、軍事的な言質を与えないようにと!
ヒトラーと会談する!!
成功か??  失敗か??
四国同盟よりも、シンガポール攻撃を依頼する!!
日本に積極的行動をとらせることが目的だと!
バルバロッサに課しては、日本に情報を漏らすなと!!
こうなるとピエロに見えるが………

ムッソリーニに会い、ベルリンに戻る!
モスクワに向かうが、ニュースで知る!
◆ 1941年4月 ユーゴに侵攻する!!
バルバロッサ作戦が1カ月遅れる………


〇 スターリンの満悦
◆ 1941年4月7日 モロトフと会見する!
ソ連は旧ロシア領、南樺太、千島列島が回復されなければならないと!
物見遊山的な外交である??
じらそうとする………
進展はなく帰国しようとする………
スターリンが会うと!!
スターリンは信じず、ドイツの奇襲を許したが、ドイツの動きの警告は入って来ている!
ドイツは日本にソ連を攻撃させて、兵力を二分させたい!
ソ連は二面作戦を避けたい!!
その為には日ソ中立が必要である!!
スターリンが上である??
しかし松岡洋右は、三国同盟、日ソ中立条約に続き、
対中、対米問題を解決した偉大な外相として歴史に名を遺す!!

スターリンはやったことがない見送りを松岡洋右に対して行う!
スターリンの手のひらで踊っている???
詐欺師がお人よしを騙している???
日ソ中立条約で、その果実を味あうのはどちらか??
スターリンも松岡洋右も自分だと確信し、偽りの抱擁を交わす!

この時期、チャーチルの松岡洋右に対する手紙がある!
この本では出て来ないが、以下の文である!!
ウィンストン・S・チャーチルより日本帝国外務大臣松岡洋右閣下への書簡!

私は貴国大使の為、取計らいし便宜を利用し閣下に誠意と好意ある友好的手紙を差上げます!
私は日本帝国政府及び国民の関心を呼ぶに値すると思われる二、三の問題を提案致し度いと存じます!
① ドイツは1941年、制海権又は英国の制空権なくして英国を攻撃して制服し得るでしょうか?
ドイツは是を試みるでしょうか、是等の問題が判明する迄待つのが日本にとり有利ではないでしょうか?
② 英国及び米国が其の全工業力を戦争目的に転換したとしても米国の援助が英国海岸に到達し難き程、
英国の海上輸送に対するドイツの攻撃が強力であるでしょうか?
③ 三国同盟への日本の加入が現在の戦争に対し米国の参戦を容易にしたでしょうか?
或は困難にしたでしょうか?
④ 若し米国が英国に味方して参戦し、日本が枢軸側に参加すると仮定して、
英米両国の優勢なる海軍は欧州に於いて枢軸国を両分すると同時に
日本を処分することを可能ならしめないでしょうか?
⑤ イタリアはドイツにとって力となるものでしょうか、重荷でしょうか?
イタリアの艦隊は机上論程海上に於いても実際に強いでしょうか?
イタリア艦隊は机上論としても曽ての様に強力でしょうか?
⑥ 1941年末迄に英国の空軍がドイツ空軍より強くなるでしょうか?
1942末迄に英国空軍がドイツの空軍より遥かに強くなるでしょうか?
➆ ドイツ軍及びゲシュタポに依り抑えつけられて居る国々が?
年の経過と共にドイツに益々好意を持つ様になるでしょうか?
或は持たぬ様になるでしょうか?
⑧ 1941年には米国の鋼鉄の生産高は7,500万トンになり、英国に於いては1250トンになり、
合計して約9,000万トンになると云うのは真実でしょうか?
万一ドイツが以前の如く敗北すれば日本の鋼鉄生産高の700万トンは
日本単独の戦争の為には不充分でないでしょうか?

是等の問題に対する解答を考えるならば、
日本は恐るべき災難を避けて西方の偉大なる英国と益々提携の要を感ずるでしょ!。

ウィンストン・S・チャーチル(署名)

恐れ入ります!!


第五章 亡国の戦争へ
〇 日米諒解案
最大の中立国アメリカは??
◆ イギリスに駆逐艦を渡し、基地使用権を貰う!!
◆ ローズヴェルト大統領はイギリスへの援助を中止しない!
◆ 武器貸与法を成立させる!
◆ イギリス艦船の修理を行う
これは日本にも向けられる!!
外交もルートがある!!
松岡洋右に知らせないことが、造反になる!
◆ 1941年4月  「日米諒解案」 主要7項目がある!
① 日米両国が抱く国際観念ならびに国家観念
② 欧州戦争に対する両国政府の態度
③ 日中戦争に対する両国政府の関係
④ 太平洋における海軍・航空兵力ならびに海運関係
⑤ 両国間の通商と金融における提携
⑥ 南西太平洋方面における両国の経済活動
⑦ 太平洋の政治的安定に関する両国政府の方針

②と③は、日本の三国同盟からの離脱!
アメリカのヨーロッパ参戦の阻止である!!

① では8項目のアメリカの受諾で解決を図る!!
① 中国の独立保全
② 日本軍の中国からの撤退
③ 中国領土の併合無し
④ 賠償金の取り立ても無し
⑤ 門戸解放の復活
⑥ 蒋介石と汪兆銘政権の合流
⑦ 中国への集団移民の制限
⑧ 満州国の承認

必ずしも日本有利ではないが、終わらせたい!!
近衞首相、陸海軍も了承するが、外務大臣が帰国途中である!


〇 我を通す松岡
この日米諒解案に松岡洋右は不満である!
◆ 自分抜きで始められた
◆ 勝手に諒解している
◆ これにより三国同盟を骨抜きにする気か??
要はすねている!!
大局観も何もない!! 自己中である!!

松岡三原則???
① アメリカに中国から手を引かせる
② 三国同盟に抵触しない案にする
③ ドイツとの信義を守り、アメリカの欧州参戦を阻止する!
これに日米中立案を提案する「オーラル・ステートメント 口上書」を、
ハル国務長官あてに出す!
野村大使は同署を読み上げ、渡さなかった!
長官は暗号解読ですでに知っていた!
「トュ-・レイト 遅すぎる」と言われる!
アメリカは独ソ戦開始の情報を知っていた??
だから早く解決しなければインパクトが無いと!!
この時期は、アメリカも交渉をまとめようとしていたようだ!
松岡洋右が全て断ち切る???
こうなれば松岡更迭である!
天皇もそう思ったようだ!!!
東條英機も解任し、清浄な精神の大臣を求める????
どの口が言う………


〇 独ソついに開戦す
6月22日 バルバロッサ作戦開始である!!
6月16日 大島浩より報告がある??
日ソ中立条約がむすばれたばかりである!
東京でも緊張が走るが、松岡洋右は楽観している!
この時の陸軍省や参謀本部の対応は??
① 南進論
② 北進論
③ 南北準備論                                                                                              
やりたい人間は多い!!

松岡洋右は独ソ開戦で、ソ連攻撃を主張する!
米英ソを同時に闘っても良いと???
独ソ戦の対応???
◆ 熟柿主義 ドイツ有利でソ連が動揺している時にソ連領を得る!
◆ 渋柿主義 状況に関わらずにソ連攻撃、渋くとも木を揺すって手に入れる!


〇 関東軍特種演習
独ソ戦が長期化すればどうなるのか??
松岡洋右は即時ソ連攻撃である!!
短期で終わると思っている???
「虎穴に入らずんば虎子を得ず」
お得意のフレーズである!!
ドイツからも正式な参戦要請がある!!

日本のソ連侵攻の要件は???
◆ 極東ロシアでの動乱発生
◆ 極東兵力の西送
◆ ソ連の崩壊
◆ ソ連の総合戦力が半分になった時
その為に「関東軍特種演習」を行う!
85万の兵、船舶は80万トン、一大演習である!!

が、肝心の独ソ戦が芳しくない!
大島浩は侵攻軍の司令官に聞く!
「予想外に時間がかかったと」
のちもそうだが、大島浩はドイツの都合の悪い情報は送らない!
極東の兵もそんなに送っていない??
ドイツの進撃が停滞している!
対ソ戦などとんでもないと!!!
ここで喜劇が起こる!!
電波障害を無線封鎖と勘違いする!!
スワ、ソ連の攻撃か??
実情が分かるが、日本は即応対策を実施する?


〇 排除された松岡
交渉相手のアメリカが、松岡洋右排除を要求する!!
松岡洋右は怒り狂う!!
外相を罷免するのは影響が大きい!
内閣総辞職で、外務大臣のみ代えてあとは留任する!!
そこまでしなければならないと!!
実行される………


〇 対米戦を決定づけた一挙
松岡洋右は排除されるが、南部仏印進駐によりアメリカは硬化する!
日本にとっては自存自衛の為である!
ここにも松岡洋右の存在がある!
松岡は南進には反対する! これは正解だったようだ!
日本は、ヴィシー・フランス政府に交渉し、許可を得る!
平和裡に進駐したが、即座にアメリカは批判する!
◆ 7月26日 在米日本資産の凍結
◆ 8月1日  対日石油禁輸

「ポイント・オヴ・ノー・リターン」
ナチス・ドイツと同盟を結んでからである!
アメリカは出て来ないと言う根拠なき楽観に支配されている!
駐日アメリカ大使グルーは??
「報復とこれに対する反撃行為との悪循環が始まった」
「地獄への道をたどるのは容易だ」


〇 奈落の底へ
ここまで来たら戦争だと!!
永野修身軍令部総長が天皇に上奏する!
「勝ちうるや否やもおぼつかなし」 
捨て鉢の戦争をするのか??? 昭和天皇も呆れる!!
この時、近衞総理はローズヴェルト大統領と直接対談で打開を図る?
ただ戦争の開始時期がある!!
近衞首相は制約を受ける!
大規模な輸送には天候の状況が必要である!
悪天候では無理である! 12月には開戦しなければならないと!

「帝国国策遂行要領」
天皇が杉山参謀総長と、永野軍令部総長を呼び説明を求める!
◆ 南洋作戦は3年で終わると!
◆ 天皇 日中開戦に杉山陸軍大臣は五カ月で片が付くと? もう4年になる?
◆ 中国は奥地が広い???
◆ 天皇 太平洋はもっと広いと!

東條英機は近衞首相に辞任を促す!
清水の舞台から飛び降りる覚悟か??
ただ、後継に東條英機が指名させる!!
毒を以て毒を制す????
東條英機は、日米改善を指示する!
がもはや東條英機でも抑えられない!!
この時期に「ハル・ノート」が手渡される!
宣戦布告に等しい………
日本は、大島浩に確認させる!
アメリカと戦争になった場合、ドイツは参戦してくれるのか??
ヒトラーとリッベントロップは二つ返事で好意的な回答を行う??

ドイツは戦況は不利である???
◆ ソ連攻撃は頓挫している?
◆ Uボートも苦しい!
◆ アングロサクソンの兵を引き受けてくれる相手が必要である!!
亡国の同盟は、亡国の戦争へと進む!!


あとがき
「亡国の本質 日本はなぜ敗戦必至の戦争に突入したのか」
直接的な「日独伊三国同盟」として、親書で再発行する!!


主要参考文献

 

日独伊三国同盟 「根拠なき確信」と「無責任」の果てに ②・大木毅

 

2023年2月28日 (火)

本・日独伊三国同盟 「根拠なき確信」と「無責任」の果てに ①(2021/11)・大木毅

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亡国の同盟は、不信と誤認の産物だった!

優秀な人びとを抱えながらも、なぜ日本は亡国の戦争に突入したのか?
亡国への分水嶺となった三国同盟は、そもそも不信と誤認の産物でしかなかった??

〇外国を崇拝し、その国の人間になってしまったかのような言動をなすもの!
〇国家が崩壊することなどないとたかをくくり、おのが立場の維持をはかるもの!
〇自らの構想の雄大さを誇るばかりで、足下を見ず、他者をまきこんで破滅していくもの!

利害得失を充分に計算することなく独と結び、
米英と争うに至るまでを、対独関係を軸に分析すると、
日本の指導者の根底には「根拠なき確信」があり、
それゆえの無責任な決定がみちびかれた様が浮き彫りとなる!!

「根拠のない確信」が災禍を拡大した。
■最初は冷淡だったドイツ      ■墨の色を濃くする大島
■走り出したバスに飛び乗った面々  ■海相吉田善吾の苦悩
■我を通し続けた松岡

『亡国の本質 日本はなぜ敗戦必至の戦争に突入したのか?』を改題の上、
この間の研究の進展を反映し、全面的に加筆・修正したものです!

 

突き詰めれば、大島浩、松岡洋右、白鳥敏夫に尽きる!!
松岡洋右、白鳥敏夫は靖国神社に祀られている!
おかしいが………
亡国に導いた人間たちの一部である!!
大島浩は、戦争中の日本への電報は重要だった!
暗号が解読されているかも知れないとある!
これにアメリカは息を呑んだ?
大島浩はナチスドイツの幹部とじかに話できる!
この情報は重要だったようだ!!
暗号を変えられたらまた解読に時間がかかる!!
日本は解読されていないと判断し、アメリカをほっとさせる!!
大島浩は戦争に突き進み、戦時中も連合軍に意識はしていないが、
情報を流していたことになる!!
潔さを感じないが………
内容は下記の通りである!! ① ②と分けて紹介する!!



序に代えて  わたしに似たひとびと
第一章 ヒトラーに「愛された」日本大使
第二章 同盟のため奮闘せるも……


第三章 バスに乗ってしまった男たち
第四章 独ソに翻弄される松岡外交
第五章 亡国の戦争へ
あとがき
主要参考文献


序に代えて  わたしに似たひとびと
〇 なぜ、優秀なひとびとを抱えながら亡国の戦争に突入したのか?
著者は戦後、当事者にインタビューしている!
保阪正康がインタビューをした人間について書いている!
① 全く平気でうそを言う!
② 本人も戦後のあちこちからの情報で分からなくなっている!
③ はっきりここまでは間違いない! が情報多寡で自分も分からなくなっている??

頭脳明晰な優秀な投資者たちが何故間違ったのか??
亡国の敗戦必至の戦争に突入したのか?


〇 論性無き政策決定
当事者が矮小な動機で動いたために政策決定を混乱に陥れた例は多い!
ヨーロッパでは論理を明確に打ち出し、責任の所在を明らかにしていると!
たとえ誤っていてもである!!
ナチス・ドイツと日本の政策決定過程の違いは論理性にある??
日本の場合は余計に分かり難くなる…………


〇 「根拠のない確信」という病理
根拠なき確信???
◆ 皇国の存亡
◆ 国運の不沈
◆ 大日本テイクが滅びるなどあり得ない
◆ 国益より自ら所属する団体の利益
◆ おのが功名心を優先

現在では??
◆ 日本経済の繁栄は永遠に続く
◆ 地価は右肩上がり
◆ 税金を浪費する役人

大日本帝国は不滅と信じ亡国の戦争に突入した戦前の指導者たち!
将来は安泰と信じてやまぬ現在の官僚たち!
歴史が分かっている人間は、後知恵による評価がある!
著者は、自戒の意味を込めて、亡国の物語を書く!
ドイツとの関係を中心に置く…………
◆ 外国を崇拝し、その国の人間になったような言動を行うもの
◆ 国家が崩壊することなどないと、おのが権力の維持を図る
◆ 自らの抗争の雄大さを誇るばかりで、足下を見ず、
他者を巻き込んで破滅していくもの

読めば分かるが、思った通りに、
松岡洋右、大島浩、白鳥敏夫らの名前がある!!
東條英機、板垣征四郎…………


第一章 ヒトラーに「愛された」日本大使
〇 「マイクリーゼ五月危機」と日本
ヒトラーの憂鬱がある??
◆ 1935年  再軍備
◆ 1936年  ラインラント進駐
◆ 1938年  オーストリア併合
◆ 1938年5月 チェコスロヴァキアで挫折する!!
チェコスロヴァキアのズデーテンのドイツ系人民の保護である!!
ここで挫折する!
英仏が警告し、ソ連が援助すると??
実際は出来るかどうかは分からない??
ソ連もチェコスロヴァキアとの間にポーランドがある!
英仏はどうやって援助するのか??
が、ヒトラーは挫折する!
が、すぐに武力侵攻を決める!
そのさいに日本の存在が重要になる!!
東南アジアの英仏の植民地を日本に攻撃させる?
チェコスロヴァキアと東南アジの植民地とどちらが大切か???
日本側で重要なのは、大島浩! 駐独ドイツ大使とも揶揄されていた??
ヨーロッパはドイツ、東南アジアは日本と?
世界大戦の構図が出来ている…………


〇 ドイツへの傾斜
大島浩の経歴が書かれている!!
美濃岩村出身?
岩村城は有名である??
武田信玄の家臣、秋山信友である!
織田信長のおばが城主であった!!

父親、健一は山県有朋に気に入られる!
ドイツ贔屓で、息子に影響を与えた!
日本陸軍発足時、普仏戦争の勝者、ドイツ式に参謀からメッケル参謀を招集する!
健一はドイツに留学する!
息子にはドイツ語教育を徹底した!
一つの国に長いと、その国の人間に課した如くになる???
外務省の、チャイナスクール、アメリカスクールなどか???
大島浩もそのようである!   
徹底してドイツ語を学ばされる?
第一次世界大戦に従軍している!
と言っても山東半島である!!

大島浩の経歴である!!
1934年 駐ドイツ大使館付武官昇進
1935年 ナチス党外交部長リッベントロップと初会談(二元外交始まる)
1936年 日独防共協定調印
1938年 予備役編入 駐ドイツ大使に任命 日独防共協定に奔走
1939年 ヒトラー、独ソ不可侵条約を締結
日本は日独防共協定違反として日独同盟交渉中断を閣議決定
ドイツの日独防共協定違反に平沼内閣総辞職
大島浩は帰朝を命ぜられ大使依願免職
1940年 大島浩の後任、来栖三郎駐ドイツ大使に任命
日独伊三国同盟調印 駐ドイツ大使に再任命
1941年 松岡洋右外務大臣ベルリン訪問、松岡・ヒトラー会談に同席
ドイツ軍ソ連に侵攻(バルバロッサ作戦) 
1948年 極東国際軍事裁判でA級戦犯として終身刑、後に釈放
1975年 死去 89歳没
責任は重い!!


〇 芽生えた日独同盟論
「ビュルケの密約」
フィンランドで、ロシア皇帝ニコライ二世と、
ドイツ皇帝ヴィルヘルム二世の会談!
日露戦争中である! ドイツはロシアに兵を向けない保証を与えた!
大島浩は、これによりヨーロッパの兵を極東に回せたので日本は苦戦したと!!
これは誤解のようだ! が大島浩は信じる!!
ドイツに傾斜する!!

軍人として順調に出世する!
明治以来、親独傾向を持つ陸軍である!
外交官も警戒している!
ドイツ的な日本人が出てくることを…………
これは的中する! ドイツ人のような日本軍人、大島浩を送り込む!!


〇 最初は冷淡だったドイツ
当時、ドイツは親華派が多い!!
日本より中国重視である!
外務省、国防省である!!
大島浩はやり手である!!
国防軍にナチス幹部を招く!!
「口先が上手く、人当たりが良いけれど捉えどころがない、
 恐ろしくに抜け目が無く、頭も良く、多彩である、
 日本のイデオロギーとナチスとは似ている、と繰り返した」

招いた客の好みを覚えていて、出身地のワインを出したりする!
保阪正康が書いていたが、ドイツの童謡を歌う???
これで相手を篭絡する!!

ドイツ外務省は不満がある!!
◆ 日本が第一次世界大戦で火事場的な泥棒をやったと思っている!
◆ 戦前あらゆる面で好意を示したのに、裏切られた
◆ 日本は軍備拡大と見境のない貿易競争で国際的に孤立している?
日本と共同歩調をとればドイツも同じと見なされる?

国防軍も中国に軍事顧問団を派遣している!
貿易相手としても最適である!!
兵器をはじめとする工業輸出に最適で、今でいうれたメタルなどを代金として貰える!
ドイツの中国に対する輸出は、57.5%である!
日本とむすんでも何の益にもならない!
冷ややかにみられる………


〇 二人の異端者
が、どちらにも異端児はいる!
大島浩に、リッベントロップである!!
もう一人、カナ―リス提督がいる!!
カナリス提督! 敵か味方か???
行動が謎である………
不幸にも、どちらもプロの外交官ではない!!
なので発想が自由である!!
ドイツも権力争いが激しい!!
貴族の称号を得る!!
社交的で社交界で活躍する!
第一次世界大戦後、ヒトラーに魅せられる………
1933年 ヒトラーの首相就任の、ナチスと保守派諸政党の連立交渉は、
リッベントロップの別宅で行われる!!
ここまでやったのだから報酬を求める???
外務次官であるが、副首相パーペンは拒否!
が、ヒトラーは褒美を与える??
「軍縮問題全権代表」
自らのスタッフと独自の行動をとる?
外務官僚と対立する!!
実績を上げなければならない!!
日本に目をつける!!

◆ ヨアヒム・フォン・リッベントロップ
1893年4月30日~1946年10月16日! 絞首刑!

◆ ヴィルヘルム・フランツ・カナリス
1887年1月1日~1945年4月9日
ドイツ海軍の軍人、国防軍情報部の部長、最終階級は海軍大将!
ナチス党政権下におけるドイツ国の軍事諜報機関のトップとして、
アドルフ・ヒトラーを補佐する一方で、
ヒトラー暗殺計画を含めた反ナチス運動に関与していたことが発覚し処刑される!

どちらも反共主義者である!
カナリスは、日本に来た事があり、高く評価している!
日本海軍に技術援助して、力をつけさせて、英仏の力をアジアに向けさせる??
ハンガリー、エストニア、フィンランドのソ連と国境を接する国、
それらと対ソ連情報包囲網をつくる!!
それは日本陸軍も考えている!!

◆ 大島浩 「ビョルケに密約」の再来を恐れ、同盟国ドイツの獲得
◆ リッベントロップ 対日政策で手柄を立てて、ナチス内部の政敵を出し抜く
◆ カナリス 日本を組み込んだ対ソ情報包囲網形成を図る
3人の思惑が一致する!!!


〇 武器商人ハック
◆ フリードリヒ・ヴィルヘルム・ハック
1887年10月7日~1949年6月4日 フライブルグで生まれる!
ドイツのブローカー・政治工作者 
1920年代から1930年代にかけて大日本帝国海軍にドイツ航空機の売り込みを行い、
その関係を利用して日独防共協定のきっかけを作った!
また、1941年の真珠湾攻撃の直後から日米間の終戦工作を行った!

第一次世界大戦で捕虜になる!
その日本との人脈を生かし、貿易、特に兵器の輸出を行う!
ハインケルの対日代表である!
1935年 ハックはロンドンに行き、山本五十六をベルリンに招き、ヒトラーと会わせたい!
日独ポーランドで、対ソ同盟を結ぶ??  日本の反応は??
結局流れる…………

が、次に日独防共協定の仲介役をする!!
これは色々な説がある!!
がハックのメモ書きが見つかっている!
大島浩がリッベントロップにハックを通じて持ちかける!
大島浩の独走、暴走である!
本人の証言ほど当てにならないものはない!
大島浩も証言を変えている??
が、ナチス内部の情報をつかみ、対立をしる!
それを利用している?
大島浩はハックを通して、外務省、国防軍を飛ばして協力者を手に入れる??
リッベントロップとカナリスである!!!


〇 「国際的にいかに受け取られるのか、私にもはっきりしない」
同盟案は問題がある!!
参戦義務である!!  これをどうするか???
大島浩とハックの案!
◇ 保証協定 一方の国がソ連と戦争になったら、他方はソ連と協定を結ばない!
◇ 自動参戦義務 どちらかが戦争になれば一方は参戦する!
◇ 攻守同盟 いずれかの国が攻撃した場合においても、参戦を義務付ける!

ドイツはソ連攻撃に日本の関東軍を当てにしている??
大島浩案である!!
これはカナリスにとっては渡りに船であるが、国防省は日本を信用しない!
それでも同盟案は進む………
が、ドイツの駐日武官がこれを本国に報告する!!
これを暗号化したのが、ゾルゲ!!! アホらしくなるが………
国防省は、中国重視である!!
しかもドイツには、三国干渉が対立になっている??
日清戦争である! リッベントロップは下関を知らない!!
進まないが、大島浩の発言!
「私は公開すべき協定のさまざまな抵抗を恐れる!
 その協定が国際的にいかに受け取られるのか私にもはっきりしない」
自ら推進している、日独防共協定が世界にどんな波紋を及ぼすか分からないと!!
しかも、自らの在任中に成し遂げたいと!!
こいつも死刑やな!!!


〇 防共協定交渉の再燃
ドイツは日独協定に醒めている???
そこへソ連が経緯をすっぱぬく!!!
ゾルゲなどからの情報である?
大島浩、リッベントロップ、カナリスは情報戦で敗北する!!
防共協定は一時停止となる!!
日本陸軍の隠密行動だったが、外務省も海軍も知る!
が、外務省は防共協定なら結んだ方が良いと!
外務大臣に有田八郎が就任する!
戦後、三島由紀夫の「宴のあと」のモデルと言われてプライバシー侵害の裁判になる!
ただ有田八郎は、一挙にことを進めない!!
含蓄に富んだ外交論である!
結果まとまる交渉でも、最初から黒々とした墨で書かない!
薄く書いて、なぞっていく!
要は交渉と言うことなんだろう…………
大島浩は最初から「黒々と書くタイプの政治家か??」


〇 ドイツ外務省の脱落
ドイツ国防軍は親中派である!
日本など取るに足らないと??
同盟国としては、論外である!
ただそうしたら、中国はドイツにとって利益になるのか???
日本は独中協定の情報を得ている!

国防軍は、中国に援助する!
◆ 軍事顧問団、経済、技術顧問団を派遣
◆ 10万の軍に拡大、30万規模にまで拡大
◆ 軍需産業の育成
◆ 4,000万ライヒスマルクの緊急給与
◆ 高速魚雷艇の供与、最終的には50隻
◆ 小型潜水艦の供与
◆ 沿岸要塞の建造
想定される敵国は、日本!!
外務省は脱落する!
国防軍が親中反日政策をとったことが、外務省を日独協調へ追いやる!!


〇 墨の色を濃くする大島
◆ 1936年7月 日独防共協定と、秘密議定書の案文がドイツ側から示される!
ソ連に対する秘密文書??
◆ スペイン内戦 この時期から英仏に対するカウンターウェイトに日本を充てる!
ドイツとイタリア以外では日本のみが共産主義に対抗出来る??
◆ ヒトラーはソ連を解体したい!!
◆ 11月25日 日独防共協定が締結される!
調印の相手がリッベントロップ! カナリスも顔を出す!

大島浩は不満である!
ソ連を相手とする、軍事同盟を希望する!
日独防共協定の締結後、暗躍する……
大島浩は墨を濃くする………
① 日独陸軍は、ソ連に関する情報を交換する!
② 日独陸軍は、対ソ謀略を協働して実施する!
③ 日ソ開戦時、ドイツは状況が許す限り、軍事物資を供給する!
逆も同様である!
④ 一方の軍が交戦したとき、どの程度のことが出来るのか?
⑤ 軍事協定の円滑化のために少なくとも年1回の合同協議会を開催する!

大島は、のちにドイツに有利になるように情報を流し、嘘もつく!
この時点でも、国防軍が同意見だと虚偽の報告をする!
虚偽の報告を入れる???
が、情報交換、謀略工作の協力を文章化した??
トルコ、イラン、コーカサス、ヨーロッパで行う情報収集、
破壊工作、亡命者を利用した工作は記された!
1939年 スターリン暗殺計画もあった??? 真偽は分からない!

「桧山良昭 スターリン暗殺計画 ドキュメンタル・ミステリィ」
のような本もあったが………

武器商人ハックは国防軍、親衛隊と対立し、男色の罪で逮捕される!
が、日本は見捨てずに釈放させる!!
終戦工作まで関与するが………


〇 魔の磁力
国際情勢が変わる!!
① 1937年 日中戦争勃発!
ドイツは、親中派、外務省、国防軍に、
親日派、リッベントロップ、カナリスの間で振り込状態である!
駐中ドイツ大使 トラウトマンが仲介するが、近衛内閣が拒否する!
ドイツは極東も争いではなく、対ソ攻撃をさせたい!
極東の兵をヨーロッパに来させたくないが、結局はこの兵がドイツ相手に奮戦する!
ヒトラーは国防軍と外務省のトップを交代させて親日路線になる!
リッベントロップが外務大臣である!

② イタリアの防共協定参加!         
③ ドイツのオーストリア併合、チェコスロヴァキア解体を企図する!
この目的、英仏ソのけん制のために、日本の協力を必要とする!
手ゴマは、大島浩???
日本も対ソ戦のためにドイツとの連携を必要とする!
日独にイタリアを含める!
いずれかの国が攻撃されればの協定を結ぶ???
「防共協定強化交渉」が始まる!
大島浩は駐独大使になる予定である!
ヒトラーは、はるか後年大島浩について言う!
「軍人的な決断力と行動力にみちた、優れた外交官だと」
亡国の元をつくった二人の自画自賛である!!


第二章 同盟のため奮闘せるも……
〇 日本陸軍も軍事同盟を狙う
◆ 1938年 イタリア駐在武官有末清三大佐は、大島浩にハンガリーに呼び出される!
飛行場の片隅で、日独軍事同盟についてイタリアの動向である!
秘密を保つために、ハンガリーである?? 大島は笠原幸雄を同行している!
ただ会議の場所については意見が違う!
記憶違いか?? 大島浩の証言は食い違いが多い?
国運のかかった案件の打ち合わせ後、キャバレーに行ったと??

6月に陸軍大臣になった板垣征四郎は日独提携論者である!
◆ 板垣征四郎
1885年1月21日~1948年12月23日 最終階級は陸軍大将!
満州国軍政部最高顧問、関東軍参謀長、陸軍大臣などを務めた!
関東軍高級参謀として石原莞爾とともに満州事変を決行し、第二次世界大戦においては第7方面軍司令官を勤めた!
戦後の極東国際軍事裁判にてA級戦犯として死刑判決を受け処刑された!
731部隊の前身部隊である関東軍防疫部の設立提案者!!
南部藩出身!
半藤一利の言う、賊軍の昭和史からは外れている!!

石原莞爾と板垣がいなければ満州事変は起きなかった???
そんなことは無いと思うが、、板垣だけではなく、石原莞爾も処刑ものである!
外務大臣 宇垣一成は日独連携に乗り気ではない!
が若手に連携論者がいる!!
ドイツとの間には防共協定を拡大した相互援助条約!
イタリアとの間には中立・協議条約が良いと!
この中で5相会議、総理、陸海軍大臣、大蔵大臣、外務大臣が行われる!
笠原幸雄は帰国し、陸海軍に報告する!
おおぬね好評のようであるが、海軍は米内、山本、井上がいる!

この情報を笠原は、外務省に秘密にせよと言われるが、無視!
が、宇垣外務大臣は自分の胸に収める!!
笠原携行案は??
① 締約国の一が締約国以外の第三国と外交上の困難を生ぜし場合、
各締約国はしかるべき共同作戦に、直ちに協議を行う!
② 締約国の一が締約国以外の第三国と脅威を受けたる場合、
この脅威を排除するために他の締約国はあらゆる政治的外交的支援を行う義務がある!
③ 締約国の一が締約国以外の第三国より攻撃を受けたる場合、
他の締約国は、これに対し武力援助を行う義務があるものとする!
陸軍は納得する????


〇 笠原携行案の波紋
この情報を笠原は、外務省に秘密にせよと言われるが、無視!
が、宇垣外務大臣は自分の胸に収める!!
笠原携行案は??
① 締約国の一が締約国以外の第三国と外交上の困難を生ぜし場合、
各締約国はしかるべき共同作戦に、直ちに協議を行う!
② 締約国の一が締約国以外の第三国と脅威を受けたる場合、
この脅威を排除するために他の締約国はあらゆる政治的外交的支援を行う義務がある!
③ 締約国の一が締約国以外の第三国より攻撃を受けたる場合、
他の締約国は、これに対し武力援助を行う義務があるものとする!
陸軍は納得する????


〇 七か条の質問
が、海軍は違う!!
「海軍善玉論」が戦後長く信じられていたが違う!
保阪正康ははっきり「海軍も戦争したかったと!」
半藤一利は開戦を主導したのは、薩長土の海軍だと!!

海軍は日英同盟廃止で、新たな最新兵器の購入先を探さねばならない!
ドイツがその候補国であり、技術者、軍人が送られる!
著者は遠慮気味に書いている!
「ハニートラップ」に近いものがあったと???
が、半藤一利はズバッと書いている!
ドイツ帰りの軍人が何故親独になるのか??
誰も教えてくれないが、実松譲がばらした!!!!!!!
ドイツではメイドと称して女性をあてがう!!
これを読んだときは情なかったが………
現在も中国では露骨に行われいるようだ!!!!
男なんてそんなものか???
現在は、米内、山本、井上に対しても批判はある!!
そんな完璧な人間なんていない!!
他人を批判するとき、人は皆道徳家になる!!
ただ筆者はこの三国同盟に関しては評価している!
山本五十六は7ヶ条の質問を、岡敬純大佐に浴びせる!!
① ドイツとの連携は、日中戦争を処理するうえでイギリスとの交渉に有害ではないか
② 日独伊防共協定は日本に不利に働くのでは
③ 対ソ方面に限るとすれば
④ 締結の時期は早過ぎれはかえって不利になる
⑤ 日ソ戦の場合、ドイツよりの実質的援助は期待できない
⑥ この条約で中国における権益を、独伊に分けなければならないのか
⑦ 日独伊に対して、英米ソが経済的な圧力をかければどうなるか

⑥ はともかく、他は不安通りになる!!
これに対する岡敬純の回答がある!!

① イギリス外交は利害関係で動くので、独伊と結べらばその力に妥協する?
② 日ソ戦に参戦してくれなくとも、ヨーロッパに兵をひきつけてくれる??
まったく独ソ戦で、日本は参戦しなかったので、極東の兵をヨーロッパに向けた!
③ 中国の権益はイギリスより独伊に渡した方が有利である??
海軍は反対に回る!!

リッベントロップ・大島浩はまず軍部をまとめようとしたが、その前提が崩れている!
あらかじめ米内海軍大臣に了解を取り付けようとするが………


〇 「金魚大臣」の雄弁
1938年に会談が持たれる?
◆ 米内!  ◇ 板垣!
◆ この同盟の目的は?? 第三国は??
◇ 英ソ
◆ 防共協定を攻守同盟まで進めるのか
◇ そう希望しています
◆ 英ソを同時に相手する同盟は不可である!!

米内の分析は当たっている!
・米英の経済的圧迫が必ずある!
・アメリカの存在 黙っていない!
・独伊の本音! 日本組し易しと??
・オーストリア、ハンガリー、チェコスロヴァキアを、
あわよくばポーランド、ウクライナを含むだ土市帝国をつくる?
・イタリアはスペイン、北アフリカに影響力を及ぼす!

ソ連のみの同盟なら賛成であるが、英国まででは、
職をとして反対すると!!
米内、板垣は同郷である!
が、むなしい5時間だったようだ………


〇 板垣の二枚舌か?
米内は外務省を巻き込んで、英国を含むのに反対する!
外務省は怒り狂う…………
が、ドイツ案の修正を図る!
① ソ連が主敵で、英米を敵にするものでは無いと!
② 戦争を意図するものでは無いと!
③ 意に反して欧州の戦争に巻き込まれない
大島浩の望んだ戦闘的同盟を、外務省は結ぶ気はない!
米内は五相会議に持ち込む!

この大事な決定に、思い込みがある!
陸軍と海軍、外務省が自分の都合よく解釈する!
この同盟は絶えず問題になる!!
◆ 参戦義務はあるか?? 自動参戦???
◆ 敵国は何処か??

海軍に外務省は、ソ連のみの対象で、英仏、アメリカは含まない!
攻撃を受けたときのみであると!!
陸軍は、同盟の対象に英米を含むと!
問題は、板垣征四郎であると!!
虚言食言をなし続けている???


〇 欧州の風雲
陸海軍中毒武官、駐独大使がいるが、それぞれも訓電が違う??
◆ 東郷茂徳大使 同盟は対ソで英米を敵とするものでは無い!
◆ 大島浩 陸軍武官 英米を主敵とするような印象を与えることに注意する?
ヒトラーは、原則合意である!
リッベントロップは「双方の信頼無くしては意義がない」
どの口が言う!!

当時ドイツは戦争を目の前にしている!
チェコスロヴァキアである!
ヒトラーもこの時期は100%の自信があったわけではない!
チェコスロヴァキア救援に英仏が入ることを牽制するために、
日本が必要である!
東南アジアの英仏の植民地を日本が狙う行動が欲しい!
形だけでも同盟が欲しい!!


〇 ミュンヘンの一時停止
が英仏が戦いより4カ国会議で解決しようとする!!
ドイツ、イギリス、フランス、イタリアである!
チェンバレンの融和政策である!!
チェコスロヴァキアに妥協させる!
それでヨーロッパの平和が確保されるのであれば………
ミュンヘン会議である!
4人でムッソリーニは4ヶ国語が理解出来る!
ちょこまか動き回る??
ズデーテンを手に入れる!!
この時チェコスロヴァキアの代表もミュンヘンに来ていたようだ!
当事者無視である!!
ドイツが言う、残余チェコ、ポーランドは風前の灯火か??
その為にも日本が必要である???


〇 役者の交代
外務省は対ソ!
陸海軍は英米も含むと!!
海軍も中堅将校が親独派である!!
岡敬純、神重徳らである!!
米内、山本、井上は反対である!!
これではやり難いと思う!!
井上美成が、神重徳に外務省に書類を持って行けと命じる!
よう持って行かない?? 内容が気に入らない!
これを「君は局員、私は局長、持って行かなければ担当を変える」
そう言わなければやらない!!
この神重徳もちょっとした気が狂っている!
戦後死亡するが、沖縄特攻に自ら行くべきだった????

外務大臣 宇垣一成が辞任する!
後任は有田八郎!!
墨は徐々に濃くしていく………
黒々と最初から濃くしない???
日独の軍事同盟に反対である!!
が駐独大使が東郷茂徳では陸軍がやり難い!!
大島浩を大使にしたい!!
リッベントロップもこれを望む!!
大島浩は自分は辞退したが押し付けられたと???
本人の証言がいかに当てにならないかである???
嬉々としていたようだ!!!!!
この時期、駐伊大使に白鳥敏夫が任命される!!
松岡洋右と靖国神社へ祀られている!!
天皇が靖国神社に行かなくなった原因の一つが、白鳥敏夫のようだ???


〇 板垣直言す
毎回問題になる、対象国はソ連だけか?? 自動参戦か??
多数と言うのは???
板垣陸軍大臣は、フランスが赤化したらどうなるかと??
屁理屈である!! 多数の国含めようとする!!
しかし常識的に考えれば、フランスが赤化すると言うことは、
ヨーロッパの情勢が変わることになる!

神重徳らは、イタリアとの同盟はイギリスの牽制だから、
イギリスを対象にしなければならないと??
板垣征四郎は果たして戦略と言うものを持っていたのか???
下のものに突き上げられて意見を変える! 頭の良い人ではない??
それも理解せずに会議に出て、コテンパにやられている??
出先の機関も怒り狂う!!
大島に有末らか???
近衛内閣が潰れる??
投げ出しか???


〇 どうどうめぐりの交渉

平沼騏一郎が組閣する!!
司馬遼太郎である! 平沼騏一郎程度でも検事総長は務まる???
◆ 1939年 ドイツは新しい案文を出す!!
武力援助と参戦義務である!

有田外相は、任せられないと使節団を派遣する!
大島浩と白鳥敏夫は強烈に反対する!!
この流れは??
◆ 3月末 大島浩、白鳥敏夫はかってに独伊に妥協案をだす!
両大使を更迭したいが、陸軍が反対する!
◆ 4月14日 有田外相は交渉打ち切りを言うが、板垣征四郎が反対!
◆ 5月4日  日本は参戦は不可だと!!
◆ ドイツよりガウス案が出される!
突き詰めれば、何度も書くが、2点である!
◆ 日独伊三国同盟がの対象に英仏を含むのか?
◆ 参戦義務はあるのか??

ヒトラーの野望が急がせる!!
まずチェコスロヴァキアが地図から消える!
次はポーランドである!
英仏も今度は黙っていない!
ポーランドに援助の保障を与える!!
この時期ヒトラーも英仏を相手にする気はない!
◆ 5月22日 イタリアと鋼鉄同盟を結ぶ!

日本とは議論ばかりでらちがあかない!!
なら他の手段を考えなければならない!!
英仏を牽制できる国???
大国であるが、イギリスとべったりの国もある?????


〇 板垣の「工作」
著者は、この時期の海軍、米内、山本、井上を褒める!
最近は凡将、愚将論も盛んに出る!
後知恵では何とでも言える!
山本五十六については書いている!!
「太平洋の巨鷲」山本五十六 用兵思想からみた真価」
これは個人的には、「半藤一利 山本五十六の無念」が抜きんでいたが、
著者の本も匹敵すると思うが………

◆ 米内 英米との戦争に見込みなしと、はっきり言う!
◆ 山本五十六 テロの危険がある!
「陛下と祖国のために死ぬのは、軍人たるもの、もとより望むところ、
 戦場であろうと、平時の持ち場であろうと同じことである」
板垣征四郎、大島浩らの覚悟と比べれば差があり過ぎる!!

◆ 中国で混乱がある!
◆ 5月中旬 ノモンハン事件が起こる!
三悪人、五味川純平、司馬遼太郎、半藤一利!!
ノモンハンでは勝っていたのにこの3人が負けた負けた言い続ける!!
相手の損害も把握できずに、はるか後年にソ連の損害の方が多かったと?
現地の指揮官に自決を命じておいて何が勝っていたかと!
この負けにより、ソ連の脅威を実感する!!

板垣征四郎は辞任をほのめかす!
それにより、大島浩、白鳥敏夫の辞任にもつながると、
駐日ドイツ、イタリア大使に泣きつく!
日本案を承認してくれと!!
どうもこれは自分の弁護のためにやったと!
ここまでやったのだと????

独ソ不可侵条約についてははっきり分かっているようだ!!
まずスターリンの猜疑心がある!!
英仏はヒトラーをけしかけてソ連を攻めさせるのではないか??
リアリスト、スターリンはドイツの攻撃を避けなければならない!
不俱戴天の仇のドイツと言えども妥協しなくてはならない!
スターリンは慎重に意思表示を行う!
演説、ユダヤ人の外交責任者を更迭!
スターリンはモロトフを任命する!
ヒトラーもサインを受け取る!!
日本か、ソ連か? 日本は優柔不断である!!
迷ったのか?? ヒトラーはスターリンと結ぶ!!
リッベントロップをモスクワに派遣する!!


〇 欧州情勢複雑怪奇
日本も、それまでにドイツのサインを受け取っている!!
日本と言っても大島浩に白鳥敏夫である!!
日本との同盟がならぬなら、ソ連と結ぶと!!
大島浩はモスクワへ飛ぶリッベントロップから言われる!
「これからモスクワに飛び、独ソ不可侵条約を結びに行くと」
驚愕し、出発前のリッベントロップに会う!
有田八郎は、交渉打ち切りを訓電する!
が、大島浩は3週間後に手渡す!

このような個人的外交を続けた大島浩は辞職しかない!!
白鳥敏夫もである!!
「欧州情勢複雑怪奇」と平沼内閣は辞職する!!
板垣征四郎は、志那派遣軍総参謀長に転じる!
ここまでやれば、東京裁判で死刑になっても仕方がない!!

 

日独伊三国同盟 「根拠なき確信」と「無責任」の果てに ①(2021/11)・大木毅

 

2023年2月26日 (日)

本・第二次大戦の〈分岐点〉③(2016/8)・大木毅

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第3部 ユーラシア戦略戦の蹉跌
第一章 ドイツ海軍武官が急報した「大和」建造
1936年ロンドン海軍軍縮条約失効で、日本は大和級戦艦を造る!
この情報を、駐日海軍次官パウル・ヴェネッカーが本国に報告する!
この情報を掴むほど日本海軍に食い込んでいた!
そうなのか??
日英同盟によりイギリスから技術を手に入れていた!
これが破棄になりその技術の習得先をドイツの求めた!
ドイツにとっても日本に供給することにより、技術水準を確保し、
外貨を獲得出来ることが出来ると!
1935年には空母赤城の見物を許可される!
1943年 大和を見学する!

世界は大和に注目している!!


第二章 フリードリヒ・ハックと日本海軍
フリードリヒ・ハック????
これに注目する!!
どう言う人物なのか?????
◆ 兵器商人ハック
第一次世界大戦で義勇兵で青島に行く!
日本に収容される!
戦後、日本に来て商売をする??
ドイツの技術を日本海軍に売り込む!!
ディーゼル・エンジン、ハインケル社の航空機………
ハインケルは来日して愛知時計電機と接触する!
ハックは、日独両国の海軍、兵器関連会社、ドイツ外務省に人脈を築く!
1933年 ナチスが政権を取ると、政治活動に手を染める!


◆ 政治的投機者ハック
ハックは反ナチではない??  親ナチでもない???
複雑な人間である??
時代は日独の連携になる!
リッペントロップ、カナリス提督、大島大使の思惑がある!

ハックはロンドン軍縮会議で訪欧する山本五十六をベルリンに招待し、
ヒトラーと会見させようとする!!
これは英仏伊が対独連合を形成しようとしている時期、
ヒトラーと会うのはまずいと???
この時期イタリアは反独なのか???

次の防共協定の時は、ハックは重要な役割を果たす!
防共協定は陸軍であるが、ハックは日本海軍に情報を流す!
リッペントロップ、カナリス、ハインケルらの要人に人脈がある!
49歳に働き盛りであるが、1937年失脚し祖国を逐われる………

◆ 情報提供者ハック
ナチス党東京・横浜地区指導者??? そんなものがあった??
ドイツも対立が激しい!
リッペントロップの政敵ボーレは、ルドルフ・ヘスが後ろ盾である!

敵は他にもいる!
ハックとハインケルVSカウマンとユンカース!
商売敵である!!

ドイツの外交も一枚岩ではない!
親日路線と、親中路線の対立がある!
敵の敵は味方である!!
ゲーリングも親中であると!!

ハックは「男色罪」で逮捕される!
この当時の追い落としは、売春婦と男色なのか??
特にナチスはそうなのか??
カナリスとハイドリヒの対立がある!
これに対して、日本は釈放を求める!
釈放されて日本に来るが、仇敵カウマンがいる!
パリへ行く!!
情報提供者ハック誕生である!

ハックの人物評価!!
□ カナリス  泳ぎの上手い男 内政に興味があり、幕僚は馬鹿ばかり
□ リッペントロップ 高慢で人気がない
□ ヒトラー 恩知らずで、人を平気で捨てる
□ ゲッペルス リッペントロップと仲が悪い
□ ボーレ 人格劣等
□ ヘス 愚か
□ ヒムラー 怜悧な男で陰の主役である ゲーリングより実権がある

日本海軍へのアドバイス!
□ アメリカは対独開戦の口実を探すために挑発してくるが乗るなと!
□ 交渉による講和を考えるべきだと!
□ バックを通じて対米和平交渉が開かれる!

メチャメチャ的確な指摘か???


第三章 ドイツと「関特演」
1941年夏 対ソ攻撃準備のための演習を行う!
この演習は対英米蘭開戦の物質的基礎を作ったと!
最も重視していた国が、ドイツである!

◆ 公式参戦要請
ドイツは日本にさまざまルートの情報源を持っていた!
陸軍でも上から中堅まで、派閥もある!
親独派の大島浩がいある!
1941年6月5日 その大島浩から対ソ戦開戦決意の電報が来る!
しかし日本陸軍は分かれている!
① 南進論
② 北進論
③ 南北準備論
海軍はもともと警戒している!!
松岡洋右は対ソ論者である!
メチャメチャな男か???
ドイツは松岡に参戦要求をする???
7月2日 愚前会議 日本は「熟柿主義」で、好機が来たら対ソ戦に入ると!!

◆ 松岡退陣まで
7月18日 松岡退陣!
対ソ主戦派と慎重論の間で情報が飛ぶ??
大島浩は大使を辞任する? 足元を見ている??
ドイツは情報を渡す度に、眩惑され、日本の参戦を期待する………
松岡は、日ソ中立条約は、独ソ戦には適用されない??
ドイツは期待する………

◆ 大いなる幻影
松岡は、松岡内閣を作ろうとしていた!
結局辞任になる! が、期待を抱かせた罪は大きい!
日本の対ソ参戦派は策謀する!!
これがドイツに期待を抱かせる!

しかし8月には幻想が崩れる………
対ソ戦は無いと!! ドイツも理解する!!
「関特演」は気違いに刃物を持たせた????


第四章 独ソ和平工作をめぐる群像
そもそも日本がそんなこと出来るのか??
独ソ和平工作??? ヒトラーとスターリンである!!
東條英機が出来るのか???
日露戦争は、アメリカが仲裁した!
それだけの力がある!!
バトル・オブ・ブリテン前、イタリアが仲裁しようとした!
イギリスが拒否したが…………
だから大平洋戦争?? ドイツの勝利だけが頼りである!!
戦っていれば情勢が変わる? そんなことで戦争したのか??
独ソ戦争は人種戦争である!
ヒトラーはソ連を抹消したい!
ドイツ国内も、意図派と機能派に分かれる??
よく分からないが………

◆ 独ソ単独和平工作の胎動
ヒトラーは、人種のかかった「世界観戦争」と見ている!!
なので自民族でカタを付けたい! 日本の参戦に消極的である!
日本には英米を大平洋で牽制して貰いたい??
1942年 ヒトラーもリッペントロップも和平は考慮していない!

国防軍は、日本には対ソ参戦と、中近東・インドでの共同作戦論がある!
カナリスは対ソ講和論者であるが、少ない!
日本は和平論者が結構いたようだ!
外務大臣は東郷茂徳である!!
日本は講和に向けて動く???
山本五十六にも通知されている???
ドイツは不快か??  だいたいソ連と話し合っているのか?
陸軍はこの状況下では斡旋すべきではないと!
結果は誰にも感謝されない!!!

◆ 独ソ単独和平工作の再起
ドイツも日本も己の思惑で動く!
リッペントロップは拒絶するが、ドイツ大使館は動く??

独ソ和平の条件は??
□ ムンマンクス、アルハンゲリスク閉鎖
□ オデッサ、ウクライナ方面の領有
□ コーカサスの石油保有

積極的なのは、ドイツ大使館、日本海軍、日本外務省!
排除派は、ヒトラー、リッペントロップ、大島となる!

カウマン??
石原莞爾??
寺村、服部、カウマンの三者会談!
和平はベルリンに知れてはならない??
面白いが、大島大使の排除を言う!

◆ 独ソ単独和平工作の挫折
寺村が接触しのは、辻政信である!!
辻政信の情勢判断は、対ソ戦を停止しない限り、勝利も戦争終結もない!
正当な判断である!
対ソ戦の勝利は難しいと思うのか??
日本は仲裁の用意があると!
日独をつなぐ長距離機は??
技術的に可能だと? 特使に山下奉文の名前が挙がっている!
この交渉を記述しているが、本当にどうやったのか??
秘密は漏れる………

使節団派遣は?
① 対英米戦争指導上の一般問題 戦争目的
② 枢軸国の作戦的協力
③ 経済協力
④ 独ソ和平 これは表には出さない!

辻政信は自ら行く気である!!
日本はその気だが、ドイツは違う!
これから攻勢が始まる!
大島大使はソ連が敗北し、講和を求めるかも知れないと!!
どうしても対ソ戦に巻き込みたい!

長距離機であるはドイツが開発するが、慎重なのでこれを日本が買う!
日本の特使に山本五十六の名もある!
がこの時期行ける分けが無い!!

駆け引きが多い!!
大島大使はリッペントロップの手のひらで踊る!
独ソ和平が知られているのでは、潰れたと同じである!
辻政信も東京を去る!
ドイツ側も和平派の排除がある!
東京とベルリンの政争はベルリンの圧倒的勝利である!!

ドイツのベルリンと東京の外交官の対立!
いわゆる伝統的保守派は排除される!
が一掃されたわけではない!
無駄な努力をした感じである!!!


第五章 独ソ和平問題と日本
独ソ戦はイデオロギー的な性格が強調されるが、それでも和平を求める勢力があった?

◆ 独ソ和平の模索  1941~1942
日米開戦前から、日本は独ソ和平に工作に希望を持っていた!
陸軍は影響の広さを考える??
海軍は乗り気か???
山本五十六も承知していると!!

独ソ和平の条件はを聞き出す!!
□ ムンマンクス、アルハンゲリスク閉鎖
□ オデッサ、ウクライナ方面の領有
□ コーカサスの石油保有
これはソ連が飲まないから無理だと!
ここらは前章の繰り返しになる!
石原莞爾
大島大使
リッントロップ
特使を送ろうとするが………

1942年は、伝統的外交官を抱き込み、リッペントロップを排除する!
そうしてヒトラーを説得する???

◆ リッペントロップの同様 1943
リッペントロップはソ連との和平を考えなかった??
が、1943年4月以降には考える!
「城塞」はまだであるが、スターリングラードで負けている!
ストックホルムで使者と会う!
二股をかけている!
日本には、対ソ戦を要求する!
が日本もガタルカナルの敗退でそれどころではない!

1943年 夏 「終わりの始まり」
□ 連合軍のシチリア上陸!
□ 「城塞」作戦が挫折
□ ストックホルムへ使者の派遣
リッペントロップは和平を考えはじめる!
が、ヒトラーは拒否である!
この時期の和平は??
□ クルクスで負け、ドイツ有利での和平の可能性は無い………
□ 第二戦線で、ソ連と英米に亀裂が入る
□ 日本の参戦はあり得ない!!

◆ 外交構想の崩壊  1944~1945
日本の本土決戦!
一戦して打撃を与えて和平だと!
ドイツもそのようだ!
バルジ大作戦である! が挫折する!!
リッペントロップは日本を頼るしか方法は無くなる!
スウェーデンの小野寺信まで引っ張り出す!!

日本も和平はソ連頼りである!
富岡定俊はこの戦争を有限戦争と見た!
どこかで和平が成ると!
第一次世界大戦から何も学んでいない???
「世界観」戦争!
ヒトラーは相手を潰すまで止めない!!
それが分かっていない!!
□ ナチズムが戦争に勝つ意味、戦争のイデオロギー化が理解出来なかった
□ ナチズム外交の構造を把握出来なかった


第六章 「藤村工作」の起源に関する若干の考察
スイスで終戦工作を行った、藤村義一!!
その検証である!!

◆ ハックと駐独日本海軍武官府
ハックである!!
第三部 第二章で紹介している!
1939年8月25日 チューリッヒから日本海軍のために働く!
スイスで機械類を購入する!
色々やっている!!

◆ ハックは警告する
ハックの情勢判断は鋭い!!
戦争への傾斜を深めると、先行きを予測する!!
□ 日本は一度にものを求めず、次の欧州大乱を待つ方が良い!
□ アメリカは対独開戦の口実を探すために挑発してくるが無視せよと!
□ 対米戦争に乗り出したので、これを非難する!
□ 藤村義一に、世界歴史上最も愚劣なことをした!
□ 交渉による講和を考えるべきだと!
□ バックは早くからアメリカと接触し、対米和平交渉に踏み込むべきだと!

◆ 日米和平工作の始動
1942年には、和平を主張する!
ここらの動きははっきりは分からない!
恐らく曖昧になっているのだろう………
ハックによる接触は知られている!
1943年 酒井とハックは、ダレスの秘書に会う!
1944年 提督クラスの派遣を言われる!

このスイスでの和平はハックによってもたらされたと!!!
まだまだ研究の余地はある!!


歴史エッセイ 消えた装甲艦
艦種と艦名は???
日本にアメリカはわかりやすい!
軍縮会議で制限を設けた!
日本は重巡の名前は山である! 巡洋戦艦もである!
軽巡は川の名前である!
軍職会議で制限を受けたのでごっちゃになっている!
ドイツもその為にポケット戦艦を造る! 「装甲艦」である!!
しかしこの装甲艦を無くして重巡洋艦に分類する!

それで終わらずに、著者の博学な知識が並ぶ…………
思うにこう言うのは中途半端になる!
日本の航空戦艦、伊勢、日向もそうである!!


歴史エッセイ 提督は「ノー・サンキュー」と告げたか?
結論は、本人は最後に脱出しようとした!
当然である!
何も美化する必要はない!
日本でも艦と共に沈んでも、生き残ってもとやかく言われる!!
イギリスでは、この話は無い!
では誰が???
著者は掴んでいるようだが、ここでは書かないと???


補論  パウル・カレルの二つの顔
会社の先輩に、ドイツ軍信望者がいた!
なんせドイツ軍を褒める! 武装SS、ドイツ装甲軍、ドイツ空軍である!
たいがいの人間はそんなもには興味がない?
が、少しかじっていたので盛んに自慢された!
その時に、グデ―リアン将軍、マンシュタイン元帥、パウル・カレルらを勧められた!
結果、「バルバロッサ作戦」「焦土作戦」を読んだ!
何とも言えない不思議な気になった…………
ましてやベルリン陥落まで書くと言われていた!
結局書かなかったが…………
後に文庫本で再発行されている!
これは持っている!
古本屋で買って読もうと思っていた…………
そのままになっていたが、正解だった!!
著者によって現実に引き戻された…………
ドイツでは史料的価値も認められていない!!!
が日本ではいまだに参考にされている???
元ナチの高官、情報将校で、自身積極的に従っていた!
年少の頃からナチに傾倒していた………

つまりユダヤ人の虐待である!
ホロコーストへの自発的関与をある!
これを逃れる………
戦後、作家となるが史料を提供してくれる仲間には事欠かない!
元ナチが協力する! マンシュタイン元帥もか??
今では、でっち上げもあると! 無かった戦闘を、あったように書く!
都合の良いことしか書かない??
自身の望む第二次世界戦像に読者を誘導しようとしたと!
だから虐殺については書かない!!

ヒトラーと写っている写真もある! 握手している!
戦後は自信の写真を公開していない!
戦後はアメリカ軍に協力する!
一時戦争犯罪人として追及されるが、逃れる1

史上最大の作戦のコーネリアス・ライアンは、
インタビュー記録などを図書館に寄託して、誰でも見れるようにしている!
が、パウル・カレルは一切公開しないし、家族も拒否している!
だから今では史料的価値は無いとされる1
それから引用すること自体、何らかの政治的立場を表明することになると!

夢が無くなる………
ある意味、日本の瀬島龍三と同じようなものか???
自称特攻隊員もいる!! それを売り物にしている………
戦死者を冒とくしている!!


あとがき
著者の「ドイツ軍事史 その虚像」に収録出来なかった記事をまとめている!
知らなかったことばかり、思い込んでいたことが多かったので、目から鱗である??
夢が無くなるが………


参考文献

索引

 

第二次大戦の〈分岐点〉③(2016/8)・大木毅

 

2023年2月25日 (土)

本・第二次大戦の〈分岐点〉②(2016/8)・大木毅

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第2部 ヨーロッパの分岐点
第一章 ノモンハンのジューコフ 独ソ戦のリハーサル
ジューコフの回顧録も自己弁護がある???
ジューコフはノモンハンに派遣される!
「作戦術」「縦深線」「縦深作線」に詳しく、ノモンハンに向いた人物と思われた!
ジューコフは策をめぐらして、軍団長を更迭する!
そうして指揮権を把握する!!
ジューコフか、軍司令官か??
5万7千の兵に、500門の砲、戦車・装甲車900両を集める!
鉄道から650km離れている!
トラックを使い、航空機のエンジンをかけたり、スピーカーで騒音を立て、
移動の地響きなどをごまかす!
匈奴の低い暗号で、守勢を取るように思わせる!
ジューコフはここを自身の、「カンナエ」にしようとした!

ソ連の史料が公開されて、ソ連の損害も多かったと!
どちらも手にまみれていた!
だから日本は勝っていたと言う関係者はいるようだ!
ノモンハンでは三悪がいると!!
半藤一利、司馬遼太郎、五味川純平の3人である!
負けた負けたと言い過ぎだと???

実際はソ連軍も弱体化していた??
軍の粛清の問題がある1 人材が不足している!
作戦も思い通りに行かないようだ………
更迭や銃殺をちらつかせて脅したようだ!
精神論では、ソ連も日本も欠陥を補えない!
要は、ソ連が勝ったのは兵力と武器に優位に立っていたからで、
戦闘能力で勝ったのではないと!!
ジューコフはこの時日本の兵の強さを思い知った!!
ジューコフはノモンハンを自分の手柄とした!
この作戦の報告書を出そうとするが、拒まれる!
あくまでジューコフの功績だと!!
日本以上の犠牲者を出している!
がジューコフはここから学んでいる!
熟練した戦将になりソ連軍も盛況な軍隊に成長する!
授業料は高かったが…………

スターリンはナチスとの戦争を避けようとしていた!
日本軍に、ソ連恐るべしと思わせる勝利を得たい!
それは成功したようだ………


第二章 幻の大戦車戦 消された敗北
史上最大の戦車戦は、1943年のクルクルの戦車戦??
プロホウフカの戦い!!
が現在ではバルバロッサ作戦開始時に、大規模な戦車戦が行われていた!
ドゥブノの大戦車戦、センノの戦いを論述している!

ソ連は工業化が成功し、軍事面でも強化されている!
相当な兵力である!
が、赤軍粛清で、将校下士官が不足している!
機械化部隊の整備兵たちも不足している!
ソ連も攻撃編重主義である!!
対独先制攻撃論もある! スターリンを激怒させたようだが………

スターリンは信じなかったが、バルバロッサ作戦が開始されて、
ソ連は敗退する!
電撃戦が機能する!
ソ連の南西正面軍は2500両の戦車を持っていた!
うち700両はT34と、KV重戦車である!
が、戦車兵も満足に教育も受けずに、整備の知識もない!
簡単に遺棄される!!
が、ソ連は乱れている!
◆ 通信設備の不備
◆ トラック不足
◆ 燃料に砲弾不足!

ドイツは快進撃である!
このドゥブノが史上最大の戦車戦と思われていた………

ドイツ中央軍集団 ミンスク包囲網が終わり、センノの進軍する!
ここでの戦いも、ソ連軍は戦車はそろっているが、兵が脆弱である!
ソ連は退却する!
戦車390両に366両失う! 大敗である!
ソ連の反撃は、攻撃編重で、地形や状況を顧みず行われた!
兵站、整備、通信に欠陥もある!
赤い熊の爪の根元は腐っていたようだ…………


第三章 極光の鷲たち PQ17護送船団氷海に潰ゆ 
夏の北極圏は夜がない!!
霧と白夜…… 幻想的である!
1942年初夏 援ソ船団 PQ17が組まれている!
6月27日 商船36隻の護送船団である!
航空機297、戦車594、車両4240????
その他の積み荷が16万トン弱!
PQ17は最大の被害を被る!!

待ち受けるドイツは、戦艦テルピッツ以下の艦船!
第5航空軍 Ju88 103機、He111 42機、He115 15機、
Ju87 30機、長距離偵察機74機、計264機である!
バトル・オブ・ブリテンではノルウェーから護衛なしで攻撃し、大損害を出す!
ドイツはイギリスのノルウェー上陸を警戒する!
シャルンホルスト、グナウゼナウ、ピリンツ・オイゲンをドーバー海峡を突破する!
ドイツ空軍 He111は雷撃訓練を受けている!
ドイツ空軍は、雷撃に冷淡である!!
Ju87は動いている駆逐艦にでも爆弾を命中出来る!!
日本の真珠湾攻撃に、マレー沖海戦で戦果を挙げる!
これに驚いたゲーリングは日本に教えてくれと!

7月1日 船団発見
7月2日 Uボートが攻撃するが失敗
7月3日 本格的に攻撃を開始るが、ドイツも被害は多い!
7月4日 攻撃失敗する! が、イギリスはバラバラに戦えとの命令を出す!
己の影におびえる!!
イギリスはドイツ水上艦隊を警戒する!
が自分で最悪の結果を招く!
7月5日 ドイツ空軍は思うがままに攻撃する!
PQ17は24隻を失う!!
戦車430,航空機210,車両3350他を失う!!
以降、海鷲は命果てるまで戦う!!


第四章 北方軍集団 五つの激闘
バルバロッサ作戦 北方軍集団!
6月22日に攻撃する!
マンシュタイン元帥である! 進撃は目覚ましい!
レニングラードが目標である!!
◆ 北の嵐 1941年7月1日~9月17日
◆ 革命の聖都を救援せよ 1941年9月18日~12月5日
◆ 多くを求めすぎた攻勢 1942年1月12日~4月22日
◆ 連続打撃作戦の試み  1942年11月28日~2月26日
◆ 雪原に潰ゆ  1946年11月29日~1944年3月27日

◆ 北の嵐 1941年7月1日~9月17日
ルーガ要塞線を突破せよ
ソ連は、開戦後、3週間で将兵9万、戦車1000両以上、航空機1000機以上、
大砲など4000門失っている!
頑強な抵抗でドイツ軍を止める??
が市街には重砲を打ち込んでいる!!
空襲もある!!
ソ連は、ジューコフ元帥を投入する!

◆ 革命の聖都を救援せよ 1941年9月18日~12月5日
北ロシアの死闘
ヒトラーは、キエフ、モスクワに目が行く!
レニングラードを包囲、枯渇させることにする!
が、ソ連の攻撃を受けて撤退する!

◆ 多くを求めすぎた攻勢 1942年1月12日~4月22日
デミヤンクス包囲戦!
14941年末の攻勢でスターリンは過大な期待をするが………
ソ連の攻撃は失敗し、レニングラードの開放は出来ない?
ドイツが頑張ったと言うより、ソ連の作戦がまずかったと!!

◆ 連続打撃作戦の試み  1942年11月28日~2月26日
ラドラ湖の戦い 第2ラウンド
1942年晩秋になると、ソ連が作戦術で攻勢をかける!
1月12日 零下23℃の中、ソ連は攻勢をかける!
さらなる攻勢が必要であるが、1943年のソ連には、その力は無かった………
ソ連の「北極星」作戦は失敗し、小康状態が続く………

◆ 雪原に潰ゆ  1946年11月29日~1944年3月27日
北方軍集団の壊滅
一連の激闘に、他戦線への引き抜きで極度の弱体化する!
ドイツは撤退を考える!
が、ソ連はその前に殲滅しようとする!
兵力はこの時期はソ連が優位に立っている!
レニングラード正面軍に10万4千発の砲弾を浴びせて歩兵が進軍する!
ドイツは支えられずに、エストニア方面に退却する!
北方軍集団は壊滅に近い損害を出す!
もはやレニングラード包囲網は崩れ、ドイツ本土に戦果が及ぶのを可能な限り遠ざけるることにある!

第五章 森と湿地帯の死闘 ナルヴァ攻勢1944
1941年1月 豹陣地がある!
ヒトラーは撤退を許さない!
◆ フィンランドに及ぼす悪影響
◆ バルト海の制海権をうばわれる!

ヒトラーは、ヴァルター・モーデルを指揮官に据える!
「防御線の獅子」と呼ばれる!
が、如何ともしがたい???

作戦術??
各々が目的を持つ作戦を組み合わせ、戦略目標に達する!
ソ連兵の質は高くない???

この時期、エストニアはドイツに協力しソ連と戦う!
13世紀以降、デンマーク、ドイツ騎士団、スウェーデン、ロシア帝国などの支配を経て、
第一次世界大戦末期にロシア帝国より独立するも、スターリンにソ連に併合される!
独ソ戦開始時も、強制収容所にほり込まれて多大な被害を出す!
焦土作戦をソ連がやっている!
エストニアはソ連と戦う!!
祖国防衛である!!

ナルヴァの争いになる!
モーデルは「盾と剣」で不利な戦区で後退し、有利な戦区で反撃する!
ヒトラーも危機を感じて増援を送る!
ソ連は上陸まで決行するが、撃退される!

エストニア人が活躍するので、ナルヴァは空襲と砲撃を受ける!
中世の美しい都市ナルヴァは廃墟になる!
エストニア人の恨みを買う………
ここはドイツの頑張りで小康状態になる!

ソ連は兵力で有利でありながら勝てない!
作戦がまずかった???
しかしこの後のエストニアの運命が気になるが………


第六章 二つの残光 「チェニスへの競争」とカセリーヌ峠の戦い
1942年11月8日 連合軍がアルジェリアに上陸する!
ドイツは上陸を予測していたが、ヴィシー・フランス軍に任せる!
が、すぐに抵抗を止める! その打ち合せ出来ている??
ドイツの戦力はわずかなものである!
ドイツはチェニジアを死守する!
ケッセルリングが指揮を執る! この時期の枢軸軍は寄せ集めである!
それでも対等に戦う!!
連合軍は100両以上の戦車がある!!
しかしこの時期、ドイツ空軍も強力である!
アイゼンハワーは兵に責められる!
「空軍は何処にいるのか?」
この寄せ集め舞台に進撃を阻止される!

その後の2カ月半で両軍とも戦力は増強される!
アメリカ軍とモントゴメリーが合体する前に、まず未熟なアメリカ軍を破り、
その後にモントゴメリーに対処する、各個撃破を行う!
立案は当然ロンメルである!!
が、この時はロンメルの上にアルムス上級大将がいる!
アルムスとロンメルの考えは一致するが、兵力に問題があると!
結果それぞれが軍を進める?? 最悪の結果か????
双頭の攻勢を実施する!

◆ 春風 アルムスの攻勢
◆ 朝の空気 ロンメルの攻勢
ロンメルの攻勢に、アメリカは撤退し、航空機を焼き、燃料を焼く!
ロンメルは、今進軍だと! がアルムスは拒否!
貴重な時間が奪われる!
結局防御の方が人数が大きい!
それでもロンメルは攻勢をかける!
連合軍の応援部隊が続々と集まる!
結局軍を掌握するのが遅すぎた………
ロンメルは撤退する!
1943年5月13日 ドイツは降伏する………
それでも評価は高い!!
① ほとんど絶望的な状況から、堅固な防御線を引いた
② 優勢な連合軍に自ら攻勢をかけて、一時は戦略的な危機に追い込んだ!


第七章 データで見る北アフリカ補給戦
ロンメルは、補給が上手く行かなかったので負けた??
その輸送を担った、イタリアの責任だと!!
スエズ運河をから中東制服が成ったと!!
「マーティン・ヴァン・クレヴェルト 補給戦 何が勝敗を決定するのか」
大作戦 シュリーフェン計画などを補給面から分析している!
これを読んで目から鱗である!
北アフリカも補給面からの困難を実証しようとしている!

1945年3月アメリカのドイツ軍の携帯口糧の分析である!
◆ 行軍口糧 3.4日の行軍!
700gのパン、200gの冷肉かチーズ、60gのバタ-かジャム、9gのコーヒー、
砂糖10g、たばこ6本で980g!
◆ 鉄製口糧 通常の食料
乾パン250g、冷肉200g、保存処理された野菜150g、コーヒー25g、塩25gで、
梱包すると825g!
◆ 大規模戦闘用口糧 接近戦用口糧 大戦後半の非常食
チョコバー、フルーツバー、キャンディ、乾パンなどの高カロリーなもの
タバコも添えられている!

水も現地調達は無理である!
1日戦闘時5リットル、停止時で6リットル、
緊急時、最大1週間程度で1日2~3リットルと算出する!

食料の梱包の始末、水筒など大変である!
戦闘後はゴミ処理場か???

海上輸送は問題があるが、まるでなかったわけではない!
1940年~43年で燃料の80%、車両の85%、武器の82%は確保出来る!
いつもながら、独伊の協力体制は取れていない!
ただし港までである!
そこから部隊まではトラックである!
港も荷揚げできるのは数が少ない!
トリポリからエジプト国境まで1500kmに及ぶ!
はっきり言って無理である!!
現実にはロンメルはトラックは優遇されている!
車両も整備がいる! 人員に部品である!!
兵站担当のヘルムート・ふらい参謀中佐の記録がある!
兵站部が死ぬ思いをしたので、ロンメルは活躍できたようだ!!

海上輸送はむしろ成功していたと言える!
失敗の原因は??
◆ 港湾の荷揚げ能力
◆ 陸上輸送能力の不足
◆ その中で、大規模作戦を行う無謀さ???


第八章 騎士だったキツネ
かっての名声は失っている!
作戦、戦術次元の能力はともかく、戦略的な視野にかけていた!

「デズモンド・ヤング ロンメル将軍」
「映画・砂漠の鬼将軍」の原作である!
映画では、本人が出演している!
メチャメチャかっこいい!!
この本を読んでいて、amazonビデオを検索したらあった!
見ながら書いている!
デズモンド・ヤングはロンメル夫人にも会っている!

各司令官は捕虜を処刑せよと!!
◆ 自由フランス人
◆ 亡命ドイツ人
◆ 長距離砂漠挺身隊
◆ ユダヤ人
◆ コマンド部隊
ロンメルは処刑命令は実施していなかったようだ!
無視している………
ヒムラ-の命を受けて、「アフリカ出動舞台」が派遣される!
民間人の処刑の献言を貰っている!
がどうもロンメルは協力しなかったようだ!
ロンメルが加担した証拠は無い!
「狐はやはり騎士だった」


第九章 ヒトラーの鉄血師団 数量分析で読み解くその実態
先日、古本屋に行った! よく行くが戦史を集めているコーナーがあった!
そこに著者が言う、赤本のシリーズがあった!
懐かしい!! 当時からマーティン・ケイディンは知っていた!
モスキート、ドイツ空軍、メッサーシュミット、ヨーロッパで最も危険な男、
クルクス戦車戦など、立ち読みしていた!!
ここに「ナチ武装親衛隊」があった!!

何度も書くが、会社の先輩が強烈な「武装SS」のファンだった!
エリート部隊であり、装備も優遇されていた??
損害も多かった?? 現在では研究が進んでいる…………
実態はどうだったのか???


ケーススタディーⅠ クルクス
この時期の戦車は開戦当時とは違う!
ドイツもⅤ号パンテルも登場している!
ソ連も主力はT34である!
◆ 「城塞」作戦で、武装SSは装備の面で優遇されていたのか?
これを比較する!
そうではない? 優遇されていた部隊もあるが、それは任務があるからだと!
国防軍より劣っていた部隊もある?
◆ 指揮官は未熟だったのか???
これには国防軍と武装SSの対立があるようだ!!
実際に将校、下士官は不足している!
武装SSを酷評する国防軍の軍人もいる!
それでも兵は褒める! が、指揮官は未熟だと!
それは国防軍にもある問題だと!!
結論は、平均以上の損害を出したとは言えないと!!
それが蔓延したのは国防軍の武装SSへの対抗心か???

ケーススタディーⅡ ノルマンディー
ノルマンディー時の検証がある!
◆ 戦車数 遜色は無いが、優良設備は多いようだ!
◆ 当初は志願兵だったが、徴兵制になる!
ただ優秀な兵を確保できたようだ!
将校下士官は不足している!
結論は、武装SSが優っていたとは言い難い!!
◆ 再度の損傷について
捕虜にした数は国防軍も武装SSも同じようだ!
ただ行方不明者は武装SSが多い!
死ぬまで戦ったから???
いや、武装SSは射殺したから???
名声で戦っている?? なので損傷も激しい???
連合軍も武装SSは許さないと言う空気が広がっていた!

最新の研究では、以下は否定されている!
◆ 装備と人員で優遇されていた
◆ 熱狂的に戦ったが指揮系統が問題で、不必要な損害を出した
元武装SSの下士官の証言!!
「エリート部隊なんて思ったことは無い、他人がそう仕立てた」


戦史エッセイ 髑髏の由来
戦車兵や、親衛隊が髑髏の徽章を付けている!
この言われは??  色々ある???
◆ 肉が骨になるまで頑張るぞ!!

18世紀半ばのフリードリッヒ大王時、黒色軽騎兵がいる!
軍帽に髑髏の徽章を飾っている!
◆ 隷従のもとで生きるより、師を選ぶ
◆ 敵には容赦しないし、情も受けない!
◆ 遺体を安置していた布地で作った!

意外と言うか、流石と言うか………
1741年 フリードリッヒ大王はハンガリー歩兵の軍帽を参考にする!
軽騎兵連隊の帽子を作る!!
このハンガリーの帽子の裏地に髑髏が描かれていた!
これを間違って表に出す!
これをフリードリッヒ大王に相談する!
ハンガリーが隠すなら、プロイセンは堂々と正面に掲げよと!
敵に与える威圧感も増すであろうと!!
これが最も信頼性の高い説明であると!!
流石、フリードリッヒ大王である!!!


歴史エッセイ エース=エクスペルテ?
空軍で5機以上撃墜したらエースである!
ところがドイツでは違うようだ!!
エクスペルテと呼ばれるには??
長期にわたり卓越した手腕を示し、かつ飛行技術も平均以上であること!
撃墜数だけではない!!
それは??
◆ ハンス・ヨアヒム・マルセイユ  アフリカの星
◆ エーリッヒ・ハルトマン
◆ ゲルハルト・バルクホルン
◆ ギュンター・ラム
◆ アドルフ・ガーランド

日本では混同されている!
提唱者の特定は難しい!!

 

第二次大戦の〈分岐点〉②(2016/8)・大木毅

 

 

2023年2月23日 (木)

本・ドイツ軍事史 その虚像と実像 ②(2016/3)・大木毅

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第4章 人類史上、最大の戦い。独ソ戦点描 1941~1945年
第5章 ドイツ国防軍の敗北 1945年
付 章「ある不幸な軍隊の物語」
あとがき
主要参考文献

索引


第4章 人類史上、最大の戦い 独ソ戦点描 1941~1945年
〇 冬のアイロニー
1941年12月5日 零下25度ないし30度!
モスクワのソ連軍は反撃してくる! 全面攻撃である!
ソ連にとっては最高の、ドイツにとっては最悪のタイミングである!
1942年初頭、ドイツは撃退されて撤退する!
この時のソ連軍は装備に乏しい編制中の部隊である!
死力を振り絞って獲得したと!
この勝利に有頂天になったスターリンは全戦線で反撃に出る!
レニングラード、モスクワ、ハリコフ、クルミア………
ことごとく失敗する!!
空挺部隊も参加するが、失敗に終わる!

ハルダ―はドイツの敗北の責任はヒトラーにあると!
この時の、死守命令はヒトラーだと言われているが、複雑だと!
グデ―リアンも解任される!
ギュンター・フォン・クルーゲ元帥?
問題の人間か??? グデ―リアンと対立する!
この時、「統帥危機」になる!
ヒトラーが全権を掌握する!!
ドイツ軍が生き残ったのは、
死守命令ではなくソ連が実行以上のことを求めたためだと!


〇 隠されたターニングポイント  スモレンスク戦再評価
「バルバロッサ作戦」1941年7月 スモレンスク戦で挫折していたと!
この作戦でヒトラーと国防軍はある点で一致していた!
ヨーロッパ・ロシアでソ連軍を撃破し、奥地への撤退を阻止する!
作戦は順調に見えるが現場そうではない!
ヘルマン・ホート上級大将、ゴットハルト・ハインリーチ歩兵大将!
ソ連軍の侮りがたいと実感している!
ドイツも個々の戦いでの被害は少なくとも、積み重なると大きい!
6月下旬の、ビャリストク=ミンクス包囲戦も33万のほる尾を出しているが、
多くの兵が撤退している!
グデ―リアンの大勝利と言いながらも本音は厳しいと!!

6月開始で、7月には悲観的になっている??
得られた成果より戦力の消耗は大きい?
兵站も上手くいかない!
燃料、弾薬、戦車の補充………
ヨーロッパと鉄道の軌間が違う!
ソ連はその為に軌間を違えている! 成功している!
ソ連はスモレンスクを救いに行く!
失敗し25万と言われる捕虜を出すが、多くの部隊が脱出している!
この時期にT34はまだ完全ではない??
が強力である!

ドイツは単独でソ連を撃破出来なくなる!
日本は北進しない???
イタリアは62,000の兵を出すが二流である??

スモレンスクは8月である!
この時期からもう悲観論が出ている!
以後、キエフ、ブリャンスク、ヴィヤジマと戦術的な勝利は上げるが………
今後、スモレンスクがターニングポイントととして評価される!!


〇 もう一つの悲劇  ヴェリキマ・ルーキの死闘
ソ連は惑星の名前を作戦名にしている!
「火星」
ドイツ中央軍集団を挟撃作戦で崩壊させる?
がこれは時期尚早か?
失敗に終わり、単なる攻勢と歪曲した??
1942年7月 ソ連はヴェリキマ・ルーキを攻撃する!
ここも死守せよとの命令である!
中央軍司令官はクルーゲである!
危機になるが、予備の兵はゲーリングが握っている!
派遣を拒否される!
空軍による補給は続いている!
He111、Ju87である!
Ju87で輸送筒が使用される!!
そんなものでは足りない!
第二次救出作戦が始まる!!
「トーティラ」作戦!!
降下猟兵も参加する!
がソ連の包囲は厳しい!
司令官は部下の命の保証を求め降伏する!
戦後、処刑される………
脱出を図るが、負傷兵は???
軍医、衛生兵、担架手が自発的に残る!
スターリングラードを先取りした戦いだった!!!


〇 ツァイツラー再考
ツァイツラー???
ヒトラーに取り立てられる??
ドイツ国防軍最年少の上級大将となる!
第一次世界大戦後、退役せずに軍に残った!
順調に出世して大佐となり、半年もたたないで第二次世界大戦がはじまる!
クライストの参謀長になる!

空軍との協力、補給に有能と認められて
「創意工夫の名手」と言われる!
ソ連の政治将校を捕虜にせず殺せと言った命令に反対した!
西部戦線では、ディエップに上陸して連合軍を撃退した!
スターリングラードの前に、ハルダーの後任になる!!
最高の地位に就く???
マンシュタインとは非友好的であったが、やがて打ち解ける!!
スターリングラードからの撤退を進言するが認められない!
コーカサスのA軍集団は脱出させれた??

1943年 スターリングラードの敗戦後、ドイツは守勢に立つ!
ではどうすべきか??
◆ 戦線縮小して予備兵力を捻出する?
◆ マンシュタイン流の「後手からの一撃」
ソ連に攻撃させて、伸び切ったところで反撃する!
これは勝利を約束するものでは無い!!

どこかで攻勢をかけて打撃を与えて戦線を短縮、予備兵力を作る?
これが、クルスクであり、「ツュタデレ」作戦である!
国防軍はヒトラーの発案であると、責任を押し付けている!
そうではない!!
◆ グデ―リアンは、ツァイツラーの発議だと
◆ 限られた反撃計画だと!

4月後半の開始予定が伸びる!
ソ連は戦力増強を図っており、ドイツも不安になる!
再度の延期で、その検討を伝えるものは、
グデ―リアンとマンシュタインとツァイツラーの回顧録しかない!
みんな違っている!!
ツァイツラーとクルーゲは延期に反対したようだ!
グデ―リアンは消極的だったが反対ではない!
東方軍事課のゲーレンは反対した!

作戦失敗後、ツァイツラーは辞任を求めるが認められず、
心臓発作でにんを解かれる!

戦後、連合軍のハルダーを長とする戦史研究グループに参加する!
自己弁護に走り、ヒトラーの素人戦略のせいにする!
多くの軍人が同調している!
ツァイツラー再考は、どのような評価の再考なのか?
裏切り者?? それしかないと思えるが…………


〇 クルスク戦の虚像と実像
定説がある!! ヒトラーひとりの責任であると!
◆ ヒトラーが新型戦車、Ⅴ号パンテルの投入にこだわった
◆ 延期に延期となるが、ソ連は強力な縦深人知を築いている
◆ ドイツ装甲部隊は大損害を受けている
◆ シチリアに上陸した敵への対処で攻撃続行が不可能になる
これはマンシュタインの回顧録にあるだけ??

反論がある!! ドレスデン工科大学のローマン・テッペル!
◆ 作戦はマンシュタインの発案で、ツァイツラーが支持している!
◆ ヒトラーには「大鷹」「豹」の二つの作戦案があった
◆ これをツァイツラーが「城塞」でヒトラーを説得する!
◆ 開始時期はロシアの泥濘期でもある、4月は部隊の補給などから無理
◆ 5月も無理で6月か?? 結局7月開始である
◆ プロホロフカの大戦車戦! ドイツ軍の進撃を止めた?
実際はソ連の方が損害が多かった! 戦車も数の有利がありながら負ける!
スターリンの嫌味!
「強力な戦車部隊に何をしでかしたのか!
ソ連も捏造している!!

失われた勝利???
作戦中止は、ソ連の構成に耐えられなくなってきたからだと!
マンシュタインの言うように、攻勢を続けても勝利は無かった??
ドイツ装甲部隊の白鳥の歌なのか??
独ソの将軍の意思が一致した???
◆ ソ連はクルクス戦の勝利を、ドイツ装甲部隊を圧倒した記念にしたい!
その為に、多大な損害を与えたと! 実際はそれほどでもない!
◆ ドイツは敗戦の責任をヒトラーに押し付けるために失敗を過大に評価する?

ドイツの将軍はプライドが高い!
モスクワ攻略の失敗を冬将軍のせいにしている!
実際はそうではないが、ソ連に負けたと認めたくない!!


【戦史こぼれ話】
[政治的戦闘 オデッサ攻囲]
ファースト・カム・ファースト・サービス!!
ドイツ勝利の新秩序でよい立場を保ちたい!
その為には認めてもらわなければならない!!
オデッサの包囲をルーマニアが引き受ける!
ルントシュテットによると、兵は悪くないが、指揮官クラスがどうしようもない!
攻撃に失敗するが、焦る必要は無かった!
ソ連は撤退した……… 無用の損害を出した!!


[『誓いの休暇』 その仕組み]
日本は南方の島に展開したので休暇など与えられない??
アメリカは休養が徹底していたようだ!
ドイツも1943年にかけての記録では与えられている!
階級にこだわらずに14日と往復の2日が与えられている!
前線の兵、既婚者、家庭の慶事事が優先される!
モーデル元帥は士気の鼓舞に利用した!!


第5章 ドイツ国防軍の敗北 1945年
〇 自壊した戦略
イギリス上陸作戦を延期してから、西方は事実上休養地になっていた!
東方戦線で消耗した部隊の休養、再編成の後方地帯化していた!
1942年、連合軍はディエップに上陸を敢行する!
1943年、ルントシュテットが西方総軍司令官に任命される!
しかし難航する! 陸海空軍の縄張り争い!
ここの兵もソ連戦線に持っていかれる!
ルントシュテットは、パ・ド・カレー、ノルマンディー、ブルターニュが攻撃される!
ルントシュテットの対応策!
◆ 海軍陣地は死守するが、連合軍が突破してくるのは避けれない
◆ 局地的戦術的な反撃で対応し、時間を稼ぐ
◆ 予備を集結し、敵の脆弱な地点を集中攻撃すし、殲滅する!
ヒトラーはルントシュテットの検索を受け入れる!
が、ここにあつれきの種がまかれる!
ロンメルをフランスに送り込む!!
デンマークからフランスまで視察して、西方総軍との間に紛争が起こる!
どちらが上なのか???

装甲部隊のをどこに配置するか???
連合軍には艦砲射撃と空軍がある!
艦砲射撃の射程外に装甲部隊を配置する!
ロンメルは大西洋防壁は名ばかりのもであると!

連合軍の空軍力の威力をロンメルは知っている!
装甲軍の海岸への進出は無理だと!!
結果は二人の良将より一人の愚将か???
自壊した戦略に基づいて戦ったと!!


〇 奇跡なしき戦場へ  1945年のドイツ国防軍
1944年に、シュペーア軍需相の努力か? ドイツの生産量は最高になる!
しかし1944年、戦車に限ると、西で6倍、東で3倍の差があった!
自動車も不足になる!!
ドイツは占領地から輸送車両を持って来る!
結局種類が多くなり、バラバラになる!
読んでいるともはや戦える状況にはなかった??
「最後の一兵まで、最期の弾丸まで」
銃さえ与えられていない兵も多い!
日本もだが………

「映画・バルジ大作戦」
歴戦の戦車隊長が言われる!
「あなたの意のままに動く古参兵は何処にいるのですか?」
我に返る!

負けが近い軍隊は士官も下士官も兵も質が悪い!!
「人狼」も登場する!
実際に戦果を挙げている!
戦後も戦いを継続するはずだったが………
「人狼部隊・イブ・メルキオー」と言う作品は読んでいる!!
流石に、「アルプス要塞」は出て来ない!!
軍服さえなく、腕章でごまかす!!
勝利の可能性さえない戦いに投入されたようさ!
「最終戦」とは軍事ロマンを感じさせる言葉である!!


〇 軍集団司令官ハインリッヒ・ヒムラー
この人がなぜこれだけの権力を持っていたのか???
ハイドリッヒが生きていたら果たしてその場におれたのか??>
とうに殺されているのではないかと思うが?

1945年、ずぶの素人が軍集団を指導する?
ハインリーチ・ヒムラーである!
1944年のヒトラー暗殺後、将軍たちを疑い、忠誠心を優先させる!
1944年ゲッペルスは、ヒムラーを陸軍総司令官に推す!!
東部戦線に赴任する!
装備も資材もない! 人員もいない!!
1945年2月に軍集団の指揮権を発動させる!
1月17日にはワルシャワ解放!

ヒムラーは「前進か? 死か???」
日常生活は自分のペースである!
23時を過ぎると、疲れているとのことで一切の報告を受け付けない!
要は能力がない、無能さを露呈する!!
栄光は遥か彼方に………
ヒムラーは白旗を掲げた家の男子は射殺せよ!
逃げようとした親衛隊員も射殺せよ!
ヒムラーは味方にとっての災厄になっていた!!!


〇 それからのマンシュタイン
1944年に解任されから何をしていたのか??
東部戦線の苦境はマンシュタインの責任だと!!
ヒムラーが言う!
ゲーリングとヒムラーの策謀がある!
意にそわないで成功した将軍は??
フーベー上級大将、ディートル上級大将が事故死する!
謀殺されたのか???

マンシュタインは目の手術を行う!
戦線復帰を諦めてはいない!
① ヒトラーを元首として仰ぎ、自由に作戦させてくれれば、引き分けに持ち込める!
② 積極的に抵抗運動には参加していない!
③ 1944年以降はヒトラー無しでの戦争も仕方がない!
④ 中央軍集団の壊滅と、ノルマンディー上陸で引き分けの機会は失われる!

マンシュタインはイギリスの降伏するが、ソ連の住民虐殺で裁判にかけられる!


〇 収容所の中の戦争  盗聴されていたドイツ軍将校たちの会話
ドイツ国防軍の遺族は、日や手紙などを公開していない!
するのは「国防軍史観」
捕虜たちを盗聴している!
これが公開される!
クリュ―ベル装甲兵大将
フォン・トーマ装甲兵大将
アルニム上級大将  もっとも階級が上である!

ドイツの将軍たちの派閥から、連合軍に協力的な人間を探している!
当然の行為であるのか???


〇 収容所の中の敗戦
ノルマンディー以降の捕虜は負けている時なので、
アフリカとは状況が違う!
連合軍は、盗聴で情報を入手する!
「総統とともにくたばるべきだと」
クルト・マイヤー武装SS少将! こう言う人間もいる!!
人間が悪くなる………

戦後の証言も、この盗聴の証言と比べている!!
ヒトラー暗殺に、ロンメルとルントシュテットは関与していたのか???


【戦史こぼれ話】
[書かれなかった行動]
グデ―リアンの回想録 電撃戦
書かれていない部分に注目する!
書けない理由がある???
都合が悪いからか? 他人に迷惑がかかるからか?
命令違反で自動車部隊に配属される!
そこで装甲部隊の将来性に目覚める!!


[鉄十字勲章を受けた日本人]
鉄十字章
その上に騎士十字章を創設する!
「戦争のはらわた・サム・ペキンパー」
この映画はリアルで迫力があった! ジェームス・コバーンである!
鉄十字章に執念がある!

山本五十六に、古賀峯一が受賞している!


付 章「ある不幸な軍隊の物語」
1940年6月10日 ムッソリーニは対英仏の宣戦布告を行う!
1922年、ムッソリーニは権力を掌握する!
「新ローマ帝国」建設??
1920年代は、イタリアは英仏と連携してドイツを抑えている!
1935年 英独海軍協定が締結されて、イタリアも独自の拡大を図る!
エチオピア侵攻! イギリスの介入でドイツに近づく!
1936年 スペイン介入
1937年 日独伊防共協定締結
1938年 どいつのオーストリア併合の暗黙の支援!
イタリアはドイツと結ぶ!!
戦争はイタリアの準備がそろう1943年まで待って欲しいと!
が1940年のドイツの勝利を見て考えが変わる!!
ドイツ勝利後の戦争は掃討戦になる!
そう考えた!!

イタリアの状況の解説がある!!!
まず知っている話である!
◆ 井上成美がイタリアに行ったとき、行軍中の軍隊が小雨に会った!
普通何処の軍隊もそのまま行軍する!
が、蜘蛛の子を散らすように雨宿りに走った!
◆ ヒトラーがイタリアに来た時、戦艦ローマを見ると洗濯物干していた?
イタリアならあり得る???
イタリアに行って電車でパソコンを盗まれた!!
情なかった………

◆ 識字率が悪い! 文字が読めなけれな命令を伝えられない!
◆ イタリア人と言うより、シチリア、トスカーナ、ピエモント人である!
◆ 旧態依然とした組織である!
◆ 中世的将校 兵士よりよい軍服、装備、休暇が得られる!
◆ 自主性無き下士官 
◆ 訓練されざる兵 訓練より実践だと! 直観と個人の武勇の方が価値がある!
問題だらけで、経済力・工業力が貧しい!!

装備も遅れている!
戦車、軍用車両、小銃、機関銃、通信機器………
経済力、工業力が遅れている!

1940年のイタリアの作戦計画??
陸軍
◆ アルプス方面は防御 フランスが崩壊したら攻勢
◆ ユーゴスラヴィア  形勢を見て内部崩壊の場合に攻勢
◆ アルバニア、ギリシャは東部の対応による
◆ リビア・チェニジア・エジプト 防御体制
◆ エーゲ海  防御
◆ エチオピア・エリトリア・ジブチ  攻勢
◆ ケニア  防御

空軍 陸海軍作戦の支援
海軍 地中海での攻勢

兵士の勇気は兵器の大きさに反比例する!!
人間魚雷で戦艦を撃沈している!

地中海で艦隊決戦は起こらなかったようだが………
著者はイタリアはよくやったと!!


あとがき
読者の戦史・軍事史への関心を刺激し、
より深いレベルの理解に到達する一助になって欲しいと!!

 

主要参考文献

索引

 

ドイツ軍事史 その虚像と実像 ②・大木毅

 

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