剣客

2020年11月12日 (木)

本・幻剣蜻蛉(2000/9)・戸部新十郎

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およそ刀法は鳥獣虫魚の動きにならうことからはじまる。
大空をふわりと飛ぶトンボに見立てた太刀名儀「蜻蛉」を自在に使いこなし、
公儀指南役柳生宗矩が密かに恐れた剣士がいた。
加賀藩中条流富田一放。
大坂の陣で五十人の敵を斬りながら無欲恬淡、
加賀藩取り潰しを狙う幕府に一人、剣で抗しつづけた。

謎の剣豪の技の冴えを居合五段の名手が描く、胸の透く傑作。


著者のファンである!!
ほとんどの本は読んでいる!!
忍者、剣客、戦国の異能集団らに詳しい!
二文字の剣客シリーズがある!!
栴檀、逆光、大捨、必勝、水月、水鏡………
この一環の本か???
主人公は前田一放!!!
中将流の使い手であり、奇剣士である!!
柳生新陰流との対決になる!!
それは、幕府VS加賀藩になる!!
出て来る剣客が面白い!!
7話である! 書かれた時期は違う!!

柳生宗矩の陰険な統一がある!!
柳生新陰流と言っても、新陰流は多数ある!!
松田方新陰流 松田清栄
大捨流    丸目蔵人介
疋田陰流   疋田文五郎
神影流    神後宗治
奥山流    奥山休賀斎
が正統派となった柳生新陰流、但馬守宗矩に対する各流派の敵意がある!
内容は下記の通りである!!


頓閑  
嵐勢  丸目蔵人左長恵
白露  宮本武蔵
手向  疋田清五郎
遊雲  
蜻蛉  
鏡見  二階堂流 松山主水


頓閑
加賀藩に送り込まれた幕府隠密との対決である!!
夜のしじまを破り「トンカン」と鳴り響く!!
「栴檀」は相手の拍子を外す!
「とんかん」は相手の拍子に合わせる!!  


嵐勢
宗矩の陰謀である!!
柳生新陰流が頂点に立ちたい!!
その為に各派の長老を利用する!
柳生四天王の一人、村田与三がいる!
狂言回しで登場する………
丸目蔵人左長恵を引き込もうとするが………

嵐勢と言う技がある!!
異形な剣であるが、強い手首があって出来る剣である!!
剣を振り回す!!!
御前試合がある!!
中条流・前田重康と対決するが、その前に前田一放にからかわれる………
中条流・転法輪VSタイ捨流・風勢!!
検証役・小野次郎右衛門は分かる!!
どちらかが倒れると、勝負の前に止める!!
小野次郎右衛門も中条流である!!
前田一放は試合後、丸目蔵人左長恵に笑いかける………


白露
宮本武蔵の弟子である???
宮本武蔵は、著者によって理解した!!
大変よく分かる内容であった!!
「考証 宮本武蔵」
「図解 宮本武蔵」
「樹下石上の剣」
らが面白かった!!

この宮本武蔵が柳生家に来る!!
強い!!
柳生の主敵、中条流・富田重政は病気である!
にもかかわらずに宗矩は討とうとする!
それに宮本武蔵を使う???
当然のごとく、相手は前田一放である!!
白露???
ほろりと落ちる?????


手向
小幡勘兵衛 甲州流軍学の祖???
ペテン師ではないか??
疋田文五郎の弟子、清五郎を宗矩に紹介する!
実際は山田浮月斉が師匠である!
「栴檀」
草木の双葉は同じ方向に伸びない!
相並ぶことなく、必ず左右相対するものである!
つまり相手と同じ構えを取らず、前後、左右相並ばずその中で勝機を得る!

疋田陰流では「手向」と言う!
刺客にする! 富田重政を討つ!!
倶利伽羅峠に行くが、病気の重政ではなく前田一放が来る!!
手向どうしの対決になる???
ほろりと首が落ちる………「


遊雲
推理小説である??
果たしてこの使い手は誰か??
「中条流・遊雲」??
「太刀は左の手を離し、片手に持ち、敵上より打ち下ろすのを、
 左足を踏み出し、左の手にて敵の大刀の柄を握り、高く差し上げ、
 あるいはわが右側へ引き廻し、切先または柄頭で敵の秘蔵を突く」

宗矩は富田家とキリシタンの剣法を結び付ける?
また殺される??
飛泉坊???

前田家は高山右近をかくまっていた!
が追放令が出て、右近は棄教せず国外に出る!

村田与三が加賀へ行く!
ヒントを掴む!  千八????
前田一放の弟子で、異端の剣を学ぶ!
やがて「天狗」になる!!
新陰流の奥伝に「金毘羅坊」がある!
陰の霞に構え、鞠の如く弾んで勝つ 「橋返し」と言う?????
「遊雲」に似ている

正体を掴み、前田一放に会う!!
江戸で対決するが、宗矩は出ずに、十兵衛が出て来る!
5人の従者と共に………
車、八相、中段、下段、霞………
次々切られて十兵衛は「金毘羅坊」で対する???
仕留めるが、自らも目をやられる………
前田一放が死体を持って帰る………


蜻蛉
刀法は鳥獣虫魚の動きにならうことから始まった!
燕の迅さ、サルの巧妙さ、蜘蛛の怪しさ………
蜘蛛の手、水車、蜻蛉、拝切り、篠分け、傍目……

中条流は蜻蛉を軍神 摩利支天の変身と信じた??
マリーシ  陽炎???
蜻蛉??
「心身すべて凝り、帯りなく、故に軽変に飛び舞い、
 自由をなすの位をいう」??

中条兵庫介が具足の背後を蜻蛉結びにして戦場に出た!
大阪の陣で前田一放が蜻蛉結びで戦場に出た!
50人ばかりの首を取った???
蜻蛉の術を使った??
宗矩は恐れる!!
加賀へ行く柳生郷士は、一放の消息を探る!

水か低きから高きに上がる???
バテレンの術か??
宗矩は秘密を探らせる???
村田与三に命じる!!
蜻蛉使いがいると!!!!
ここで与三は一人連れて行く!!
この者、タイ捨流をいささか???
よく出来る!! 「蜻反」 「蜻蛉返し」
相手が悪い!!  前田一放である………


鏡見
子供の頃は、白戸三平が好きだった!!
その中で二階堂流・松山主水はよく出て来た!
宮本武蔵より強い????
そう言う雰囲気だった………

細川家に仕えた松山主水である!!
松山主水については、新宮正春、峰隆一郎が書いているが………
「心ノ一法」???
中条流では、「消除ノ太刀」
これを太刀にしたのが、「面影」
「灯りのあるところに物を出せば、その影、壁に写るなり、
 写りたるは影なり、本体は面なり、このとき、仕太刀、打太刀の如く切り結ぶも、
 また打太刀、仕太刀の如く切り結ぶとも、同然なり」????

主君細川忠利は松山主水を排除しようとする!
それを師・柳生宗矩に相談する!!
答えを貰う!!
「二階堂主水は正統派中条流宗家に違いない!」
そう触れる事!!!

主水自身もうわさを聞き本家から人が来ると!!!
前田一放である!!
「面影」
「鏡見」
「鸚鵡返しは相手の真似をする!
『面影』は面即陰となり、影即面となる 
これ鏡の如きものか よって『鏡見』と言う」

鏡に映るように、どちらが面で影か???
そう言う剣は面白い………

 

幻剣蜻蛉・戸部新十郎

 

2019年7月 9日 (火)

本・居合 林崎甚助(2014/11)・近衛龍春

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史上最速の剣、ここに誕生!
父の仇討ちを果たすべく、身体の小さな林崎甚助は、その不利を覆すために「居合」という新しい剣の技を編み出す。
仇・坂上主膳を追い、都へ向かった甚助だったが、主膳は京を牛耳りつつある松永久秀の家臣となっていた。
奸智に長けた久秀をも相手にせねばならなくなった甚助の仇討ちは、成就するのか。
傑作剣豪エンタテインメント小説。


林崎甚助はよく知っている!  何故か?
「大長編、カムイ伝」の主人公の一人である!!
坂上主膳を親の敵としている! 
労咳にかかっていた? 長い勝負が出来ずに一瞬で決める!
その為の居合・抜刀術である!

戸部新十郎の剣豪小説「逆光」は、居合を書いている!
長野無楽斎が登場する! 刀を抜かずに相手を斬る????
「伊藤一刀斎」でも松永弾正に、林崎甚助は抱えられている!

山形に旅行した時、村山市に「居合神社」があったのを憶えている!
古い話であるが……

父の仇、坂上主膳を撃つ!
剣聖???? 流派の始祖はどうやってその技を取得したのか??
愛遂移香斎、飯坂長威斎………
一人剣の修行をする! その中で何かを取得する!
それは天から授かったモノなのか????
要は、修行の中で何かを見た???
それは神がかり的なものになるのかもしれない???
林崎甚助は身体が小さい???
その為の手段が、居合・抜き打ちになる!
初めは上手く抜けない!!
抜き打ち、体力つくり、動体視力、夜目の強化、俊敏さの鍛錬を続ける!
が、苦しみぬいたうえ抜けるようになる!!
大願成就である!! 
習得し、母に送りだされて仇討に出る!!

新当流・松岡兵庫助、新陰流・上泉伊勢守、その弟子疋田豊五郎、神後伊豆を訪ねる!
修行である! 当時の修業とは??
城の近くの飯屋で食事し、焼き米を数日分買う!
食事は朝晩二度!
熊野権現の末社があれば寝泊まりできる!
が、ほとんどが神社の境内や寺院の縁の下で寝る!
時折木賃宿に泊り、風呂に入る?

野盗を退治して京に向かい、松永弾正に仕える????
坂上主膳も名前を変えて仕えている????
最終的には、坂上主膳をうち、故郷楯岡に帰る!!
母が亡くなり、再び修行に出る!!

 


居合 林崎甚助・近衛龍春

 

2019年1月 8日 (火)

英雄たちの選択「土方歳三“明治”に死す 盟友・近藤勇の生死を握る決断」

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Photo_3 土方歳三
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新選組副長・土方歳三は、戊辰戦争のなかで、近藤勇とともに新政府軍に取り囲まれる。
司会の磯田道史は、土方歳三という人物は、明治維新を見るのによい人物だという。

剣に生きる一方で、鉄砲を備えた洋式部隊を率いているし、
また農民出身だが武士になるということも経験している。

幕末から明治という激動の時代のひとつの象徴が、土方なのだ。
土方はどんな思いで新選組を組織化していったのか?

最後まで新政府軍に抵抗したのはなぜか? 
そして近藤の命を左右する土方の選択とは? 明治に散った土方の生き様に迫る!


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【司会】 磯田道史 渡邊佐和子,
【出演】 江上剛 大石学 中野信子,
【語り】  松重豊
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テレビドラマで、新選組血風録を放送していた!!
そして学生時代に、新選組血風録を読んだ!!
興奮した!!
親父の本棚に国盗り物語があった!
それ以来、司馬遼太郎のファンである!!
ほとんど全部読んでいる!!
そこで土方歳三に出会う!!
演じた俳優としては、栗塚旭に原田芳雄が印象深い………
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司馬遼太郎によるイメージがある!
➀ 組織造りに、いかに効果的に動かすか考えている?
② 腕はどうなのか? 沖田総司が天才と言われるが………
③ フランスの仕官が、皇帝が欲しがるでしょうと!
④ 宮古湾海戦で新政府の軍艦を乗っ取ろうとした!!
戦場の指揮官である1 戦術家である???

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局中法度
第一 士道を背くこと
第二 局を脱すること
第三 かってに金策を致すこと
第四 勝手に訴訟を取り扱う事
四箇条を背くときは 切腹を申付くること

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新選組は武士ではない!!
農民、商人もいる!
正式の武士ではないので、より正規な武士になろうとして切腹させる!!
土方歳三の刀!!
大和守秀圀??? 
これも司馬遼太郎であるが、「和泉守兼定」ではないのか?
近藤勇の虎徹は、偽物?????
現実と小説が混在している???
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新選組は制服がある??
普通はしないという!! 農民なので出来た???
江戸に帰り、流山に行く!!
どうも勝海舟が追い払ったようだが………
ここで新政府軍に包囲される!!
どうするのか????
一 近藤を切腹させる
二 新政府軍と戦う
三 出頭させる

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戦う選択としては………
➀ 火災を起こす
② 近藤の身代わりを屋根に上げる
③ 消火に走るふりして囲みを抜ける
④ 間道を逃げて再び兵を集める

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が、土方は出頭させる!
江戸に帰り、勝海舟に後を託し、宇都宮城をおとす………
負傷して会津にへ行く! そこで近藤の最後を知る!!
坂本龍馬を殺したのは、新選組と信じている土佐では………
薩摩ならこう言う場合も礼を尽くす???
相手が土佐では………
「近藤とともに死ななかったのは、ひとえに徳川家の冤を雪ぐためだ1
万一赦されたら 何の面目をもって地下の近藤に見えんや」
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「燃えよ剣」ではここで二人は袂を分かつ!! 自分の道を進む!!!
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榎本武揚と蝦夷へ行く!
死に場所を求めていた………
函館で松前藩を駆逐し、新政府軍を迎え撃つ!!
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これも燃えよ剣であるが、激選の最中に、会津藩佐川官兵衛に言う!
「これからは、天然理心流でも、北辰一刀流でもない」
これは出して欲しいが……… 創作では無いと思うが………
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2018年9月 4日 (火)

本・柳生一族―剣豪列伝(1998/1)・縄田一男 (編集)

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上泉秀綱に新陰流を学んで奥義を極め、柳生新陰流の祖となった柳生宗厳。
群雄割拠する戦国時代は、各地の武将に近づき、家康に見出されて以来は徳川に仕える!
将軍家の兵法指南としてその子宗矩は二代将軍秀忠に新陰流を教授、官学的な権威化に成功する。
十兵衛、宗冬、友矩、連也斎など柳生家の剣客たちの生き様、死に様を総勢八人の実力派作家が描く時代小説アンソロジー。


柳生列伝???
8人の作家である!
戸部 新十郎、新宮 正春、隆 慶一郎らは大好きである!
新宮 正春、隆 慶一郎は柳生列伝がある!!
この作品は柳生友矩が多い??
8人の作家は以下のとおりである!!


柴田 錬三郎  柳生五郎右衛門
五味 康祐    殺人鬼
白井 喬二    柳生の宿
羽山 信樹    砂塵
戸部 新十郎  柳生連也斎
新宮 正春    柳生友矩の歯 (柳生友矩)
山岡 荘八    柳生の金魚   (柳生友矩)
隆 慶一郎    柳枝の剣     (柳生友矩)

解説


柴田 錬三郎  柳生五郎右衛門
読んだ作品は、戸部 新十郎、新宮 正春、隆 慶一郎がある!
この作品は柳生五郎右衛門を4男としている!
が但馬守宗矩を兄としている!
確か弟であるはず!! 勘違いなのか??
太刀は逆風の太刀である!!
戸部新十郎では必勝の太刀である!!
小早川秀秋の陣にいた事は書かれていない!
石舟斎の息子の中ではもっとも腕が立ったのか???
最後は伯耆大山で客人としてだったが、そこで最後まで戦って死ぬ!!
引きあげることも出来たようだが、あえて留まった!!
柳生五郎右衛門の死と共に、逆風の太刀は絶えた???

五味 康祐   殺人鬼
柳生と言えば五味康祐である!
と言っても本は読めなかった………
この作品ももう一つよく分からない??
新陰流、一刀流、東軍流、無明琉が関東4強である!
無明流に、御稽古所へお召がかかったが、急死する??
柳生の陰謀か???
この無明流に四天王がいる??
次々に死ぬ????
果たして柳生か???
無明流の道場で他流試合を申し込みに来る??
話題になっている??
柳生但馬守が裏にいると噂されている??
3人の浪人が斬られる??
尾張柳生、兵庫助を呼ぶのか??
そうではない???
刺客は十兵衛である!!!
宗矩の陰険が出ている??
隆慶一郎並みである???

白井 喬二   柳生の宿
柳生但馬守と2匹の猿の物語なのか………
転回が変わり過ぎて驚きである!
白井 喬二については、親父が「富士に立つ影」がドラマ化された時に勧めてくれたが………

羽山 信樹   砂塵
著者は鬼才と言われていた???
尾張家中で連続辻切りが起こる!!
犯人は田村新十郎??
武芸奉納がある!!
腕自慢の侍が集まる!!
人間性を失った田村新十郎が人間を取り戻す!
そうして斬られる!!
変わった味の作品である!!

戸部 新十郎  柳生連也斎
柳生連也斎である! 戸部新十郎である!!
二文字の熟語の剣豪小説を書いている!!
栴檀、大捨、花車、仏手、必勝、八寸、玉光、水鏡、水月………
これ等は面白い! たいがいの剣豪の事は戸部新十郎で得た!!
草深甚四郎もいたが………
柳生石舟斎に
柳生宗厳(石舟斎)の長男が柳生 利厳で通称は兵助、兵庫助!
柳生厳包、連也斎の父は兵庫助である!
兄がいたが弟の力量を自分より上と理解して自らは身を引いた!!
兵庫助には高田三之丞がいる!
江戸柳生と違い、尾張柳生は勝負を避けない!
総帥として兵庫助がいて、高田三之丞が相手する!
この高田三之丞が連也斎を鍛える!
いつ何時襲われても受けなければならない??
戸部新十郎の本には、真剣の勝負を挑んで来る剣客が多い??
兵庫助も但馬守の刺客と真剣で戦う話があった………
柳生連也斎は真剣で戦う!
高田三之丞が見ている………
修行のために不犯だった! なかなか出来ることではないが………

新宮 正春   柳生友矩の歯(柳生友矩)
柳生友矩の腕は良いのか??
小説では良いようだ???
十兵衛、友矩、宗冬の3兄弟で、十兵衛はだいぶおかしいというのが定説なのか??
家光と衆道の関係にある??
それで13万石か4万石か貰える??
父より石高は多い???
それより兄十兵衛は無官である???
ただの十兵衛である????
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柳生宗矩は色々言われるが、自分の立場が分かっている!
変に石高が増えれば恨みをかう??
ましてや衆道の関係、ケツで稼いだ石高では………
最終的には辞退させたいが、家光がどういうか分からない??
柳生の里に帰される!! 毒を盛られている???
そこで死ぬようだ??
刺客は、庄田喜左衛門と十兵衛???

山岡 荘八   柳生の金魚(柳生友矩)
この作品も家光と友矩の関係である!
但馬守宗矩は、家光と友矩を離すために稽古にことつけて友矩の顔を傷つける??
同じく柳生の里に帰される??
この友矩は気が弱そうである???
やはり十兵衛が絡んで来る??
蟄居の間は何をしていたのか?? おとなしくしているはずがない??
十兵衛隠密説である???
この章では仏法が出て来る!
法華経では人間を三つに分ける!
第一 衆生
第二 声聞
第三 縁覚
修行を続ければ、菩薩になるだろう………
左門は死ぬ………

隆 慶一郎   柳枝の剣(柳生友矩)
友矩と宗冬は十兵衛を恐れている???
十兵衛は友矩に天稟を見ている?
家光は十兵衛と稽古をしたがらない??
遠慮なく打ちつける???
家光は嫌っている??
家光は友矩に稽古で十兵衛がしたようにする!
黙って友矩は受ける!!
家光は身体を鋼鉄に変える術を使ったと思う?
がそんなものはない!!
家光と友矩の愛は真剣だと????
少し合わない気がするが………
どうしても引き離さなければならない???
友矩は柳生の里に帰る???
十兵衛が斬りに来る???
宗冬に十兵衛は言われる???
「友矩を斬れますか??」
斬るのではなく斬られる???
代わりに片眼を失う??


柳生一族―剣豪列伝・縄田一男 (編集)

2018年6月15日 (金)

本・宮本武蔵 最強伝説の真実(2006/12)・井沢元彦

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独特な歴史観と資料を駆使する井沢流剣豪伝
宮本武蔵ほど謎に包まれた剣豪はいない。出生地を主張する名所も二つ。

あの佐々木小次郎ですらその正体が分からない。
それだからこそ、吉川英治からマンガ家・井上雄彦まで、多くの作家を刺激してきた。
『逆説の日本史』で知られる井沢元彦は、様々な伝説、捏造資料を精査し
、真の武蔵像に迫った。
井沢史観による画期的「最強剣豪伝」の誕生だ。

井沢史観による画期的「最強剣豪伝」の誕生は大げさではないか??
チョッと思った内容ではなかった??
内容は下記の通りである!!

宮本武蔵関連地図
序   いま、なぜ武蔵か         現代という乱世
第一章 時代からはみ出した英雄      戦国と江戸のはざま
第二章 史料・伝説の中の「武蔵」     実像とフィクション
第三章 武蔵を取り巻く「謎」         その一
第四章 「五輪書」を読む           実戦の天才・武蔵を検証する
第五章 武蔵を取り巻く「謎」         その二
第六章 武蔵はなぜ最強か          時代を突き抜けて
宮本武蔵の生涯と主な決闘


最初に宮本武蔵関連地図がある!
行ったところもある! 宮本武蔵巡礼に出かけても良いかなと??
出生地の地図には、兵庫県高砂市米田が無い!!
書かれてはいるが、地図には無い!
ここは実家の近くである!!  悲しいが………

序 いま、なぜ武蔵か   現代という乱世
宮本武蔵は、吉川英治がイメージを決めた!
本に映画で有名になり過ぎた??
親父が吉川英治のファンだったので、学生時代に読んだが、興奮しなかった………

誰の真似もしない独自性、権力に取り込まれない自由さ、
わが道を行く精神的な強靭さを持つ!
その生き方が現在に合う??

第一章 時代からはみ出した英雄  戦国と江戸のはざま
平和な時代の剣法がある!!
武蔵は関ケ原合戦に参加している!!
本戦の関ケ原に宇喜多秀家の陣と、九州の黒田官兵衛に参加した説があるようだ?
関ケ原では石田三成方、九州では家康側である?
史料が無いようだが………

時代が柳生流を求めた??
徳川家康は剣を学んでいる? 奥山休賀斎は新陰流! 松岡兵庫助に新当流!
新陰流、疋田文五郎を、匹夫の剣と貶めた!
戦場では槍が有効である!!
「映画・関ケ原」で七将が三成を攻めるが、全員槍だった!
迎え撃った前田利家も槍である!!  
戦いとなれば軍隊である! 槍を持った兵と一対一で対決するわけではない?
剣は効率が悪い??
「子連れ狼」 には、手甲鉤、混飛、霰鉄挙と大量に殺せる武器が出ていた!
将軍足利義輝が、松永弾正に襲われた時、剣を並べて交換しながら戦っている!

太平になり時代が武蔵を必要としなくなった!!
徳川幕府が必要としない!
二天一流、小野派一刀流より柳生新陰流を好んだ!!
その中で自分のスタイルを守り、「五輪書」を表した!!


第二章 史料・伝説の中の「武蔵」 実像とフィクション
宮本武蔵の資料は確実なものは、微々たるものと言う!
「二天記」がある! 武蔵の死後150年経って書かれている!
これがネタ本で、フィクションを加えて武蔵像を確立させたのは、吉川英治である!
求道的な武蔵の誕生である!!

直木・菊池の巌流島の対決がある!!
武蔵名人説は菊池・吉川、非名人説は直木!!
吉川英治の回答が、宮本武蔵である!
多くの作家が宮本武蔵を書いている!!
個人的には、戸部新十郎、新宮正春が好きである!!
司馬遼太郎もである!!
もはや過去に作家か??
現在では、武蔵の巌流島以降の合戦に参加した資料も発見されているようだ!!
しかし吉川武蔵は永遠であるのか??


第三章 武蔵を取り巻く「謎」 その一
系図は当てにならない??  日本は特に当てにならない??
ここでは出生地は3カ所である!!
本人が言ったとしても、子供の頃である?
誰かに言われたことを信じている??
要は当てにならない??

「二刀流」
片手で刀を振るうのは大変である!!
戦いの最中に、握りを変えれない?
いつも二刀流を使ったわけではない!!

武蔵の墓は複数ある??
後藤又兵衛の墓もである!! 有名人はそうなのか??
後藤又兵衛の墓は大分県に、鳥取にあった? 他にもある!!

自分の思うような地位に付けなかった心残りがある!!


第四章 「五輪書」を読む  実戦の天才・武蔵を検証する
「五輪書」ほど読みやすい文章は無いという!
「地の巻」 二天一流の基礎的な考え方
「水の巻」 二天一流の剣法の詳細な解説
「火の巻」 実戦に使う場合の、具体的な注意点
「風の巻」 他流儀との比較
「空の巻」 自身の最終的な精神的な境地

著者の解説がある!
「地の巻」 二天一流の基礎的な考え方
大工の頭領に例えて、人を使い建物を建てているのは、武将も同じである!
優秀な部下を抜擢し、多数の組織を自由に操り、自分の身を正しく律し、
国を治め、民の暮らしをよく養い、規律を浸透させる
ことになる!!

「水の巻」 二天一流の剣法の詳細な解説
平常心が大切という!!

「火の巻」 実戦に使う場合の、具体的な注意点
敵になるといふ事
むかつかするといふ事
二度三度と同じことをすれば、バレる!
意表をつく!!


「風の巻」 他流儀との比較

長刀 佐々木小次郎、 短刀 富田勢源!
どちらにも偏らない!!


「空の巻」 自身の最終的な精神的な境地
柳生流との比較がある!
「兵法家伝書」と「五輪書」の比較がある!
柳生流は、治国の剣である!
武蔵は、「戦うなら日本の手をフルに使い、二本の刀もすべて使い切ってから死ぬ」
違いがある!


第五章 武蔵を取り巻く「謎」 その二
「独行道」
武蔵の人生の中で得た自戒、生活信条で21条ある!
① 世々の道をそむく事なし
② 身にたのしみをたくまず
③ よろずに依怙の心なし
④ 身をあさく思、世をふかく思ふ
⑤ 一生の間欲心を思はず
⑥ 我事におゐて後悔をせず
⑦ 善悪に他をねたむ心なし
⑧ いづれの道にも、わかれをかなしまず
⑨ 自他共にうらみかこつ心なし
⑩ 恋慕の道思ひよるこころなし
⑪ 物毎に数寄このむ事なし
⑫ 私宅におゐてのぞむ心なし
⑬ 身ひとつに美食を好まず
⑭ 末々代物なる古き道具所持せず
⑮ わが身にいたり物いみする事なし
⑯ 兵具は格別、余の道具たしなまず
⑰ 道におゐては、死をいとはず思ふ
⑱ 老身に財宝所領もちゆる心なし
⑲ 仏神は尊し、仏神をたのまず
⑳ 身を捨ても名利はすてず
㉑ 常に兵法の道をはずれず

武蔵は着の身着のままで異様な風体と匂いだった!
女っけは無かった?? 遊郭になじみがいたようだが………
むしろ男色の疑惑がある?
武蔵の謎である!
① 師はいたのか??
  神仏は頼らずなので、そう言う修業はしていない?
② 画の才能はある! 師はいなくてもどこかで画を見ている?? 何処でか???
③ 道具にこだわっている! 弘法筆を選ぶである!!
④ 金まわりは良かった!! 芸(画)を売って金を稼いでいた!!



第六章 武蔵はなぜ最強か  時代を突き抜けて
今、何故武蔵なのか?? 強い個が求められている!
求道者であり、個人主義者である!
武蔵の後継者はなぜ現れなかったか??
武蔵の後継者になるなら、武蔵になるしかない!!
固有の強さである!! 人に教えれない??
長嶋茂雄が、選手を育てられない理由と同じか??
一芸が立芸に通じる!! 良く分かる!!

武蔵は海外でも評価されている!!
「サムライ」
固い信念を持ち、誠意があり、禁欲的である!!

目的のために精神と肉体を常に鍛えることを怠らない人間!
サムライの典型として、武蔵がいる!
フランスでは、武蔵は「宗教的求道者」として好意を持たれている!!
しかし狡猾な策略家でもある??
武蔵は日本人の枠を超えたコスモポリタン的な剣豪である!
敵を倒すことをまっすぐ追求し、言い訳しない、強い精神力、
独自の個性、言語・文化を超えて国際的に評価される戦法!
やはり最強の剣豪なのか??


宮本武蔵 最強伝説の真実・井沢元彦

2017年12月20日 (水)

本・唇役主丞 乾いて候 (二黒の章) (1986/7)・小池 一夫

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父・将軍吉宗を尾張の刺客から守るため華厳、霰の女二人を伴って流浪の旅に出た腕下主丞。不覚にも尾張の刺客・牙枝仁左衛門の毒針に傷ついてしまうのだが、その背後には尾張の長老・水守百苦斎の、さらなる魔の手が迫っていた。将軍家の菩提寺争いを巻き込んだ百苦斎との闘いに哀しみの刃と燃える愛の炎が火花を散らす。主丞の渇きが癒える日は、いつ。
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水守百苦斎が城中に呼ばれる! 砂土井百苦斎………
109歳?? 化け物である!
歩くことは出来ないようだが………
尾張藩の最終兵器である!
峠宿に刺客を集めている! ここを尾張宿にする??  終わり宿である??
虚無僧、出家、山伏、放下師、猿楽師、常の形………「七方出の術(七化)」
今までとは違う攻撃を感じる!
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百苦斎は攻撃に失敗して、宗春に責められる??
牙枝仁左衛門に依頼する!
甲賀の毒の専門家である?
毒VS毒!!
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宗門の剣士が主丞を襲ってくる??
腕は立つ!!  だが何故寺が………
将軍家の菩提寺がある。
増上寺  二代秀忠、六代家宣、七代家継
寛永寺  三代家光、四代家綱、五代綱吉

将軍家の菩提寺を手に入れるために、尾張を将軍にする!
鞍馬金剛流!!
絶句孫兵衛!! 
裏見寒斎!!
夜鷹に扮装しているいるくノ一達!
尾張藩、木理小弥太!
愛洲移香流 木理小弥太VS唇寒流 唇役主丞!
柳生新陰流と言わないのが面白い!

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唇役主丞は百苦斎を始末しなければ終わりにならない!
尾張の終わりである!!
ここまで読んでいると面白いが気持ちが悪くなる!!
著者の博学さを感じさせる本である!
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2017年12月18日 (月)

本・唇役主丞 乾いて候 (一白の章) (1985/11)・小池 一夫

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享保元年、師走―。将軍家お毒味唇役として紀州家から迎えられた唇寒流の使い手、腕下主丞が江戸御府内に入った。徳川吉宗が紀州家から八代将軍の職に就いて、まだ日は浅い。
江戸城外はもとより城内、大奥にまでも、反吉宗派の尾張から放たれた刺客たちが、それぞれに身を変えて潜入、跋扈している。
自らの命を曝しつつこれに立ち向かう腕下主丞。その父は意外にも…。主丞の出生に秘められた父と子の情が、殺伐とした凶刃の中に一条の灯をともす。
そのあやしさに男が魅かれ、女が惑う。剣難女難。主丞の行くところ、哀しみの刃と燃える愛の炎が火花を散らす。

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著者の経歴がある!
1955年秋田県立秋田高等学校、1959年中央大学法学部卒。中学校から大学まで剣道部に在籍する。
弁護士を目指すが、司法試験に三度失敗。雀荘の店員・経営または雀ゴロ、農林省、外国航路の船員、ゴルフ場勤務等の職業を経験。
1968年春、たまたま目にした『少年マガジン』に、さいとうプロダクションが原作者募集をしているのを見て応募する。
締切りを大幅に過ぎていたにも拘らず、採用され以後、さいとうプロに所属し、『無用之介』『ゴルゴ13』などの原作に携わった後、1970年に独立。
学生時代はメチャメチャ人気があった! 個人的には下記の作品を覚えている!
「子連れ狼」 「高校生無頼控」 「ぶれいボーイ」 「少年の町ZF」 「サハラ 女外人部隊」 「長男の時代」
自分自身変わっているので、「少年の町ZF」 「長男の時代」が好きだった。

著者のエピソードで面白かったのがある。
著者は麻雀はプロ級である?
チートイツ(七対子)と言う役がある。 これは14枚の牌が要り、2X7である。
12枚では揃うが、あと1組がそろわない??
なのでばらばらと12枚を倒して、「ロン」と言えば分からない!
誰も確認まではしない??? もしばれたら「アッ、チョンボだ」 と言えばよい!!
どんな人間かと思ったが………
剣道をやっていて居合にも詳しい! 
秋田の隣の山形県には、居合神社、林崎甚助もいるが………
さいとうたかお、ゴルゴ13の原作にもかかわっている。
2重スパイを暗殺するのに、駒として使った女のところで待つ!
「ゴルゴダの丘から、ゴルゴ13を思い出す場面に、拝むから拝一刀を思い出す場面もある!」

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小説は徳川吉宗の時代である。
将軍就任時からの尾張との対立である!
尾張継友、紀伊吉宗の争いである!
尾張の攻勢に吉宗は毒殺を恐れて食事も出来ない??
その為に紀伊から呼び寄せる? 誰を?? 実子腕下主水である。
特殊な体質か、訓練より毒に効かなくなっている。
お毒見役である!   そして唇寒流の使い手である??  唇寒流とは???
小説は終わりの一方的な攻勢かある。
ヒーローものは、次から次にライバルが登場する。
それは前より強くあらねばならない??
尾張から次々に刺客が放たれる………
伊賀甲賀の忍びがいる。 警護を担当しているが伊賀の方が上と思われている??
その不満が甲賀を終わりに付かせる………
この対立を解消する為に、お庭番の制度を造る!
それでも尾張から甲賀の忍びが放たれる………
山田風太郎の小説に登場する得体の知れる忍びみたいなものなのか??
〇 甲賀大浄助
〇 黒髪一族
〇 柳生新陰流に林崎流居合を極めた、尾張の庄司兵衛。 光の兵衛

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八代将軍の座を巡る争いは、女の戦いでもある!
吉宗を推す月光院 間部詮房
尾張継友を推す天英院  主丞は継友暗殺を実行する!
敵の将をやれば、戦いは終わると??
当然成功する!  直後に吉宗が襲われる!
九代将軍に尾張通春を据えることを要求する。
こうなると攻勢は終わりの方のみである。
が継友を殺されている尾張は不利なのか?
尾張通春は恭順しているとのことで、宗春と名前を変える………
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大岡忠相が登場する。 他には??
付け家老も登場しないが………
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〇 襲いかかる刺客の群れ………
〇 霞流鉄砲の術!  霰………                                                                                                                              

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将軍職はどう言うものなのか??
それほどまでになりたいのか??
紀州の野山を駆けずり回っていた方が健康的である!
兄二人が死に紀伊を継ぎ、将軍になる??
実行は主丞の母である???
尾張との決着は、(二 黒の章)で………
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2017年12月 2日 (土)

本・敵に勝つ技術 宮本武蔵 五輪書入門―相手を呑み、意表を衝く(2006/12)・桑田忠親

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向かう所敵なしで剣聖の名を欲しいままにした二天一流の極意とはなにか? 
武蔵晩年の書である『五輪書』を剣道に精通し、
戦国時代史の第一人者である著者が平易に解き明かした入門書。
非情なまでの駆け引きとテクニック、目を見張る理知的なアイデア―単なる剣技にとどまらない、
人生勝負の必勝の原理。


著者の経歴が興味深い!!
著者は剣道をやっている! 旧軍隊なので実際に人を切る剣法であると思う?
それで大学で研究している! 凄い人である??
戦後の一時期は職にありつけなかった??
著者は戦国時代史の第一人者であるので、項目の解説にふんだんに歴史上の例が記述されている!
分かり易いが、五輪書がどんなものか分かり難くなってる??
そんな事は無いか??
内容は下記の通りである!

まえがき
序章  『五輪書』と宮本武蔵
第一章 地の巻  剣法の心がまえ
第二章 水の巻  二天一流の極意
第三章 火の巻  立会い勝負の技術
第四章 風の巻・空の巻  他流との比較
付録  二天記(独行道) 武蔵の自戒



序章  『五輪書』と宮本武蔵
仏神を尊べどこれを頼まず!!
日頃仏神を尊ばないものが、難を逃れん為に祈祷しても、仏神が受納するわけがない!
全く同じ意見であるが、お守りを買ったりしているのに、自分自身が信じられない!


第一章 地の巻  剣法の心がまえ
兵法の道の根本的な考え方を説明している。
〇 剣術だけでは達人になれない。 他の知識も必要である?
〇 兵法の道を好く人は稀れ。 文武両道をわきまえよ。 人間は死ぬ覚悟が肝心。
   実際の役に立つように。 生兵法は大ケガのもと。
〇 凡人が渡世する四つの道。 士農工商が四つの道である!
〇 兵法は家を造る大工の道に似ている
〇 適材を適所に用いよ。 
   何が出来るか見極めて
〇 実践技能に熟達せよ
〇 二刀流の極意と利点。 相手が一人でも一万人でも同じこと。
〇 広く知って我が道を磨け。 武器の長所を活かして使え。 リズムを乱してはならぬ。
〇 横しまな事を想うなかれ。その道の鍛錬にはげめ。
〇 修行の障りになることを慎め。 勝負ごとを禁止せよ。 大酒を慎め。
   つまり飲む! 打つ! 買う!を控える!!
  
戸部新十郎の短編に「逆光」がある! この偏屈な居合の名手も女を抱かない??
   柳生連也斎もそうなのか??

〇 諸職の道をわきまえよ。 物事の損得を知れ。目利きになる秘訣をさとれ。
   目に見えぬところをさとれ。 役に立たぬことはするな。
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第二章 水の巻  二天一流の極意

二天一流のの太刀筋について述べ、その流儀の極意を具体的に記したもの。
〇 平常心を失うな。 敵に対しては心を静かに動かせ。
〇 社会の正、不正、善悪に正しい判断をする。 世間の人に騙されない!
〇 常に正しい兵法の身がまえを保て。 目のくばりは大きく広く。 遠い所を近く,、
      近くを遠くに見る!
   目の玉を動かさずに両脇を見よ。 身がまえの基本は中段のかまえ。 
   身構えより敵を斬ることが大事。
   かまえは有って無きが如き。 敵を一気にどこまでも打つ。  
       敵をたじろがせて打つ。        無念無想で敵を打て。
   敵の動きに従いながら大きく打つ。 人を斬れるように太刀を使う。
   足づかいは歩むように。  片足だけ動かしてはならぬ。
〇  多人数と戦う時の極意!
   相手を大勢寄せ集め、これを追い込む呼吸を身につける。
   良く分からないが、一乗寺下がり松のの実体験から来ている??
〇  流れる水は腐らない。 固定することなく常に流動し変化しなければならない!
〇  千里の道も一歩から!
   「まずは隗から始める」 「ローマは一日にしてならず」???



第三章 火の巻  立会い勝負の技術

勝負、合戦に際しての心がまえと、戦闘時における具体的な攻撃法についての伝授になる。
〇 鍛錬せよと!
〇 自分の位置を工夫せよ。 太陽を背にする
〇 先手をとる。  出鼻をくじく。
〇 全力を尽くして急所を乗り切る覚悟さえあれば、難局を収拾できる。
〇 勝てる見通しをつけて戦え。 清州同盟が守られたが、
      家康が信長と戦っても勝てなかったから守られた。
〇 敵の立場にたって考える
〇 四つに組まない。容易に決着がつかなくなるので別の手段を考える。
〇 誘いをかけて敵の心を見抜く!  敵をおびやかす。
〇 相手を混乱状態に陥れる。 中国兵法、「六韜」の敵の内部を撹乱させる戦術!!
   
その一   敵将の趣味嗜好を増長させ、高慢ならしめて、謀略侵入の穴を作ること
    その二   敵の重臣を抱きこむこと
    その三   敵将、および、その左右の家臣を買収すること
    その四   敵将に美女や殊玉を贈り、淫蕩その極に達せしめて、
    その五   敵の使者を懐柔し、敵を欺くための奸策をめぐらすこと
    その六   敵の君主の寵臣と君側のものを買収して、政務を怠らせ、
    その七   敵国を疲弊に陥れること
    その八   裏切りが成功したあとで高禄を与えると約束して、相手を釣る方法
    その九   敵将を有頂天に喜ばせて、ひっくりかえらす方法
    その十   敵国の深部に食いこみ、自滅を待つこと
    その十一  徒党網を縦横に張り、敵国を閉塞するする計略
  その十二  敵国内に乱臣を養成して、敵国の自滅をはかる方法

〇 敵の突出したところを打つ。 弱点から攻める!
〇 敵をうろたえさせよ
〇 三つのかけ声。 初めは大きく、中間は調子を低く、底力があるように、
      勝った後は
大きく力強く
〇 常に敵の意表を衝け。  違った手段で勝つ!  主導権を握る!
〇 徹底的に勝つ
〇 不動の心を養う!


第四章 風の巻・空の巻  他流との比較

風の巻  兵法の解説。
〇 長い太刀を好むな。 わざわざ短い太刀を使うな。 かまえ方を重んじるのは間違い。
  目で見ずに心で観よ(心眼??)  速くはやくと急ぐ心は禁物。 
〇 兵法の教えに奥儀、秘伝はない!!

空の巻
迷いを去った空の心境に達せよ。 
修養を積み、兵法の道を深め、智力と気力を磨き、判断力と注意力を養い、
一切の迷妄ぬぐい去って、真の道に達することが出来る。

大変分かり易く、読み易い本でした!!!


敵に勝つ技術 宮本武蔵 五輪書入門―相手を呑み、意表を衝く・桑田忠親

2017年10月18日 (水)

本・剣鬼・疋田豊五郎(2007/12)・近衛龍春

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兵法の道を追い求める疋田豊五郎は、新陰流の祖・上泉伊勢守秀綱に弟子入りし、日々稽古に励んだ。
武田信玄と闘った後、永禄七年、豊五郎と一門の高弟・神後宗治は、師の供で上洛の途に就く。
奈良で豊五郎は、師に代わって宝蔵院の院主・胤栄や柳生宗厳と立ち合い三度打ち負かす。
やがて単身京に向かう師の名代として二人は当地に滞在、剣の指導に当たるが…。


疋田豊五郎である!
割と剣豪の本は読んでいると思う。
なので良く知っている方である!る!                                                                                                                     特に戸部新十郎の描写が好きである。
「栴檀」 が疋田文五郎が主人公である。
「前田太平記」 富田勢源との立ち合いは興奮した!!
剣豪のイメージは戸部新十郎で固まっている。
ただ柳生十兵衛は、新宮正春である!!


この作品は、箕輪城の籠城から、伊勢守が都へ行く。
それに神後伊豆らと一緒に行く。
そこで宝蔵院に柳生と仕合する。
撓いである。 当時は木刀の型稽古が主流である。
疋田豊五郎が立ち合い、差を見せる。
宝蔵院に柳生が弟子入りし、神後伊豆と共に指導する。
伊勢守は都へ行く、 後に疋田豊五郎も今日に行く。
松永弾正が仕官を進められるが断る!
そこに丸目蔵人がいる。 試合を将軍に所望されるが断る。
がこの断り方に丸目蔵人は納得しない??
ここで三好・松永連合軍が、将軍義輝を殺しに来る!!
細川藤孝と後の将軍義昭を救出に行く!
これを襲う忍び??? 味方も裏切る。 操られている??

「果心居士」 が登場する!
松永弾正の本では必ず登場する!!
司馬遼太郎、隆慶一郎、戸部新十郎らも登場させている!
幻術???
京へ行くところまでの小説である。
晩年の話はない! 『廻國記』の話も無い!


剣鬼・疋田豊五郎・近衛龍春

 

2017年3月16日 (木)

本・剣豪 その流派と名刀 (2002/12)・牧秀彦

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時代を創り、時代を変え、時代を陰から支えた剣豪たち。時代小説や時代劇は言うに及ばず、老若男女を問わず、
その存在と生き様に惹かれてやまない。剣術とは刀を扱うための“スキル”であり、刀は剣豪にとっての“ツール”である。
二天一流、新当流、示現流、巌流、一刀流、柳生新陰流、北辰一刀流…剣豪の流派50と、
正宗、村正、孫六、虎徹…名刀の刀鍛冶50を豊富なエピソードで紹介。
剣豪と言えば、戸部新十郎である。
戸部新十郎の剣豪小説で剣客の事は知ったと言ってよい!
この本では50の流派が紹介されている。
念流、新当流、陰流、中条流から始まる。

子連れ狼 拝一刀 水鴎流も登場する。
劇画の水鴎流は創作である。
実際は居合、剣術、鎖鎌術、杖術、薙刀術、小具足と呼ばれる体術まで網羅した総合武術のようだ。
流派が簡単に、詳細に紹介されている。
定説がある。  上泉伊勢守がいる。
箕輪城が落城したのが永禄6年と言われてきたが、実際は永禄9年のようだ。
柳生宗厳との初対決が永禄8年のようだ。  時代が合わなくなる!
落城する前から、全国に修行に回っていたのか?
歴史を調べる人も大変である!
知っている流派も多い。
疋田陰流、タイ捨流はあるが、神影流、奥山流は無い。
無くて当然なのか、深甚流も無い!!
居合に多くの流派をあげている。  当然林崎甚助は出て来る。
これも「白土三平、忍者武芸帳」で知った名前である。

無楽流がある。
戸部新十郎では「玉光」と言う短編がある。
これに、新田宮流の和田平助が出て来る。
刀を抜かずに斬る!   「水鏡」とも言うのか??

長野無楽斎も抜かずに斬る!
なんせ戸部新十郎の影響が大きい。  もう一人は新宮正春である。
念流、友松偽庵、眼医者である。
樋口定次に念流を伝える。
馬庭念流の始まりである。
友松偽庵も戸部新十郎が印象に残る。
「伊藤一刀斎」「仏手」  眼医者と言うのが面白い!
剣豪に関しては戸部新十郎を思い出しながら読んだ。
小説なので時代設定に無理を感じるが………
刀に関しても面白い。  刀の名産地。
伯耆、大和、山城、豊前、薩摩、備前。
刀は鎌倉時代に、名刀が多い!  時代にあったのか?

 

「備前おさふね刀剣の里 備前長船刀剣博物館」には行った。
沢山の刀がある。
本当に刀を打つ時、見たいと思うが………
刀を目利きで誰の作品か分かる。  天才かと思うが………
「ソボロ助広」があった。  これは知っている。
何故か???  かって観た映画ある。   「現在任侠史」  高倉健主演である。
父がペリリューで戦死したが、愛刀がたしか「ソボロ広助」だった。
なぜか印象に残っている!   もっとも梶芽衣子が綺麗だったが………
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「虎徹」も「司馬遼太郎、新撰組血風録」で知った。
もっとも偽物だと言う事で覚えている。
刀にまつわるエピソードは面白い。  試し斬り!
斬って見なければ切味は分からない。  辻きり、死体を斬る。
これからの刀はどうなるのか??   観賞品になるのか??
馬と共に役割を終えたのか???

 

剣豪 その流派と名刀・牧秀彦

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