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2023年3月 6日 (月)

本・ドイツ軍攻防史 マルヌ会戦から第三帝国の崩壊まで ①(2020/4)・大木毅

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勝利と敗北を分かつものーその本質とは何か?
前線指揮官の苦悩と参謀本部の錯誤、砲兵戦術の革新、ティーガー戦車等新兵器の運用!
第1次から第2次大戦まで、戦いのターニングポイントを詳細に検討!
ドイツ軍事史の第一人者による最新の戦史!


著者のおかげで通説が変わった???
歴史ものが好きだが、「本能寺の変」「関ヶ原」らも研究が進んでいる!
通説が変わって来ている!!
第二次世界大戦の日本もそうである!
回顧録など当てになるのか??
半藤一利が、伊藤正徳に教えられたようだ!
その時その場にいなかった??? なのにいたかのように証言する1
保坂正康も証言者については書いている!
◆ 記憶がごっちゃになっている?
◆ 明らかなウソ!
◆ ここまでははっきり覚えている! それ以降は色々聞いて自信が無いと!

もっとも落差が激しいのが、瀬島龍三ではないか??
自分が「不毛地帯・壹岐」のモデルと思わせようとしている!
瀬島龍三は、保坂正康のインタビューを受けたくないと!

さてドイツである! 言葉の関係もある!
日本では一般的ではない!!
いまだにパウル・カレルを絶賛している人間もいる???

ドイツ国防軍は都合の悪いところはヒトラーのせいにしている!!
国防軍も自己弁護が多い!!
モスクワ攻略に失敗したのは、冬将軍だと!!
ソ連に負けたと言いたくない! ヒトラーの責任か???
著者のおかげで目が開いた…………
夢が無くなるが………
日本も「長期不敗の態勢」と言って、戦争が終わってから、
山本五十六の真珠湾攻撃を批判する!!
当事者の証言は、何かあるのか???
内容は下記の通りである!! ① ②と分けて紹介する!!



はじめに
第1章 鋼鉄の嵐 第一次世界大戦とドイツ軍
第2章 稲妻はいかにして鍛えられたか 両大戦間期から第二次世界大戦まで


第3章 拡散する嵐 ソ連侵攻
第4章 薄暮の狼たち ドイツ国防軍の終焉
補 章 何を読むべきか? ドイツ軍事史基本文献案内
あとがき

主要参考文献
索引


はじめに
ドイツ軍史を紹介する!
今まで常識と思われてきたことを、検証している!
夢が無くなるが………


第1章 鋼鉄の嵐 第一次世界大戦とドイツ軍
1-1 突破ミュラーの砲兵戦術
第一次世界大戦は、だらだらと続く準備砲撃に、犠牲的白兵突撃!
塹壕戦に毒ガスだけではない………
そう言うイメージが先行しているが、そうでもない!!
ゲオルク・ブルミュラー大佐に注目する!

□ 不充分な砲兵
1914年9月 マルヌの戦いでドイツ軍が阻止される!
北海からスイスまで塹壕が出来る!
こう言う場合は砲撃が有効である!
当時の砲兵は??
◆ 野戦砲兵 軽野砲を装備した騎馬砲兵
◆ 徒歩砲兵 重砲で要塞等の攻撃に使用 機動性はない
陣地攻撃に砲を増やすが、急場には間に合わない!

□ 砲兵戦術の進歩
1915年以降 陣地戦に備えて砲兵戦術を改良する!
◆ 間接射撃 視認出来ない目標を、観測班が位置を測定して砲撃を加える!
日露戦争で、旅順要塞を碁盤の目のように区切り順番に砲撃を加える!
シュラプネル弾を有効に使うために、「斉射」を行う!
突撃と同時に砲撃する?
◆ 弾幕射撃 砲弾の幕を集中的に浴びせる
◆ 移動弾幕射撃 歩兵の進撃につれて弾幕動かす
攻撃も防御も進化する??
砲撃音により位置を割り出して攻撃する!!

□ 天文学的な浪費
ドイツのエーリッヒ・フォン・ファンケルハイン歩兵大将が攻勢をかける!
小モルトケの後任である!
決戦を挑む!! ヴェルダン要塞である!
ドイツ軍は250万発の砲弾と、1700門の砲を集める!
結果ドイツは2200万発、フランスは1500万発を撃ち込む!
両軍30万に及ぶ犠牲者を出す!!
限界がある!
陣地も防御が抗甚力を持つ!!
普墺戦争でプロシアは2万発/月の砲弾使用が、
第一次世界大戦では800万発/月の砲弾になる!!
「砲兵が耕し、歩兵が占領する」は空文になる??
消費量が経済に重荷になる………

□ ブルフミュラー登場
ゲオルク・ブルミュラーは平凡な将校であった!
退役していたが、第一次世界大戦で招集される!
意外な才能を見せる!
砲撃は???
◆ 破壊 敵部隊撃破
◆ 無力化 敵の一部、通信指揮系統を叩く
◆ 制圧 味方を妨害出来なくする

ブルミュラーは「無力化」「制圧」を意識して行う!
砲を分ける!
◆ 長距離砲兵
◆ 対歩兵用砲兵
◆ 重砲 敵の陣地攻撃
◆ 予備の重砲、軽砲

攻撃は??
◆ 第一段階 司令部、通信機器、歩兵砲兵
◆ 第二段階 対砲兵戦
◆ 第三段階 弾幕を張り、歩兵が突撃する

□ 新戦術の成功
ブルミュラーは大きな戦功をあげる!
「突破ミュラー」の異名は全軍に知れ渡る!
1918年「皇帝の戦い」でも、攻撃は挫折するものの効果を発した!
1948年に亡くなるで、第二次世界大戦も目撃している!!


1-2 マルヌ会戦 ヘンチュ中佐に責ありや?
確かに言える!
日本の通俗的な書は、シュリーフェン計画はそのまま実行すれば成功していた??
これは、リデル・ハートも渡部昇一もそのように書いていたと思うが………
「マーチン・ファン クレフェルト・補給戦」を読んでショックを受けたが………

□ パリ危うし
1914年8月 ドイツはパリに迫りつつある!
フランスは「第17計画」が作成される!
攻撃のみが絶対的な効果をもたらす!
独仏国境を正面攻撃する??
火力の発達と防御力を無視している!

□ 右翼の戦力は減衰していた
しかしドイツも消耗している!
硬直している??
皇帝がロシア一国との戦争を模索したが、
小モルトケは綿密に練られた動員計画を崩壊させるので出来ないと!
小モルトケは首の修正を加える!
フランス軍の失敗により、パリに迫る!
小モルトケは楽観していたが、ドイツ右翼は消耗していた!!

□ マイクロ・マネージメントの失敗
シュリーフェン計画時よりテクノロジーは進んでいる!
指揮を後方から出来ると?
しかし自動車などの伝令、通信も電線を破壊されて上手く行かない!
無線は暗号が間に合わない??
指揮系統は混乱する!!

□ 「やつらは側面を剥き出しにしている」
作戦失敗か??
9月3日 ドイツはパリ攻撃に部隊を動かす!
航空機の偵察で側面が、がら空きだと!
フランスはしぶるイギリスを説得し攻撃する!
フランス100万に対してドイツ75万???

□ 連合軍の攻勢転移
9月6日 連合軍が反転攻勢に出る!
フランスは兵員輸送にタクシー600台を使う!
「マルヌのタクシー」
タクシーのピストン輸送で6000人を輸送する!

□ ヘンチュ中佐来る
モルトケはヘンチュ中佐を前線に派遣する!
状況確認を行う!
ドイツ軍司令官はパリに進撃予定であるが、「幕僚統制」により撤退を命じる!
これが、マルヌの敗戦を招いたと!
参謀本部は自分たちは間違っていない?
弱気になった、ヘンチュ中佐の責任だと!!

□ 「奇跡」だったのか?
マルヌのの勝利は、ドイツのオウンゴールか??
撤退するドイツ軍を追撃出来なかった??
奇跡でも何でもない!
ましてや精神の物質に対する勝利でもない!
指揮や補給を無視した計画が迎えた当然の結果か?????


1-3 無意味な流血 ヴェルダン要塞攻防戦
ヴェルダン要塞攻防戦は、ドイツ336,000人、フランス362,000人!
この戦いは??? 何のためなのか?

□ 内紛を起こしたドイツ軍首脳部
小モルトケは辞任する!!
エーリッヒ・フォン・ファンケルハイン中将が後任である!
短期決戦はもはや無理である!
イギリス、フランス、ロシアとどう戦い、終わらせるのか?
◆ ロシアに痛撃を与えて単独講和、その後西部戦線で攻勢に出る!
◆ 中東欧の覇権を確立する
◆ ルーデンドルフ、ヒンデンブルクの東部戦線決戦

□ ファンケンハインの虚偽
ロシアが損害を出して退却する!
それにより東部戦線から西部へ兵を回す!
「クリスマス覚書」「失血死戦略」
ヴェルダンの占領は、フランスに傷を負わせて失血死に追い込む!
1980年代までそう信じられてきたが、そうではないようだ!!

□ ヴェルダンの選定
実際は決戦が求められた!
そこで選ばれたのがヴェルダンと言う!
作戦名「審判」
失血死を求めるものでもなく、決戦を誘発させる作戦だった??

□ ヴェルダンを軽視していたフランス軍
しかしフランス軍も軽視していた!
重要な要塞ではなく、ドイツ軍が犠牲を払って攻撃しては来ないと!!

□ 突進するドイツ軍
ヴェルダン攻撃が始まる!!
「突撃部隊」が投入される!
攻撃は順調である!!

□ 回りだした「肉挽き機」
フランスはヴェルダン放棄をしても良いから、防衛の象徴になった!
増援が図られる!
ドイツ軍2200万発、フランス軍1500万発を費消する!
将兵の血を吸うだけの戦いになる!
「肉挽き機」と称される!!

ドイツは流血を意義つけるために、
フランスは「国民の勝利」と言う神話を形成するために、
両軍が企図しての一大衝突だったと言う、フィクションを流布した!!!


1-4 ルーデンドルフの戦い ドイツ陸軍最後の攻勢
□ 攻勢の萌芽
東部戦線の兵を西部に回して決戦を行う!
この時期は「ルーデンドルフ独裁」である!
ロシア革命で兵を引き抜ける!
しかしアメリカ参戦がある!
攻勢はその前に行う! 1918年春である!

□ 重点はあるのか?
講和を行うには何をすればよいのか?
連合国軍に打撃を与えれるのは何か??
◆ イギリス軍の分割
◆ フランス軍の挟撃、壊滅

戦争に勝つには何をなすべきか??
それより作戦の有利、不利が論じられる!
ルーデンドルフは??
「戦術的な成功無しに、戦略も推進し得ない」
西部での攻勢は?
作戦次元の勝利を積み重ねて、戦略次元の勝利につなげる???
なんとも心もたない内容であると!

□ 「戦術的」作戦
海峡諸港を目指す!
が、ルーデンドルフは戦略的作戦を考えられない!
1944年12月 ヒトラーのアルデンヌ突破作戦!
ルーデンドルフはヒトラーほどの戦略的知識も持ち合わせなかった!!
酷評であるが、ヒンデンブルグも似たようなものか???

□ 戦術的進歩の頂点
しかし戦術的レベルでは、ドイツ軍は進歩の頂点に達した?
「委任戦術」が蘇った!!

「浸透戦術」
少数のエリート部隊に敵の弱体な部分を攻撃させて、
通信、補給、交通の要所を押さえて、通常部隊が攻撃する!
「電撃戦」もこの延長にある!
これには独断専行できる指揮官が必要であると!!
ルーデンドルフも必要と認めている!!
1918年のドイツ軍は、戦術レベルでは世界最強の水準に達していた!

□ 足をひきずる大天使
1918年 ミヒャエル作戦
攻勢が始まる!
イギリスとフランスの間に齟齬も生じている!
ドイツ239,000人、連合軍255,000人の損傷である!
連合軍は補充可能である!
わずかな占領地しか得ていない!
戦術的な勝利、戦略的な大敗以外何物でもなかった???

□ 「食い散らかし」の攻勢
ルーデンドルフは作戦を続行する!
◆ ゲオルゲッテ作戦  中止
◆ ブリュッヒャー=ヨルク作戦  損傷13万人
◆ グナウゼナウ作戦  損傷3万人
◆ マルヌシュッツ=ランス(平和のための突撃)作戦  損傷11万人

関連性がある作戦である!
総兵力510万人から420万人になる!!
戦略なき攻勢で、自らを損傷した!!

□ ドイツ陸軍暗黒の日
この時期は、ドイツも飢えている!!
そしてアメリカの参戦がある!
以降、ドイツは攻勢に出ることは無かった!!!


□ コラム① ロンメルはパスタを好んだか
ロンメルは戦場では部下と同じものを食べた!
当然である!! ハンニバルもそうだった!!
通訳の証言があり、パスタを好んだ??
その為の食材を集めた?? 信じられないが………
著者の推測がある!!
イタリア軍の司令部での打ち合わせ時に、パスタを食べたのではないか?
ささやかな楽しみである………
戦場でわざわざパスタを作れなんて言っても出来ない!!!
推測は正解である!!!


第2章 稲妻はいかにして鍛えられたか 両大戦間期から第二次世界大戦まで
Ⅱ―1 軍事面からみたゲルニカ
ビルバオ、ゲルニカには行っている!!
言い訳ではないが、後の英米の戦略爆撃と同じではない!
その解説がある!!!

□ 採用されなかったドゥーエ思想
当時はドゥーエ理論が、一世を風靡していた………
戦略爆撃である! 非戦闘員も攻撃する!
ドイツも4発爆撃機400機で戦略爆撃を行う考えがあった!
多分出来ない!!!
しかし民間施設の攻撃は回避すべきだと言う意見もある!
航空兵力、地上部隊、感染を攻撃すもので、資源と軍需工場への攻撃も含まれる!
積極的ではない!!
民間人への攻撃は、抵抗意識を増加させる?
では、ワルシャワ、ロッテルダムの爆撃は??

□ リューゲン作戦
ゲルニカの爆撃は、重要な橋の爆破だった!
これを空から狙う!! リューゲン作戦である!!
最初から住民を虐殺は考えていない?
が、焼夷弾は使う!!

□ 灼かれたゲルニカ
当時の爆撃機は、He111にJu52????
Ju52なんて輸送機である! 正確な爆撃なんて出来ない!
まず爆撃機が通常爆弾を落とす!
次に機銃掃射!
そして焼夷弾を落とす!
バスクは木造建築が多い! 燃え上がる………
肝心の橋の爆破は出来ていない!
避難されて当然か???

□ 軍事的合理性からの逸脱
この爆撃も、戦時国際法侵害説もあるが、
問題が無かったと言う説もある!!
結局、橋は爆破されずに、非戦闘員を殺したと言うことになる!
非難されて当然か??


Ⅱ―2 シュトゥデント将軍の虚像と実像
□ 実は愚将だったのか?
結論は愚将である!!
降下猟兵の名将???
現在の評価は下がり続けている………
◆ 作戦立案能力を持たないテクノラート
◆ ヒトラーの命に従い、無謀な作戦を行った
◆ クレタで住民殺害を許可した

□ 準備不足の降下作戦
ロンメルにも言われるが、正規の教育を受けていない?
陸大である!
航空技術、搭乗員養成に携わる!
ではクレタでの成功は???
降下猟兵が頑張ったので、作戦が優れていたわけではない!!!

□ 無慈悲な軍司令官
ヒトラーの命に従い、無謀な作戦に兵を投入する!
壊滅しようとも阻止せよ!!
この命令を拒否した司令官に銃を突きつける?
部下も気の毒であるが、日本にもいる???


Ⅱ―3 ヒトラーの戦略
□ はじめに
◆ 権力それ自体を目的としたマキャベリスト?
◆ いきあたりばったりの機会主義者
戦略家ヒトラー??
そう言う評価があった??
著者は、ヒトラーを評価する??
「無能な機会主義者」と、「天才的軍事指導者」の間にあると?

□ 第一の誤算 英仏の参戦
ヒトラーは「生存権」を確保する!
ミュンヘン一揆から最終目的を追求していたと!!
ソ連を打倒し、東方にゲルマン民族の大帝国を建設する!
ヒトラーのプログラム??
第一段階 ヨーロッパとソ連の征服
第二段階 アメリカとの最終戦争
第三段階 ドイツの世界支配

当然すべて上手く行く分けはない!!
誤算があり、修正する!!
オーストリア併合
チェコスロバキア解体
独ソ不可侵条約
ポーランドで英仏と対立

一連の仮想敵国を短期で各個撃破する??
最初から破綻している!!!

□ 第二の誤算 海を識らず、空を識らず
この誤算を救ったのは、ドイツ軍の作戦遂行能力である!
空挺部隊、空挺部隊、空軍の地上支援………
ポーランド、デンマーク、ノルウェー、ベネルクス3国………
対仏攻撃を一貫して主張したのはヒトラー!
渋ったのが国防軍??
が成功でヒトラーは天才になり、ブレーキが効かない??

1939年 ドイツ海軍は、3隻のポケット戦艦、若干の駆逐艦、57隻のUボートしかない!
増強されるが、とてもイギリス侵攻など出来ない!
空軍はましだが、制海権に制空権を確保できるものでは無い!
4発爆撃機も無く、長距離戦闘機もない!
戦術空軍で、戦略空軍ではなかった………
バトル・オブ・ブリテンで負ける………

この後、「映画・空軍大作戦」を見たが………
楽しい………

□ 第三の誤算 対ソ短期戦の幻想
対ソ戦はいつ決断したのか??
ヒトラーはソ連を軽視している!!
二正面戦争の愚を説く!
何故ソ連戦に突入したのか??
◆ イギリスの希望を砕くため?
◆ 短期間で打倒出来ると考えた?
◆ これは別の本だがフィンランドに攻め込み負ける!
これを見てくみしやすいと思った???

負けが込むと、ヒトラーと国防軍は対立する!!
敗走が続く………

□ 第四の誤算 イデオロギーへの固執
イデオロギーへの固執???
東方はゲルマン民族で征服しなければならない!
劣等民族の手を借りるなんて出来ない??
スウェーデンによる講和!
日本による講和も拒否する!
ソ連が崩壊するまで戦う!
最初の勝利から、敗北がインプットされていた??


Ⅱ―4 北の稲妻 「ヴェーザー演習」作戦
□ 戦争は追いかけてくる
1905年 ノルウェーはスウェーデンとの連合を解消!
中立で戦争から逃げれたと?
が戦争は追って来る!!
フィンランドと違い、ソ連の影響は少ない!
イギリスと近い!
しかし、イギリスはノルウェーをほっとけない!

□ 北を向くドイツ海軍
ドイツ海軍は、デンマークの了承を得て、バルト海、北欧海域を支配する!
そこで制海権を得て海上攻勢に出る!
ドイツ海軍は、ヒトラーに1944年まで戦争は起こらないと約束している!
しかし戦争は起こる!
ノルウェーは重要である!
ヒトラーは消極的である!
レーダー元帥が説得するが………
ドイツ、イギリス双方から狙われる!!!

□ 点火栓 「アルトマルク」号事件
1939年末 レーダーはノルウェーのファシズム党のの指導者をヒトラーに会わせる!
ノルウェーはドイツ軍を歓迎すると!
ヒトラーは作戦計画を命じるが、陸軍は消極的である!
「補給船・アルトマルク」号をノルウェー海域でイギリスが攻撃する!
これにヒトラーは、イギリスがノルウェー制圧を計画していると!
具体的なドイツの侵攻計画が立てられる!
高速の軍艦に部隊を乗せる!
「ヴェーザー演習」

□ 同時奇襲打撃
◆ 南部ヴェーザー演習  デンマーク侵攻 大成功
◆ 北部ヴェーザー演習  ノルウェー侵攻
順調ではあるが、オスロ、ナルビックが上手く行かない…………
この都市の間はかなり離れている!

□ 全艦船の半分が失われるかも知れない
オスロ占領に関しては、空挺部隊の空港占領により空輸で後続部隊を送り込む!
海上からも、重巡・ブリュッヒャーらを送り込む!
意味深な名前である!!
イギリスも襲撃する!  これ大成功である!!
重巡・ブリュッヒャー
軽巡・ケーニスブルグ
軽巡・カールスルーエ
駆逐艦10隻が全滅!
計算のうちであると強がるが………

□ 救いの雷鳴
どうも攻撃は失敗したようだ………
が、「黄号作戦」西方作戦が開始されている!
オランダ、ベルギーを下す………
これによりイギリスはフランスに集中するために引き上げる………

最終的にドイツは勝利を収める!!
◆ 乏しい海空の機動戦力を吸出て投入する!
◆ 電撃的に奇襲制圧する
◆ 連合軍の反撃により制圧するが、維持出来ない!
◆ 西方作戦によりイギリスが引き上げ、勝利出来た???
戦略次元で必要とされることを、作戦でカバー出来ない!!
戦略、作戦、戦術の組合わせは必要なのだと!!


Ⅱ―5 九日間の奇跡 ダンケルク撤退作戦
□ 終着駅までの切符
「映画・ダンケルク」
これに、撃墜されたスピットファイアのパイロットが救出される!
船長の息子は、ハリケーンに乗り戦死している!
撤退後、このパイロットは陸軍の兵に「空軍は何をしていたんだ」
船長が言う! 「私は知っている」

1940年4月21日 ロンメル将軍はフランス北部での攻撃を撃退する!
これにより5月10日 「黄号作戦」発令される!
グデ―リアン将軍は「終着駅までの切符を持っているのだと」
攻撃を「停止命令」で止まる…………
命令が無ければダンケルク撤退は無かった???

□ ダイナモ作戦開始
西方作戦開始日に、チャーチルは首相になる!
イギリスは負けている………
もはや救えるものは救うべきだと!
ダンケルクまで撤退である!
イギリス軍が脱出できるチャンスはまず無い???
「ダイナモ作戦」が発動される!!!

□ 停止せよ、装甲師団
ルントシュテットにヒトラーは5月22日、停止命令を出す!
突出し過ぎたために背側の攻撃を恐れる!
恐れる必要はなかったが………
その22日、グデ―リアンはダンケルクを含む3港湾都市を攻撃する予定であった1
22日の午後に攻撃を開始するが手遅れである!
その上、24日にヒトラーが攻撃停止命令を出す!
この時の命令は、ヒトラーが出したと言われているが、そうではない!
ヒトラーに責任を負わせるために国防軍が流したデマか??
リデル・ハートも絡んでいる!!
① ダンケルク付近の地表は装甲部隊の行動に適さない
② 装甲部隊を温存した
③ 側背への攻撃を恐れた
④ ダンケルク攻略は副次的なもので次に関心が移っていた
⑤ 敵の規模を過小評価した
⑥ 開城撤退など出来ないと思っていた
⑦ 空軍だけで撃滅出来ると、ゲーリングに吹き込まれた
⑧ イギリスとの講和のために、面子を保つために
⑨ 誰が主人か思い知らせるためにヒトラーが命じた

ドイツはイギリス撤退を眺めていた???

□ 海岸保への撤退
終わってみれば、イギリスは幸運に恵まれた??
攻撃再開は27日になる!
3日間無駄な時間を過ごした!
イギリスはダンケルクに撤退し、防御も強化されている!
24日から雨が降り、道がぬかるんだ………
この時期、イギリス空軍は本土防衛に温存したスピットファイアを出撃させる!
24日からの悪天候で、空軍が出撃出来ない!
全力攻撃が可能だったのは2日間と言う!!

□ 軍艦から漁船まで
◆ 大型フェリー36隻
◆ 沿岸用船舶「スクーツ」40隻
◆ 商船216隻
◆ 海軍艦艇139隻
これらを指揮する………
犠牲も多かったが………

□ 不屈ということ
◆ ヨット
◆ モーターボート
◆ 流し網漁船
◆ トロ―ル漁船
動員で来るものは全て動員する!

□ 自由の塩
6月1日 「ゲーリング日和」になる!
ドイツ空軍はようやく総力を挙げて攻撃する………
がもう遅い!!
◆ 車両63,000両
◆ オートバイ20,000台
◆ 戦車、装甲車両 475両
◆ 砲2,400門
◆ 無数の小火器、弾薬、
それらを残して、約33万人を救出する!
イギリスは諦めないと世界に示した!!

□ コラム② 虎の育て方 ティーガー戦車の誕生と運用
子供の頃、タイガー戦車と言えば、無敵だと思っていた!
三野正洋の兵器の解説がある!!
好走守、三拍子そろった第二次世界大戦最良の戦車は、T34であると!
アフリカの砂漠に、ロシアの平原での戦車戦は迫力があると思う!
航空機のメーカーはよく知られる!
メッサーシュミット、ハインケル、ユンカース、ホッケウルフ、ドルニエ………
戦車はどうなのか?

対戦車用戦車が必要になる!
Ⅲ号、Ⅳ号戦車ではない!!
この章、Ⅴ号パンテルがないのが辛いが………
試作品も、護衛戦車、歩兵戦車、突破戦車と変わる!
1930年代 装甲、武装、速度 つまり好走守三拍子そろった戦車の製造は困難だと!

グデ―リアン将軍の分析!
① 歩兵と共同の戦車は高速でなくともよい! ぶ厚い装甲だと!
② 敵司令部まで突破、侵入する 部分的に安全な装甲、高速、航続距離があり、武装は協力
③ 要塞などを攻撃する、重武装、銃装甲で70~100トンになる!

この重戦車の開発はT34の出現前で、ドイツオリジナルである!
「ヘンシェル社」と「ポルシェ社」が残る!
が、ヘンシェルが採用される!
Ⅵ号Ⅰ ティーガーが誕生する!
対戦車用戦車と、突破戦車の役目を果たす!
が生産性が悪い!
実際にこの戦車を見たドイツ戦車兵は、恐竜のように感じたと!
なんせ整備がややこしい!!
航空機もそうだが、戦車もエンジンの駆動には苦労する!
スターターみたいなものはない!

要は強力な爪と牙、厚い毛皮を備えていたものの足腰は弱い虎だった………
ティーガーのドキュメントがある!
元戦車兵が扱いにくさに整備の大変さを言う!
しかし再度戦車兵になったらどの戦車に乗りたいか??
「それは、ティーガーだ! 他の戦車は考えられない!」

 


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