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2023年2月22日 (水)

本・ドイツ軍事史  その虚像と実像 ①(2016/3)・大木毅

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栄光と悲惨! 輝けるドイツ統一戦争から、

第二次世界大戦の惨憺たる潰滅まで ドイツ軍は何故に勝利し、何故に敗北したのか?
戦後70年を経て機密解除された文書、
ドイツ連邦軍事文書館や当事者の私文書など貴重な一次史料から、
プロイセン・ドイツの外交、戦略、作戦、戦術を検証。戦史の常識を疑い、
「神話」を剥ぎ、歴史の実態に迫る!


若かりし頃、戦史には興味があった!
会社に入って先輩に、ドイツ国防軍のファンがいた!
他のそう言う人がいなかったので、えらく自慢された!
武装SSをべた褒めしていた!
それとパウル・カレルである!
「バルバロッサ作戦」「焦土作戦」は読んだ!
次にベルリン陥落を書く予定???
書かなくてよかった???
もう会うこともないが、この先輩は何を感じているのか?

著者により目の前が明るくなった???
パウル・カレル、デイビッド・アービング???
回顧録が信じられない???
新説とかは、本能寺の変と同じであまり信用出来ない!

著者は、グデ―リアン、ロンメルは書いている!
著者自身が、次はマンシュタインだと!!
それは楽しみである……… 
ついでに言うと、ルントシュテットも書いて欲しい!!
内容は下記の通りである!! ① ②と分けて紹介する!



序に代えて  溝を埋める作業
第1章 戦史をゆがめるものたち
第2章 プロイセンの栄光 18世紀 1917年
第3章 政治・戦争・外交。世界大戦からもう一つの世界大戦へ 1914~1941年


第4章 人類史上、最大の戦い。独ソ戦点描 1941~1945年
第5章 ドイツ国防軍の敗北 1945年
付 章「ある不幸な軍隊の物語」
あとがき
主要参考文献

索引


序に代えて  溝を埋める作業
序を読めば内容を理解出来る!!
日本のドイツ軍史の研究は遅れている?
ドイツ軍史を現実に利用しようとする??
史実を疑わない!!

「渡部昇一・ドイツ参謀本部」
「大橋武夫による、号令、命令、訓令の解説」
これらが個人的には影響を与えられた!
「シュリーフェン計画」
リデル・ハートが書いていたが、
やりそこないの形で実行されたが、それでもあわやと言うところまで行った?
小モルトケの無能さみたいに言われていた!
そうではなさそうである!
「マーチン・ファン クレフェルト 補給戦―何が勝敗を決定するのか」
これは面白かった?
これも定説を覆しているが、納得出来た!!!
夢が無くなるが………

日本では研究者がいない???
ドイツ語と軍事の両方分かる研究者がいなくなった!
ましてや軍事の研究は戦争につながると言う、日本学術会議みたいなアホな存在がある!
軍事研究をタブー視している!
「広義の軍事史」「狭義の軍事史」
日本の研究は、欧米に対して20年、30年遅れている!
著者は定説の否定、偶像破壊に走っている………


第1章 戦史をゆがめるものたち
〇 新設と「新設」のあいだ
新味なき新設
◆ ソ連侵攻はソ連のドイツ攻撃に先じたものだと!
① ソ連はドイツと英仏の戦争を誘導し、勢力圏を拡大し、ドイツを打倒する!
② ソ連の軍事ドクトリンの攻撃性の協調
③ ソ連の戦力は、質量ともドイツを上回っていた
④ 1941年の独ソ国境への集中は攻勢を意図していた
⑤ 1941年6月13日 独ソ開戦の噂を否定する
⑥ 1941年5月5日 各軍大学生にスターリンは対独戦争を宣言する

要は自分に都合の良いように歪曲、改ざんしていると!
スターリンにこの時期、ドイツ攻撃の考えは無かった!!

「砕氷船テーゼ」 ロシアで売れる!
ただ本が売れても真実とは限らない!
「ノストラダムスの大予言」もそうである!
信じやすいものを信じる!!
「新」には警戒せよ!

別の話になるが、「明智憲三郎・本能寺の変 431年目の真実 」
これほどくだらない本は無いと思った!!
時間を返して欲しい!!!!!


〇 アーヴィング風雲録  ある「歴史家」の転落
「SS中佐 パウル・カレル」
中佐である! ナチスである!
当然批判も多い!
① 虚偽は書いていないだろう
② 歴史書といえども著者の主観が入っている
③ 元SSと言っても、無価値になるわけではない
そうなれば回顧録など信じて貰えない!!
特に無かった戦いを都合よく捏造している??

デイビット・アービング??
「ドレスデンの破壊」
13万5千人が死ぬ!
現在では2万5千人と言われている!

著作が並ぶ!!
◆ でっちあげ  Ⅴ兵器をめぐる情報戦
◆ ウイルス・ハウス 原爆製造計画
◆ 事故・シコルスキ将軍の死 亡命ポーランド政権
◆ ヒトラーの戦争 有名である!!
ユダヤ人虐殺は、ヒムラーが進めたもので、ヒトラーは知らなかった??
ヒムラーとゲッペルスが隠れて行ったと!!
個別事例を一般化し、全体的だったと?
有力な証拠をネグレクトして、信ぴょう性は薄いが自説に都合の良いものを採用する!

◆ 狐の足跡  ロンメル将軍は最後までヒトラーに忠実だった?
これの資料集めは評価されているが、解釈と引用は非難されている!

パウル・カレルについては、「バルバロッサ作戦」「焦土作戦」
デイビット・アービングについては「ヒトラーの戦争」「狐の足跡」
これらを読んでいる!
パウル・カレルには興奮したが、デイビット・アービングについてはシラっとした!
パウル・カレルも無かった戦いを筆力であったと誤解させている!!
日本の参謀の証言も似たものなのか???
「パウル・カレル 捕虜―誰も書かなかった第二次大戦ドイツ人虜囚の末路 (学研M文庫)」
これは買っておいてある! 当然古本屋である!
読む意欲が亡くなった………


〇 独ソ戦の性格をめぐって  もう一つの歴史家論争
予防戦争論??? 否定されている!
攻撃される前に攻撃したと???
では大平洋戦争も予防戦争か???
① ソ連はドイツと英仏の戦争を誘導し、勢力圏を拡大し、ドイツを打倒する!
② ソ連の軍事ドクトリンの攻撃性の協調
③ ソ連の戦力は、質量ともドイツを上回っていた
④ 1941年の独ソ国境への集中は攻勢を意図していた
⑤ 1941年6月13日 独ソ開戦の噂を否定する
⑥ 1941年5月5日 各軍大学生にスターリンは対独戦争を宣言する
これらの解説がある!
しかし不毛の討論ではないかと思うが………
要は攻撃を正当化している!
ドイツから見ればソ連が悪いと!
この解説は長い!
予防戦争論は??
① 資本主義列強間に戦争を引き起こすために、独ソ不可侵条約を結んだ!
② 1940年のモロトフ訪独ではソ連の西への拡大が追及された
③ 1941年、遅くとも42年までにドイツを攻撃しようとしていた!

当時のソ連は?? 攻撃できる状況ではなかった??
◆ 経済は上手くいっていない!
◆ 大粛清で高級将校の65%失っている!
◆ 英仏の融和政策で孤立の危険を感じていた!
◆ 日本との国境紛争!
以上より安全保障を求めて、独ソ不可侵条約を結ぶ!
当時ソ連はフィンランドに攻め込み負けている!!
先に手を出せるかなと????
この予防戦争論は、日本も同じか?
どちらも負けている! 負けているのに予防戦争とは??
陰謀論がはびこる…………

モルトケ
正確な歴史記述はもっとも辛辣な批判を与える!!


【戦史こぼれ話】
〇 編制、編成、編組
『編制』
内訓に定められた部隊、長官が特に定める部隊等の、
固有の組織、定員、定数を言う

『編成』
部隊を組織すること

『編組』
部隊を適宜に編合組成する

これに国語辞典の解説がある!
あまり意味は無いか??????


〇 決闘 将校たる桃の義務?
ヨーロッパで最も危険な男 オットー・スコルツニー!
この人も決闘している!
ナチスの時代でも決闘は無くなっていない??
クルーゲ元帥と、グデ―リアン上級大将である!
このクルーゲと言う将軍も良く分からない!!
よく決闘と言っている????
グデ―リアンはヒトラーに穏便に済ませと言われて、妥協したようだ!


第2章 プロイセンの栄光 18世紀 1917年
〇 百塔の都をめぐる死闘
フリードリッヒ二世!!
大胆、大胆、つねに大胆に!!
七年戦争である!!
◆ オーストリア  マリア・テレジア
◆ フランス ポンパドール夫人
◆ ロシア 女帝エリザベータ
3枚のペチコート???
敵の敵は味方??
フリードリッヒはイギリスに近づく!
シュレージェンを奪われたマリア・テレジアはフリードリッヒを憎む!
オーストリア宰相カウニッツがフランスと結ぶ!
ブルボンとハスプブルクの和睦である!!

フリードリッヒ二世については、「NHK 城 王たちの物語」が詳しい!
「サンスーシ宮殿 フリードリヒ大王の憂いなき砦」
ここには行っている!! 楽しかったが………

フリードリッヒ大王はひるまない!!
危機にこそ真価を発揮する!
大胆、大胆、つねに大胆に!!
大王は家臣にも恵まれている?
つねに忠誠を!!
プラハ会戦の配置図もある!!
プロイセンの黒鷲軍旗とオーストリアの双頭の鷲の軍旗が交差する!!
ここは破滅のふちまで追い込まれた初戦の状況が描かれる!
奇跡は起こらぬか??
ロシアの女帝エリザベートが死に、ピョートル三世はプロシアに就く!
ゲッペルスはルーズベルト死亡で変わると思った?
そんなことは無い! スターリンだったらどうかなと??
7年戦い、自らの精神と肉体を消耗する!!!


〇 皇帝にとどめを刺した全身元帥  プロイセン軍から見たワーテルロー戦役
「映画・ワーテルロー」
これは映画館で観たが、興奮した!
特に騎兵の突撃に興奮した!
Amazonで安かったので、DVDを買っている!
たまに見る!

「ワーテルロー2015」 楽しかった!!
200年記念を見に行った! 凄い人だった!!
前日にベルギーの博物館でフランス兵に会って記念撮影した!

プロイセンの老将軍、ゲプハルト・フォン・ブリュッヒャー元帥!
その道のりは平たんではない!
フリードリッヒ大王の逆鱗に触れる!
髀肉の嘆をかこうが、大王が亡くなり復帰する!
ナポレオンのプロイセン侵攻に立ち向かう!
ナポレオンのロシア撤退でナポレオンとの戦いが始まる!
これに70歳で指揮する??
何度叩きつけられても、前進を叫ぶ!
シャルンホルスト、グナイゼナウが参謀長である!
ここらは大橋武夫が詳しい!

ウイーン会議の途中にナポレオンがエルバ島を脱出する!
当時フランスの敵は圧倒的兵力を保っている!
が準備には差がある!!
この差をナポレオンは突く!!
各個撃破である!!
用意が整っているのは、ウエリントンとブリュッヒャーである!
この両軍を各個撃破する!
まずリニーのプロイセン軍である!
教科書通りに行けばプロイセン軍は壊滅する!
がネイが手間取りプロイセン軍の撤退を許す!
ここでグナイゼナウは撤退を主張する!
が元帥は認めない! 認めればワーテルローの勝利は無かった!

有名であるが、ナポレオンはグル―シ―に1/3の兵を預けてプロイセン軍を追わせた!
現実にワーテルローに挙がる戦火を見て、ワーテルローに向かうべきだとの意見を受けている!
プロイセン軍の到着前にイギリス軍を撃破出来なかった………
ウエリントンとブリュッヒャーはフランス語で話す!!!


〇 モルトケと委任戦術の誕生
モルトケは現場の独断専行を認めた??
作戦通りには行かない! その時は現場にいる司令官の判断による!
当然好き勝手やってかまわないわけではない!
委任戦術と言う!!  訓令戦法とも言う!
発生の説はいろいろあるが、1600年代のさかのぼる?
ナポレオンに敗れたプロイセンで確立した!
これを言語化し、確立したのは、モルトケである!!

モルトケは知識人である!
軍人を目指したわけではない! 考古学者になりたかった??
「7か国語で沈黙する男」と言われた!
デンマークからプロイセン、トルコの軍事顧問なる!
プロイセンの参謀総長になる!
◆ 戦争とは不確実なものである
◆ 作戦通りに進むと考えるのは、素人である
◆ 戦略は臨機応変の体系である
◆ 目的と使用し得る手段のみを示し、実行はまかせる

かくして委任戦術が明確になる!
ただし末端まで自主的な判断が必要であると!
その保証を将校の知的能力に求めた!
「兵を導くのは、指揮官の知性である」
10万、20万の兵をいとつの塊で動かせない!
分割になると!!
自分の頭で判断し行動できる指揮官や参謀が必要である!
その為に参謀教育を行う!!
対オーストリア戦争で、勝手な動きをした将軍がいるが、
優秀な参謀がこの事態を克服したと!
現在のアメリカ海兵隊のドクトリンまで影響を与えている!


〇 伝説のヴェールを剥ぐ  タンネンベルグ撃滅戦
ハンニバルのカンナエと並ぶ、包囲撃滅戦の例である!
が、伝説が多い???

シュリーフェン計画?????
現在では疑問視されている!
まず西部戦線を片付けて動員が遅いロシア軍を叩く!
そのためには東部を犠牲にしても西部に兵力を集中する!
小モルトケが計画を改悪したために失敗した???
そう言われている!
この計画はドイツの国境には天然の要害が無い!
防衛的な作戦を取れないところから来ている!
この計画は一種の政治文書であり、実際の作戦は無かったと?
現在では小モルトケは正しかったと!

現実にはロシアは日露戦争の後遺症もあり、弱体化していた!
初戦時、ロシアは自信満々だった!
ここらを読んでいると、決まった作戦ではなく乱戦なのか??
ドイツには切れ者、マクシミリアン・ホフマン中佐がいる!
参謀将校の中でも屈指の頭脳を持っている!

ルーデンドルフ、ヒンデンブルクが派遣される!
ここでHLHのトリオが指導する!
タンネンベルグの戦いの地図がある!!
この作戦は幸運に恵まれたと!!
ロシア軍の電報を2通、相次いで受信した!
ロシアも負けるべきして負けた………
この戦いで、自決、後日処刑の将軍が多い!
ロシアは捕虜92,000人、将官13人、約50,000の死者!
捕獲火砲350門!
ドイツの死傷者は12,000人!
ドイツの作戦、戦術、ドクトリン、技術の優位がもたらした勝利である!!
神話の始まりである!!


〇 作戦が政治を壟断するとき
「マーチン・ファン クレフェルト 補給戦―何が勝敗を決定するのか」
これは面白かった! 夢が無くなるが………
この中にシュリーフェン計画がある!
著者は、卒論のテーマにこのシュリーフェン計画をテーマにしようとした!
ショックを受ける??? どちらかと言うと相手にされない!
大学は何処か分からない? 内容が内容なので防衛大学校か??

ドイツは地政学上の問題から二面作戦は出来ない!
が出来ると回答を出したのが、シュリーフェン計画である!
西部戦線に兵力を集中し、まずフランスを屈服させて、ロシア戦線へ向かう!
その間ロシア戦線は耐えるだけである!
小モルトケが改悪しなければ成功していたと!
この計画の弁護者は、シュリーフェン学派の人間である!
どうもシュリーフェン計画は、断片的な覚え書きだったようだ!

1953年 ゲルハルト・リッターがワシントンで実物を見る!
それにより見解が変わる!
「シュリーフェンプラン ある神話の批判」
◆ 政治的外交的配慮を欠いた投機的な計画だと!
◆ フランスに対する予防戦争構想だと?
◆ イギリスの動向を無視している! フランスを破れば来ない!
◆ ベルギーの中立の問題! イギリスが黙っていない!

戦略と言うより、戦術の延長だと!
本来なら二面戦争を避けることを考えるべきであったと!!

小モルトケに対する再評価がある!
海戦を推進していた!!
実施のだんで、怖気ついたのではなく修正したと!
◆ 右翼編重から、左翼も兵を裂いた!
◆ オランダに侵攻しない! 保持の兵力がかかり過ぎる!
◆ 大胆な作戦を平凡なものにしたと???

そもそも大前提において、政治的軍事的な欠陥を内包していたと!!
改変されたから失敗したのではない!!


【戦史こぼれ話】
[擲弾兵ことはじめ]
◆ 擲弾兵
◆ 装甲擲弾兵
◆ 山岳猟兵
◆ 降下猟兵
普通の兵と違い感じがするが………
イタリアのザクロが語源である!
爆裂弾を投擲する兵と言う!
エリート兵である!
肉体的に優れ、給養も別格、任務は常に激しいもの!
時代は進むとそう言う目的では使われない?
精鋭と言う意味で呼ばれるようになった!!


[知られざる単語「ランツァー」]
ドイツ人傭兵を示す言葉である!
本来傭兵は「クネヒト」と呼ばれる!
スイス人傭兵である!
ドイツ人傭兵は「ランツケネヒト」
縮めて「ランツァー」
日本ではポピュラーではない!
ドイツの右翼が使うからか???


[モンスの天使たち]
第二次世界大戦の英独の本格的な戦闘がモンスで行われた!
イギリスはかろうじて撤退する!!
この時、甲冑の騎士や弓兵が立ちはだかり、撤退を助けたと!
こう言う場合は伝説がある!
フィクションがノンフィクションに変わった???
神がドイツ軍の味方として飛行機から投影した映像だと!
この時期、そんな飛行機に映像設備があったのか??
神が行った!!!


第3章 政治・戦争・外交。世界大戦からもう一つの世界大戦へ 1914~1941年
〇 ポーランド・ゲーム
ポーランドに行ったことがある!
行って思ったのは、トラウマがある!
ポーランド分割、カチンの森、ワルシャワ蜂起である!!
ポーランド分割時に、英仏はソ連に宣戦布告しなかった?
イギリスの二枚舌外交か??
ポーランドは独ソの間で独自性を保とうとした!
1939年 ミュンヘン会談を保護にしてプラハに侵攻する!
ドイツはダンツィヒをポーランドに返還するように要求する!
これに対してイギリスは、ポーランド、フランス、ソ連と結ぼうとする!
ポーランドに援助を約束し、ソ連と交渉する!
ポーランドにはあいまいにしか書かれていない!
戦争回避を目的にしていて、参戦義務までは………
実際に秘密議定書を立てのとる!
イギリスは独ソ双方を敵にまわす愚は避けた………


〇 1939年の対ソ戦?  ドイツのソ連侵攻作戦に関する新設
対ソ戦に、国防軍は反対した??
あくまでヒトラーの意思だと!!
現在はそうではないことが分かっている!
フランスを下してから対ソ戦が本格的に動く!
が、そうではなく1938年から39年にかけて対ソ戦を覚悟し動いていたと!
◆ 1938年の海軍演習
◆ アルブレヒト計画 ルーマニアへの前進と北ロシア征服!
◆ 1939年 ハルダー参謀長の参謀旅行と図上演習!
英仏、リトアニア、ソ連、ポーランドとの開戦である!
勝てる見込みは無く、辛辣な講評になる!
これに対して、対抗策は?
◆ 日本との同盟
◆ 独ソ不可侵条約

1939年にハルダーはポーランドに次いで対ソ戦を覚悟した??
演説が本物であればと言う前提である!
要は分からない???


〇 独ソ戦前夜のスターリン
警告を受けていながらスターリンはドイツの侵攻を無視した!
無理に無視しようとした!!

◆ ジューコフの先制攻撃論! 1941年2月ドイツの兵力集中を見て思う!
ポーランド侵攻、ウクライナ、プラハ、ウイーン、ベルリンへ進軍!
スラ―リンは激怒する!
実際この時期は軍も粛清の後遺症が残っている!
スターリンは2年欲しい!!
◆ ヒトラーとスターリンの秘密文書の交換??
本物の証拠は??

要はこれと言う証拠は無いようだ!! この書簡は??
◆ 1941年1月に、ドイツ軍の国境終結はソ連侵攻ではなく、
イギリスの空爆を避けるためにである!!
◆ 同じく国境地帯の同郷について見せられる!
◆ 秘密書簡は6通あると!

本能寺の変の謎で出て来るのは密書である!
誰がどう言う方法で運んだのか?
使者はどうなっているのか???
ヒトラーの書簡については輸送機の議論もあるようだが………
まとめると興味深いが………
チャーチルの言葉!
「ロシアとは、不可解な秘密のなかの神秘に包まれた謎である」


〇 ドイツの対米開戦  1941年  その政治過程を中心に
1941年12月 ドイツは先の見通しがあるのか??
日本はドイツの勝利を当てにしている!
しかしモスクワ攻略に失敗している!
この時期に対米開戦である!!

ドイツのアメリカ像は歪んでいる???
参戦意図と軍備の過小評価がある!!
対独参戦はあり得ない???
反対の意見もあるが、楽観的な意見が好まれる!

日本にはドイツは複数の情報源を持っている!
情報過剰になる………
日本の軍事能力への認識は正しいと!!

ドイツの対米外交政策は??
◆ ヒトラー
◆ 海軍
◆ リッペントロップ
◆ 外務省伝統派

◆ ヒトラーはどう考えていたか??
① ソ連の占領
② アメリカとの決戦
③ ドイツの世界支配
フランスは屈服した!!
がイギリスとの同盟はならない!
独ソ戦の見通しについては楽観的である!!
アメリカは1941年軍事介入はしないと!
1942年からだと! 大した違いはない???
三国同盟締結後はイギリス支援が強硬になっている!
アメリカの意図を見せつけられて、敵に回ったと認識する!
偶発的な戦闘も避けたい!
カウンターウェイトとして日本の存在がある!!
1941年3月松岡外相との会見では、対英米参戦を要請!
4月にはドイツの三について言質を与えている!!

◆ 海軍は??
好戦的である! 
通商破壊で対英戦を行うがアメリカが邪魔していると!!
日本の同盟通信のインタビュー
① 戦時禁制品を戦争地帯に運輸せんとする米艦隊を実力で排除する
② アメリカが哨戒制を起用すれば、実力で排除する
③ 無許可で航行する中立船舶は無警告撃沈する

日本の戦力を分析している!
日本の参戦は、アメリカの参戦の不利益を上回る!
日本は自己的目標の追及を止めて、枢軸国側の一員と自覚する!
ドイツ海軍は、戦争のグローバル化に積極的になっている!
しかし海軍は戦争準備が出来ていなかったのではないか???

◆ リッペントロップは??
日独伊ソの四国同盟をによるイギリス屈服を目指す!
松岡洋祐と似ている??
アメリカはいずれ参戦すると!
アメリカの軍事力の評価が分かれる!
が、日本の参戦によりアメリカの参戦抑制を願った!!
日本の対英参戦を求めている!
ヒトラーとも、反英的色彩の濃淡、対米戦への姿勢の強弱、
反ソ路線のスタンスの差があるが………

◆ 外務省伝統派は??
対ソ戦の勝利を疑い、長期化が対英戦の阻害になる!!
対ソ戦を無謀化している!!
ドイツのソ連とアメリカの過小評価を恐れる!
誰が主導権を握るか???
小谷賢が書いていたが、1940年にイギリスだけに日本が宣戦布告することを恐れていた!

日本はドイツの勝利を当てにしていたが、ドイツは日本を利用して有利にしようとしていた??
日本の状況が問題になる!
◆ 三国同盟に立つのか?
◆ 北進か? 対ソ戦?
◆ 南進か? シンガポール攻略?

ドイツの考えは??
◆ ヒトラーは南進希望??
◆ リッペントロップは北進希望??
◆ 外務省伝統派は、南進して新たな敵を作るより、対ソ戦に向かって欲しい!
◆ 海軍は制約なしに攻撃したい!
この時期日本は松岡外相を解任する!!
日本は独ソ不可侵条約で内閣が倒れる!
「欧州情勢は複雑怪奇」????
逆にヒトラーは日本の内閣危機の到来が理解出来ない!

初戦の華々しい戦果にも関わらずに、短期決戦にならない兆候が出て来ている!
将校の補充である!
1941年中にソ連の崩壊を成し遂げる??
この時期になると、ドイツも対米戦を決断している!
アメリカの戦力を正しく評価していないところもあるが…………
「単独不講和条約」 条約は破られるためにある???
ドイツはすでに開戦を決めていたと!!!
真珠湾攻撃をヒトラーは、手を叩いて喜んだ!!!
「貴国は正しく参戦された」
何もヒトラーの単独の参戦ではないと!!


〇 ドイツの対米開戦  その研究史
モスクワの攻略に失敗し、ロシアの反撃があるこの時期に開戦したのか?
精神病理学の問題か???

ロシアへの勝利の夢は破れている!!
ロシアに勝てないならイギリスへの勝利もない!
そうなればドイツによる世界支配の目的は達成出来ない!!
なので「ユダヤ人問題の最終処理」に指令した!
大きな満足のために???

独ソ戦が順調なら政府内の対立は表面化しない?
なんでも失敗はヒトラーのせいか???
まず資料の問題がある!
本当なのか??  歪曲していないか?
ヒトラーが語った言葉!
◆ ドイツ国民が強くもなく、献身的でなければ滅びてしまえばよい!
その時私は一滴の涙も流さない!
◆ 1941年~42年で勝利の可能性は無くなった!

対米戦はヒトラーの選択であったが、
同時にリッペントロップ、海軍の決断である!

この時期の説は多い!!
時系列は、下記の様である!!
◆ 松岡洋右の方法で、日米開戦時、ドイツの参戦に言質を与える1
◆ 独ソ戦が開始されて対ソ参戦を要求
◆ 日本の参戦もなしに日米交渉は続く
◆ 大西洋での独米の紛争は多くなる
◆ 対ソ戦の見通しも暗くなる
◆ 日本から単独不講和条約締結の申し出がある  11月
◆ アメリカの参戦を日本により妨害し、その間にソ連を片付ける!

個々の解釈は色々ある!!

ここで大島浩駐独大使が出て来る!
この証言が信用出来るのか? 著者は信用出来ないと!!
大島大使の電報はアメリカに解読されて、貴重な情報源になっていた!
自己弁護に捏造もよくやった????


〇 周辺への衝動  ロシア以外の戦争目的
ヒトラーは一貫してソ連の打倒と植民地化による「生存権」確保が目標だった!
ここでは対ソ戦以外の構想、スペイン、アフリカの政策を取り上げる!

◆ アフリカ
かっての植民地を取り戻したい!
ロシアの代わりにアフリカ??
これは一定の支持を貰っている!!
ヒトラーは一定の理解を示すが、情勢が許さない!!
英国が屈服せず、対ソ戦が始まりもはや一顧だにされない………

◆ スペイン
フランコ総統である!!
何故ヒトラーはスペインを助けたのか??
と言うよりフランコである!
ドイツに援助を求めるが、外務省が難色を示す!
ヒトラーがためらいながら決断する!
Ju52、He51を派遣する!
これで空輸が出来る!!
ヒトラーの背中を押したのが、ゲーリング!
ドイツ空軍の力を発揮できる!!
そして原料、資材をスペインから確保する1
援助の代償である!!
考えて見れば賢いやり方である!!
スペイン内乱は、ゲーリングの戦争である!!
しかしフランコも馬鹿ではない!
内戦に勝利が見えるとドイツに再考を求める!
友好を保ちつつ距離を置く!!
ヒトラーはフランコに嫌気がさす!
ジブラルタル攻撃も、のらりくらりかわす………
スペインは中立を守り通した!!
それ以外に中東の石油はどうなのか??


【戦史こぼれ話】
[狩るものたちの起源]
「降下猟兵」
「山岳猟兵」

まず猟師は射撃にも優れていて、脚力もある!!
これらを集めて一隊を作る!
猟兵となる!! あらゆる任務に携わり、精鋭と呼ばれるようになる!
山岳地では「山岳猟兵」
空挺部隊も「降下猟兵」と名乗る!!
この伝統は受け継がれていると!!


[Uボートと大海蛇]
1915年 Uボートがイギリス船舶を撃沈!
その後轟沈し、大怪獣が、大海蛇が空中に投げ出される!
マア、話として聞いておきたい!!!

 

ドイツ軍事史 その虚像と実像 ①(2016/3)・大木毅

 

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