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2022年5月 6日 (金)

本・つわものの賦 ②(2021/9)・永井路子

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第六章 大天狗論      東国対西国
第七章 奥州国家の落日   征夷大将軍とは何か
第八章 裾野で何が起ったか 曽我の仇討ちにひそむもの
第九章 血ぬられた鎌倉   比企の乱をめぐって
第十章 雪の日の惨劇    三浦義村の場合
第十一章 承久の嵐     北条義時の場合
あとがき


第六章 大天狗論  東国対西国
人の評価は、見る人が見なければ分からない!
織田信長 うつけものと言われていたが、斎藤道三は自分の目で見て判断した!
武田信玄も迷った???

後白河法王である!
◇ 源頼朝  日本一の大天狗
◇ 鳥羽法皇 あれは天皇になる器ではない (後白河法皇の父)
◇ 藤原通憲 こんな愚昧な君主 古今、見たこともない (側近)

どうもそんな権謀術数に長けた人ではなさそう!
大天狗も天魔と言う事に反応して言ったようだ!!
義経と行家は挙兵し頼朝追討を出さすが、あっけなく失敗!
誰もついて来ない!! 行家???
逆に、頼朝に義経追討の院宣をだす!

平治の乱以降乱世ばかりである!
平家、義仲、義経を手玉に取った???
とんでもない! 強い、勢いのある方に付く!

そもそも天皇になれないはずだった………
鳥羽上皇の第四子である!
14男から藩主に収まった井伊直弼!
兄が続けて死んだ、徳川吉宗、山内容堂!!
「今様」 芸実愛好家だった???
天皇にならなかったらそちらで名を残したと!

鳥羽法皇は実子近衛天皇に継がすが、亡くなる!
本当は後白河ではなく、その息子に継がせたかった??
策士藤原通憲 信西入道がいる!
崇徳上皇との戦いに勝つ! 保元の乱である!
ただ平治の乱で信西は死ぬ!!
参謀、後ろ盾なしで治世する???

頼朝は西国に介入する!
人事権を発動し、反東国の人間を干す!!
これは大江広元が担当している!!
この時点での東国と西国の関係は??
⑴ 軍事的には勝利している1 圧勝か?
⑵ 源平交代が行われた? 家康が系図をでっちあげる??
⑶ 武家の世が始まった??
土地は双方が交じり合っている!!
要は緊張感があった??
まだ西国を隷属させたわけではないが、そうなりつつあると??


第七章 奥州国家の落日  征夷大将軍とは何か
義経は逃亡する! 奥州にたどり着くが、寺社が援助している??
奥州に出羽は独立している!
安倍一族を倒すために、出羽の清原氏の協力を求む!
源頼義である!!
清原氏は藤原氏と名前を変え、清衡、基衡、秀衡と黄金期を築く!
白河関以北は藤原氏の独立王国と言っても良い!
頼朝は奥州と一定の和平を保っている!
が保護しておいた義経を送り出す!
そうして落ちぶれて奥州に戻ってくる!!
この時期、肝心の秀衡が亡くなる!!
奥州を討つなら今だと!!
この時期、奥州も複雑である!
秀衡の息子の対立もある!
当主 泰衡は異母の兄国衡がいる!
義経の処遇に揉める!
ましてや秀衡の遺言がある!!
結局義経を差し出す!!
義経伝説は多い! こう言うのは信じない!!
ましてジンギスカンにになったと!!
モンゴルに対して失礼ではないか???

義経は、結局大した問題ではなかった?? 
単に利用されただけだと!!
これで終わりでは無いと!!
頼朝は奥州出兵、藤原氏討伐である!!
が17万騎と言うが、少しは恐れなかったのか??
無理やり開戦理由をこじつける!
第一陣を破るとあっけない!!
泰衡は降伏を願い、助命を求めるが郎等に殺される!
100年の栄華もあっけない!!
この泰衡の首を持ってきた河田次郎は首を刎ねられる!
譜代の恩を忘れて何事だと!!
秩序、組織防衛が重要だった………
西国はまだ抵抗する??
◇ 奥州征伐は自分たちの許可があって始めてなし得たのだ」
◇ 自分達の承認なしに勝手な処分は許さない

奥州問題が片付いて、頼朝は上洛する!
歓迎されて任官される!
帰東するとき、自認している!
どうも征夷大将軍を欲しがった!!
これを要求するが、知恵を出したのは大江広元に三善康信か???
結局征夷大将軍は貰えなかった!!
後白河法皇は踏ん張った!!
官職の分野は守りぬいた??
が、2年後、後白河法皇が亡くなり、征夷大将軍を手に入れる!!
東国と西国の不安定な時代になる!
東国は奥州を手に入れていると!!


第八章 裾野で何が起ったか 曽我の仇討ちにひそむもの
征夷大将軍を手に入れたときは46歳!
大姫、頼家、三幡、千万が生まれている!
後白河法皇の一周忌後、巻狩りに出る!!
◇ 3月21日 鎌倉出発
◇ 3月25日 武蔵国入間野
◇ 4月    那須、上野 20日滞在して鎌倉に帰る
◇ 5月    藤野裾野
ここで工藤祐経が、曽我十郎、五郎兄弟に討たれる!!

十郎は討たれるが、五郎は生き残り異例であるが、頼朝と話する!
頼朝は五郎を許そうとするが、無理だった!!
ここから推理が始まる!
◇ 簡単に許そうとした 結局は工藤祐経の遺児に渡す!
◇ 大混乱になり、被害者は多かったが記録にない!
◇ 範頼が「姉上私がおります、御心配なさいますな」
範頼の家臣が頼朝の床下に忍び込んで捕まって、薩摩に流される!
範頼と繋がっている???

著者の推理は、北条時政に向かう!
反北条勢力の存在??
常陸がおかしい???
『吾妻鏡』を裏読みする???
張本人は??
大庭平太景義、岡崎四郎義実が出家する!
これが黒幕と推理する??
相模、伊豆の御家人の争いで、
大庭、岡崎VS北条???
これは反北条のクーデターだと!!
北条の頼朝暗殺計画もうわさされている!
しかし弱小の北条が、娘を豪族に嫁がせられるのは、頼朝あってのことである!

推測になるが、この対立の頂点は、頼朝VS範頼となる??
範頼完敗か!!!
範頼が亡くなり、頼朝の兄弟は阿野全成になる!
が、殺されるのは、頼朝の死後である!!


第九章 血ぬられた鎌倉  比企の乱をめぐって
範頼の死後、甲斐源氏の安田義資が、梶原景時の告発で梟首される!
翌年、父親の義定が梟首される!
当時、大姫の入内がある!
魔性の女 丹後局!!
九条兼美、源通親………
ここらは宮廷世界は恐ろしい!!
そうして頼朝は死ぬ!! 暗殺説もある??
次期将軍頼家は信用されていない!!
鎌倉殿13人の合議制である!

メンバーは??
◇ 大江広元 公文所別当 政所別当
◇ 中原親能 公文所寄人 政所公事奉行人 京都守護
◇ 二階堂行政 公文所寄人 政所令別当 政所執事
◇ 三善康信 問注所執事
◇ 梶原景時 侍所所司 侍所別当 播磨・美作守護 失脚(梶原景時の変)
◇ 足立遠元 公文所寄人
◇ 安達盛長 三河守護  病死
◇ 八田知家 常陸守護
◇ 比企能員 信濃・上野守護 謀殺(比企能員の変)
◇ 北条時政 伊豆・駿河・遠江守護 追放(牧氏事件)
◇ 北条義時 寝所警護衆(家子)
◇ 三浦義澄 相模守護 正治2年 病死
◇ 和田義盛 侍所別当 建暦3年 滅亡(和田合戦)

頼家を誰が操るのか???
この時代は乳母が重要だと!!
頼家の乳母は比企氏である!
平賀義信、梶原景時も名乗りを上げる!
北条は乳母を送り込めなかった??
つまり、弱小だった???
千万の時は、政子の妹を送り込む!
それだけ力を付けている!!

こう言う話を読むと、頼家がアホに見える!
政子も見放したと思う!!
安達景盛が今日から連れて来て寵愛している美女が誘拐される!
三河で盗賊が跳梁しているので取り締まりに帰るが何もない!
そのすきに美女が頼家に誘拐される??
比企と安達、頼家と政子の間が悪くなる!!

二君に仕えず???
この言葉から梶原景時追い落としが始まる!
66人の連署である!
この訴状で梶原景時は謹慎し、都へあがろうとして滅亡する!
これは政子の妹、千万の乳母が仕組んだ陰謀か??
頼家に代り、千万将軍説である!!
比企は梶原景時追い落としは望むところである!

この時期に頼家は病気になる! 都合が良いが………
もう死ぬと思われる!!
比企追い落としが始まる!
現に比樹能員は、だまし討ちである!!
一族は死ぬ! 頼家の息子も死ぬ………
北条だけでは比企制圧は無理である!
三浦、平賀、小山、畠山が協力する!
姻戚関係が生きる!!
頼家も死ぬはずだった………
生き残り殺される!!
政子は不幸か??  娘は死に、頼家は死に、
実朝は頼家の息子に殺される!!

これは北条と比企の争いだと!!
頼家の謀殺の場面はさらりと流している!!


第十章 雪の日の惨劇 三浦義村の場合
この時点の13人である!!
◇ 大江広元 公文所別当 政所別当
◇ 中原親能 公文所寄人 政所公事奉行人 京都守護
◇ 二階堂行政 公文所寄人 政所令別当 政所執事
◇ 三善康信 問注所執事
◇ 梶原景時 失脚(梶原景時の変)
◇ 足立遠元 公文所寄人
◇ 安達盛長 病死
◇ 八田知家 ?? 力はない
◇ 比企能員 謀殺(比企能員の変)
◇ 北条時政 伊豆・駿河・遠江守護 追放(牧氏事件)
◇ 北条義時 寝所警護衆(家子)
◇ 三浦義澄 病死
◇ 和田義盛 侍所別当 建暦3年 滅亡(和田合戦)

行政官グループは残っているが、武将たちである!!
ここからではないが、畠山重忠、和田義盛が脱脱する!
否が応でも北条と三浦はお互いを見なければならない!!

実朝の結婚である!
政子は足利義兼の娘、母親は政子の妹を貰おうとするが、
実朝が「都の姫を貰いたい」
牧の方である!
坊門家から迎える!
交渉は牧の方の娘婿、平賀朝雅である!
牧の方と時政の息子 政範が迎えに行くが発病し死亡する!
この時期、牧の方が騒ぎまくる!
政子、妹、義時、時房もおとなしくしている!
ターゲットは畠山重忠!!
平賀朝雅と畠山重保は大げんかしている!
言いがかりである!
畠山重忠が陰謀を企んでいる!
一族の稲毛重成が裏切る!
反対意見の中、三浦義村が重保を殺す!
重忠を北条、三浦、和田などが総力を挙げて戦う!
義時らは時政を責める!!
義時が表舞台に登場する!!
稲毛重成を謀殺する!
実朝を時政から引き取り、平賀朝雅を将軍にするつもりだと!!
時政は武士が集まらない!!
平賀朝雅は殺される!!
牧の方の退場である!!
畠山重忠親子、稲毛重成、平賀朝雅と亡くなる!
時政は伊豆へ引っ込む………
やはり畠山重忠の勢力は大きい!
一驚に勢力を削いだ??
時政か??  それとも義時か??
畠山を排除し、時政、牧の方を排出させた義時が、最大の利益を得る!

この中から、三浦義村が登場する!
著者言う、日本が生んだ政治的人間だと!
義時と並ぶ………

梶原景時追い落としで活躍する!!
一門の和田義盛が猪突猛進型であるが、慎重である!!
ほぼ無傷で北条の前に立ちはだかる三浦一族がいる??

頼家の子供!!!
◇ 若狭局
    嫡男 一幡 比企能員の変で北条氏に殺害される
◇ 一品房昌寛娘 三浦胤義と再婚
    三男 栄実 泉千佳志向の乱で擁立され、翌年自害に追い込まれる
    四男 禅暁(善哉) 公暁に荷担したとして北条氏の刺客に殺害される
◇ 辻殿(賀茂重長娘)
    次男 公暁 三浦義村に預けられたのち、実朝暗殺
◇ 源義仲娘を母とすると伝えられる女子
    竹御所 祖母・政子のもとにあり、北条氏が擁立した4代将軍・藤原頼経の御台所となる

次男 公暁は三浦義村が乳母夫である
僧になるべく京に行く!!
◇ 1213年 和田山合戦!
頼家の遺児を担いで義時らを誅殺する??
遺児は公暁ではない!!
チョットずさん過ぎると思うが………
これに和田義盛の息子に甥が入っていたと???
息子は許されたが、甥が許されない!
ここで和田と北条は直接ぶつかる!!
命運をかけるほどのことなのか??

一族の三浦義村は??
当然和田に味方する???
はずが、和田攻めの中にいる???
本能か?? 勝負を見通す力がある???
危ないと思ったらもう行かない???
あの状態の中で、和田は負けるとどう判断出来たのか??
自分が和田に付いていればどうなっていたか???
これを裏切りと言う???
が北条は三浦義村に気を使う!!
その割には恩賞は少ない!!
キツネとタヌキか??
勝負はこれからだと!!

◇ 1219年1月27日 大雪の中で実朝暗殺事件が起こる!
この黒幕は、北条義時だと!!!

実朝は??
◇ 『金槐和歌集』 実朝の歌集 和歌に没頭した?? 著者の評価は低い!
◇ 『高野山文書』 政治から離れていないと!
要は、将軍職を務めていると!!
子供がいないので、政子が後鳥羽上皇の皇子の一人を貰いたいと!

実朝暗殺時、義時も殺される予定だった!
直前に体調不良で、その場を離れている!
そして代わりに、源仲章に譲った!
その仲章が殺された??

著者の持論になる!
三浦義村黒幕説!!
義時は辛くも逃れる!!
実朝見殺しで、三浦と対決の道を選ぶ!!
義村は、実朝暗殺と、義時逃亡を知る!
これは勝負に出れない??
自らの手で公暁を殺す!!
三浦は勝負を先延ばしした!! 何度も………
猪突猛進すれば終わっている!!
興味があるのは、義時も殺していたら、公暁は将軍になれたのか???


第十一章 承久の嵐 北条義時の場合
実朝暗殺は、勝ち負けの結論を付けにくい!!
ただ将軍の後継の問題がある!
一旦諒解しておきながら難色を示す!!
人質みたいなものだと!!

後鳥羽上皇は反撃に出る???
水練、乗馬、刀鍛冶に力を入れる!
やる気満々である!!
皇子は貰えないが、九条道家の子、三寅を将軍にする!

後鳥羽上皇は根回しする!
◇ 独自の武士 西面の武士を集める??
◇ 寺社を味方に引き入れる
東国攻撃の準備はそろう………

◇ 1221年 行動に移す!!
鎌倉は政子が将軍代行である!!
後鳥羽から義時追討の院宣が発せられる!
後鳥羽は自信の持ち過ぎか???

鎌倉では三浦義村が、義時に書状を差し出す!
京にいる弟胤義からである!
「義時誅すべし 恩賞は望みのままだと」
ここが勝負の時か???
が義村は危うさにかけたりしない!!
ましてや義村も東国の武士である!!
政子が宣戦の檄を飛ばす!
「迎撃か? 出撃か?」
ここらは説が色々あるが、出撃に決まる!
泰時が大将である!!
が勝負はあっけない!!
西国武士は逃亡する!
後鳥羽上皇は全面降伏である!!
義村の弟、胤義は自害する!
◇ 御家人で西国に付いたものはほとんど斬られる
◇ 後鳥羽は隠岐へ
◇ 順徳上皇は佐渡へ
◇ 土御門上皇は土佐へ

三上皇配流で国家百年の基礎を固める!
北条VS三浦の決着は、1247年!
その十数年後に蒙古が来襲する………
恩賞で苦労することになる!!
北条も風化作用が起こる………


あとがき
ここで私は、大小いくつかの作品で扱ってきた鎌倉時代に対する一つの決算書を書いた!!

 

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