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2021年11月 8日 (月)

本・中国が抱える9つの国際問題 ①(2021/3)・宮家邦彦

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尖閣諸島・南沙諸島・米中貿易摩擦・アフリカ問題・インド国境問題など、
中国が抱える9つの国際問題を客観的に解説する!
現代中国の問題点とは?“基本中の基本”から“国際法”まで網羅!
客観的な視点で理解する「現代中国論」
ひと目でわかるデータと図版を多数掲載!


宮家邦彦である!
中国の問題点を解説する! ファンなので大変楽しい!
特に最終章は興味深い!!
内容は下記の通りである!! ① ②と分けて紹介する!!



はじめに
第1章 尖閣諸島
第2章 南沙諸島
第3章 ウイグル自治区
第4章 米中経済戦争
第5章 アフリカの脱中国


第6章 香港国家安全法
第7章 台湾問題
第8章 インド国境線
第9章 オーストラリアとの問題
最終章 総論:今の中国と1930年代の日本の比較


はじめに
中国が抱える9つの国際問題を客観的に解説
歴史的経緯、法的側面と今後の見通しを概説する!
最終章で、1930代の日本と現在の中国を比較する!!


第1章 尖閣諸島
現在、既成事実を、毎日侵入している!
既成事実を作ろうとしている!!!
台湾の防空圏侵入もある!
中国の核心的利益?????
竹島は韓国が譲ることのできない領土か???

国際法上の領有権の主張の根拠は??
◆ 売買、交換、割除など譲渡による
◆ 無主地の先有、土地の拡大による添付、時効
◆ 一般に領土を主張するには、古文書や地図の記述や地理的近さでなく
国家が明確な領有の意思を持ち、継続的にかつ平和的に領有主権を行使する必要があると!

中国は、不可分の領土だと!
1971年 ここにガス田が発見される!
それ以降、中国も台湾も領有権を主張する!
1972年 日中正常化の際、
中国 棚上げ
日本 その事実はない!
中国が妥協する可能性は低いと!!

歴史的経緯!
1879年 琉球処分
1885年 尖閣がいずれの国にも所属していないことを確認
1895年 日本の領土に含む
1940年 戦争で無人化になる
1969年 ガス田が発見される
1991年 在米軍、フィリピンから撤退
2008年 中国公船 尖閣へ侵入を繰り返す
2010年 第一次尖閣事件
2012年 国有化
2013年 尖閣は中国の核心的利益の属する
中国は海軍艦艇も侵入させる!
2018年 ペンス副大統領は、尖閣は日本の施政下にあると明言
現在に至る!!

日本の主張は?
◆ 日本固有の領土であることは明らかで、問題はない!
◆ 中国が主張し始めたのは1968年の海底石油の存在からである!

中国の主張は??
◆ 中国固有の領土である!
◆ 日本より前に管轄を実施して来た?
◆ 日本とアメリカは信託統治を拡大解釈して、勝手に日本に返却した!
◆ 日本は歴史的事実と国際法理を踏みにじっているが、
地域の平和と秩序を守る能力と自信がある!

棚上げ論争は?
日本は合意していないと!

国際法的に見ると?
中国 大平洋選挙後、中国は自国に返却されたと!
日本 日本に返却されたと!!
要は、地価の石油が問題だった!!!

著者の見通しは??
中国が譲ることは無いだろう!
特に、「海洋強国」に向けた長期戦略を立てている!
侵入する船も強力になって来ている!
アメリカも状況に応じて態度は変わる???
中国は「力の真空」を突いて、実効支配の機会を探ってくると???


第2章 南沙諸島
南シナ海は、中国南部、フィリピン、ベトナム、マレーシア、ブルネイ、
インドネシア、シンガポール、タイ、カンボジアに囲まれる!

西沙諸島の領有権主張は?
台湾、ベトナム
南沙諸島は?
台湾、ベトナム、マレーシア、フィリピン、ブルネイ

歴史的経緯は?
1935年  中国も実効支配出来ていない
1947年  11段線
1953年  9段線
1950年代 フランス撤退 「西沙諸島」の半分占拠
1973~74年 ベトナムからアメリカ撤退 「西沙諸島」の全体占拠
1980年代 ソ連べトナム撤退 「南沙諸島」の6ヶ所占拠
1991年  アメリカのフィリピン撤退 その後
こう言う「力の真空」が発生するたびに中国が進出する!

2014年  人工島建設を加速
「航行の自由作戦」
2015年から現在までお互いにけん制し合っている!
軍艦の航行、防空識別圏への侵入!

2014年 フィリピンは南シナ海の中国の活動について提訴する!
2016年 中国の主張には根拠がないと!!
① 歴史的権利については根拠がない
② 海洋資源を歴史的に、排他的に管轄した事実はない
③ 9段線の中の歴史的権利も根拠がない!
フィリピンの主張を全面的に認めている!!
この本では出て来ないが、この裁定を「ただの紙切れ」
と言ったのは、王毅外相!!!

著者の見通しは??
この争いは長期化する!!
中国はより強硬になり、妥協する
その中で偶発的な事件、衝突もあり得る!
「力の真空」を突いて、中国は実効支配拡大の機会を探る!!


第3章 ウイグル自治区
インド、パキスタン、アフガニスタン、タジキスタン、キルギス、
カザフスタン、ロシア、モンゴルと国境を接している!
国土は日本の4.5倍!

ウイグルについては、福島香織の本が詳しいと思う!!
自治区とは言いながら、植民地と思える!!
何でも同じこと言う!
◆ 中国の核心的利益
◆ 歴史の改ざんは許さない
◆ 断固拒否する
◆ 火遊びは許さない

ウイグルは19世紀後半に清の直接統治が始まった!
歴史的に見れば中央アジアの国である!
ウイグルは中華文明に抱かれる形で発展した???
現在は強制収容所を職業訓練所と言う!!
イスラムの信仰の自由は確保されている???

ここを、テュルク系イスラム教徒の国とみるか、
中国少数民族の自治区と見るかで歴の判断が180度異なると!!
1884年に清朝の「新疆省」が置かれる!
ここまでは良いが、古代からは幾度も滅びて栄えている?
遊牧民?
交易により栄える??
モンゴルにも属している!
清も辛亥革命で滅びて、中途半端な状況になる!
中国もまとまっていない!!
1944年~46年は、「東トルキスタン共和国」が出来る!
1949年 国共内戦で共産党が勝ち、新疆は中共に帰属する!
現在まで帰属している!!

東トルキスタンの主張は?
要は、新疆ウイグルと呼ぶ地域は、「東トルキスタン」である!
中国の歴代王朝も、「西域」と呼んでいた!
マニ教、仏教、景教、イスラム教を受容し独自の文化を発展させた!
1911年 辛亥革命で清が滅びる
1931年 独立への蜂起がある
1933年 「東トルキスタン・イスラム共和国」の独立が宣言される!
1934年 独立を維持出来ない
1944年 テュルク系民族により「東トルキスタン共和国」の独立を宣言
1949年 中華人民共和国により「解放」される!
1954年 新疆ウイグル自治区へと名称を変える!

現在は漢族への同化政策が進んでいる!!
「再教育収容所」で100万人が拘束されている!

1997年 大規模な官民衝突
2014年 襲撃、爆破事件が発生
2016年 チベット弾圧に陳全国が使命される!

中国の反論??
◆ なんでもそうだが、古代から中国領土だと!
◆ テロは、事実をもとに司法が取り締まっている
◆ 容疑者で中心的人物は厳罰処分する
◆ 罪を認めた者、軽い者、未成年者には考慮する
◆ 国際社会の一員として国連を支持する!
◆ 「国連グローバル・テロ対策戦略」の全面的な実施を推進して行く???

ウイグル独立派は「東トルキスタン」と言う国が存在したと!
中国は否定する!!
国家承認には、領域、住民、実効支配の国家の三要素が必要である!
これは難しい?? どちらともいえるのか??

著者の見通しは??
現在は、人権問題が大きい!
池上彰がよく書いているが、中国は小国を手なずけている!
国連はじんこう100万でも14憶でも1票は1票である!
人権に対しても非難する国が23ヶ国でも、支持が54ヶ国ある!
同化政策が進んでいる!
福島香織によれば、
出生もウイグル人同士の子供が生まれないようにしている!
言語、宗教の弾圧も凄い?
なんせ悪魔のような男、陳全国がチベットに次いで弾圧している!!
「ウイグル族の文化と言語」が尊重される自治区になるのは、時間がかかると!!


第4章 米中経済戦争
2018年 米中貿易戦争!
アメリカは、中国に追加関税をかける!
トランプ大統領である!
報復関税をかけあう!!
現在休戦状態にある………

中国は20年前から問題になっている!
貿易赤字、保護関税、技術移転の強要、知的財産の権の侵害、
非関税障壁、サイバー攻撃、農業の市場開放………
中国に公正で相互尊重、国際ルールに従うことを求める!
経済侵略、不公平貿易、知的財産権窃盗、国家資本主義と非難する!
1990年代の中国の経済規模はアメリカの1/10!
2010年は1/2、2049年までには追い越す!

歴史的経緯は???
1770年代~1972年
独立直後のアメリカの最大の貿易相手だと!
それが衰退し、1972年に貿易が始まるが、赤字が続く!

2001年 中国はWTO加盟!
世界の輸出シェア 2001年6%から、2017年16%に拡大!
輸入は、2001年5%から、2017年13%に拡大!
アメリカの中国からの輸入は、
1990年 3.1%
2000年 8.2%
2017年 21.6%

トランプ政権は新たな貿易交渉に入った!!
2018年から2020年の貿易摩擦がある!
読んでいると、嫌になるが面白い!
要は中国は何をしているのか分からないと!!!
窃盗団だと?????

アメリカの主張は?
◆ 経済貿易問題
① 差別的な関税と対米貿易赤字
② 中国進出企業からの強制的技術移転
③ 中国企業の補助金などの産業政策
④ 不十分な知的財産権保護
⑤ 非関税障害
⑥ 人民元の為替操作

◆ 政治問題
① サイバー攻撃
② スパイ活動
③ 選挙介入
④ 情報統制で人権を抑圧する管理社会、監視社会
⑤ 地下教会の取り締まりに、新疆ウイグルの再教育キャンプ
⑥ 債務の罠、借金漬け経済支援
⑦ 南沙諸島の人工島の建設

中国の反論は??
① 貿易摩擦はアメリカが引き起こした
② アメリカは不誠実であり、米中経済貿易が頓挫した責任は、アメリカにある
③ 中国は誠実な協議の立場を堅持している! 中国は譲歩しない

アメリカは中国が不合理な政策を行っていると!
WTOに提訴するが、中国も逆に損害を受けていると提訴する!

著者の見通しは??
1970年代の日米摩擦は??
この時は同盟国同士の経済の話である!!
しかし現在は安全保障上の対立でもある!

大統領は、トランプからバイデンに変わる!!
中国との競争に打ち勝つためには、まず経済の立て直しが不可欠だと!!
この争いは長引く!!!


第5章 アフリカの脱中国
中国の投資が増加している!
が「債務の罠」に陥る国が増えている!
21世紀になり中国のアフリカ進出が加速している!
全地球規模での資源確保、分散確保が目的である!
その資源を輸出するための、港湾、鉄道、道路、住居、
電力のインフラ整備も行う!!
中国の労働の受け入れ先であり、消費者市場を確保する!
現地に金が落ちない!
アフリカに還元されずに、対中債務だけ増える!
新植民地主義、新重商主義、第二の中国大陸とも言われる!
港湾設備は軍事的に使われる!
中国はアフリカの政府と交渉する!
それを選んだのは国民である!
アフリカの国民のために援助している!
腐敗した政府や当局者に資金は流れていない!
「一帯一路」の地域でもある!
融資の条件で、鉱山など戦略資源を担保にする!
ただの分けがない!!

1956年には、国内が逼迫するにも関わらず、
タンザニア・ザンビア間の鉄道を建設する!
アフリカ協力フォーラムを建設する!
無償援助、無利子借款、有利子の優遇借款………

アフリカの主張は?
援助は、中国に一方的に有利な「利益追求型」になっている!
採算度外視の慈善事業ではなく、中国の財・サービスの輸出を促進し、
生産、労働力のはけ口となり、外貨稼ぎの手段となっている!!
支援額の巨大さ、金利の高さ、返済期限の短さは厳しい条件である!
隠れた債務条項もある???
鉱物資源により返済、港湾の使用権譲渡などの条件がある!

これらに対して、中国側もある程度の配慮をしなければならないようだ!!
あまり効果はない???
アフリカの対中債務は巨大である!
利払いも多い!!
が、中国のインフラ投資は速い!
政治体制への制約がなく、実行も早いと評価もされる??
が事実上の「植民地主義」「債務の罠」である!!

著者の見通しは??
最初は採算度外視で始まったが、中国に有利な契約になっている!
ひも付き融資、一括請負で中国企業が契約する!
大規模なインフラをつくり、ドル建て契約である!
投資先は貧しい国が多い!
不良債権が拡大し、回収が困難になっている?
アフリカの経済の回復は遅い………
中国の援助も曲がり角に来ている????

 

中国が抱える9つの国際問題 ①・宮家邦彦

 

 

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