
どこにでもいそうな凡人が、いかにして「世界一の権力者」に仕立て上げられるのか。
鍵を握るのは政策ではなく、選挙参謀の戦略である。
誹謗中傷、あら探し、映像トリック等何でもあり。
テレビ時代のアメリカ大統領選挙は、メディアを駆使した壮大な足の引っ張り合い、
ネガティヴ・キャンペーンの歴史だった。
アイゼンハワー、ケネディからレーガン、ブッシュ・ジュニアまで、
その情けなくも恐ろしい舞台裏とは。
本の整理をしていたら出て来た本である!
これをアップしていたが、読み直して再度アップする!!
考え方の変わってきている………
タイミング的には良い本である!
オバマ、クリントン、トランプはない…………
あればもっと面白いのにと思うが…………
現在のトランプを見ていると、
著者の考えの延長線上にあるのかと??
内容は下記の通りである!!
序 章 いかにして凡人が「世界一の権力者」となるのか
第1章 凡庸なるブッシュの精密選挙マシーン
第2章 アイゼンハワーの新兵器
第3章 最初のテレビ大統領ケネディ
第4章 ジョンソンの最も汚い「ひなぎく」
第5章 負け犬ニクソンの大変身
第6章 カーター旋風の正体
第7章 バッシングを追い風にするレーガン
第8章 ピンポイント・ネガティヴのブッシュ
終 章 テレビ選挙は変わるのか
あとがき
アメリカ大統領選挙のシステム
テレビ時代のアメリカ大統領選挙年表
引用文献
主要な参考文献
序 章 いかにして凡人が「世界一の権力者」となるのか
2004年発行である! トランプVSバイデンにも通じている話である!
世界を決める大統領に幻滅を禁じ得ない?
ただの凡人にしか見えない!!
ネガティヴキャンペーン!
テレビ討論!
著者言う! これほど低劣になったのは何故か?
勝者は、狡猾で陰険で、鼻持ちならない参謀を手足のごとく使える人間だと!
予備選は、アイオワ、ニューハンプシャーから始まる!
第1章 凡庸なるブッシュの精密選挙マシーン
2000年 ブッシュ・Jrとゴアである!
要はどちらが鳴ってもおかしくない選挙である!
フロリダの票が問題になる!
フロリダ知事は、弟である! 早々と不干渉を表明していたが………
ブッシュ 50,456,169 271
ゴア 50,996,046 267
フロリダは25人である! ゴアに行けば逆転する!
ゴアは54万票上回ったが……… 果たしてこれが差になるのか?
ブッシュ陣営は、サブリミナルまで使ったといわれる???
「思いやりのある保守主義」「気さくなおっさん」
ビル・クリントンは民主党の医療・環境の政策から経済に変えた!
ブッシュ・Jrはテキサスの知事を務めていた!
その時に、教育、青少年犯罪、福祉の改革に取り組んでいた!
ヒスパニック系、黒人、女性からも支持を得ている!
にもかかわらずに、キリスト教右派、伝統的共和党にも支持される!
予備選の相手は、マケインである!
英雄である! ベトナムで捕虜になったが信念を貫いている!
お互いに、ネガティヴ・キャンペーンを行う!
国民は気まぐれなのか??
同じようなキャンペーンであったが、マケインはやりすぎと思われる!
マケインは失速する………
ゴアはスローガンに「繁栄の後継者」ではなく「家族のための戦い」で臨む!
ブッシュ・Jrは発言に問題がある!
しかしそういう人間と、支持者は理解している………
討論会もゴアは勝つが、ものものハードルは低い!
なので逆に善戦したと思われる???
結果はブッシュ・Jrが勝つが、これは名勝負か、凡戦か???
かっての大統領は、卓越した見識と指導力、信頼と尊厳の対象ではなく、
隣にいる、気さくなおっさんが良いのか?
親しみがあるのかが、政策ビジョンより優先される………
プロのゴアより、夜のトークショーの司会者が似合うブッシュ・Jrが好まれる??
第2章 アイゼンハワーの新兵器
1952年 アイゼンハワーVSスティーブンソン
アイゼンハワー 34,075,529 442
スティーブンソン 27,375,090 89
ここは差があった!
この時はテレビ・スポット・コマーシャルが武器になる!
これに対して、スティーブンソン批判的だった………
テレビコマーシャルの第一人者を使う!
アイゼンハワーは32の政策で争う???
これを3つに絞る!!
朝鮮戦争、物価、汚職である!!
詐欺行為?? まずアイゼンハワーの答えがある!!
これに合わせて質問をする!! やらせか??
選挙コマーシャルの哲学???
① 長々と話しても無駄である! 人は一部しか覚えていない!
② 複雑なものを伝えようとしても無駄である!
人は単純なものしか理解出来ない!
つまり、コマーシャルの応用である!
① 要点をまとめ、繰り返す!
② 映像を効果的に使い、分かりやすく説明する!
「ノーリスク戦術」
テレビ番組が見られることによって、コマーシャルも見られる!!
だからそう言う番組にコマーシャルを出す!
みんな同じことを考えると思うが………
選挙コマーシャルが政治を変える???
昔は、政治討論会が一大イベントである!
しかし、人はそんな長時間、耐えられない!
演説会場で、いかめしい顔付で雄弁に長々と政見を語る候補者ではなく、
テレビ映りの良い、手短に喋れる候補者が有力になる!
それまでは、密室で候補者が決められていたが、予備選が有効になる!
選挙キャンペーンは、広告キャンペーンになる??
広告マンが主導権を握るようになる………
第3章 最初のテレビ大統領ケネディ
1960年 ケネディVSニクソン 差なんてないに等しい!!
テレビ討論会が勝負を決めた???
この討論会をラジオで聞いた人は、ニクソンの勝ちと判定した!
4回予定されていたが、最初で決まってしまった?
ケネディ 34,220,984 303
ニクソン 34,108,157 219
当時、クイズ番組でやらせがあった!
先に答えを教えたりもしている!
結局これがニクソンをためらわせる??
しかしケネディは遠慮がない! 使う!
親父の財力もある!!
ケネディは付き合いも良くない!
若い候補者であるが、予備選から勝ち上がる!
ニクソン 「ニクソン、アメリカに答える」
ケネディ 「素直な語りかけ」
ニクソン陣営は最終段階で集中豪雨のように広告を流す………
ケネディは、カトリックで問題がある??
テレビ業界が、クイズ番組でのダメージから脱出するためにテレビ討論を提案する!
ニクソンは油断があった??
こんな若造に………
テレビ討論は、テレビ選挙の最終兵器になる???
「政治家で重要なのは、中身より見かけだと」
1960年の大統領選挙は、アメリカの政治と政治家を変えた分岐点である!
第4章 ジョンソンの最も汚い「ひなぎく」
1954年 ジョンソンVSゴールドウォター
ケネディ暗殺後、大統領になったジョンソンの選挙である!
ジョンソン 43,127,041 486
ゴールドウォーター 27,175,754 52
もっとも汚い選挙戦と言われる!
「ひなぎく」
核のスイッチを押す! 誰が???
誰とは言っていない!!
見た人が、ゴールドウォターと勝手に思い込む!
そう思わせるものがある………
核戦争で世界はどうなる??
ゴールドウォ―ターは、極端な政治家と言われる!
① 国民が国をあてにするので社会保障を見直す!
② 敵に対してもっと断固たる態度を取るべきだ!
この極端が、尊敬に変わるのを恐れる??
この広告を考えたのは、音響係で生粋の広告マンではない!
都市を音楽で表す??? 風景ではない!
才能はある???
「注射理論」 注射のように即座に効果がある!
「最小効果理論」 メディアは好きなものは好きの出来るが、
嫌いなものを好きには出来ない!
見る人に、知性があるかどうかは分からないが、ないと思っている!
自分の好みと考えは持っている………
そこを突く!!!
ゴールドウォ―ターはロックフェラーと候補者を争っていた!
この時に、ロックフェラーが自分の弱みを隠すために、
ゴールドウォ―ターにネガティヴキャンペーンを行った!
それが核のスイッチを押すことのようだ………
ジョンソンは漁夫の利を得た!!
ゴールドウォ―ターは、直ちに反撃すべきだったと!
現実に、現状に合わせて自分が変わらなければならないと!
好き嫌いでも、正しい間違っているは関係ない??
「独白」型政治家を絶滅させた………
第5章 負け犬ニクソンの大変身
1968年 ニクソンVSハンフリー
負け犬、ニクソンの復活である!! が差はない???
ニクソン 31,783,783 301
ハンフリー 31,271,839 191
ニクソンは前回のケネディに負けたのがこたえている!!
予備選は、ロックフェラーとレーガンである!
レーガンはカルフォルニア州の知事になっている!
ニクソンのテレビ映りの分析から始まる!
ニクソンは相手がこけてくれたみたいである??
民主党は、ジョンソンが出馬をあきらめて、
副大統領のハンフリーが候補者になる!
ニクソンもハンフリーも徹底的な戦いはなかったようだ………
分かっていることである! 重点州である!
一 全力投入
二 相当努力する
三 楽勝の州
ここから期間と金額を割り振る!!
ハンフリーはジョンソンと手を切る!
自分の色を出す!!
そうして、ニクソンの副大統領候補を攻撃する!!
大統領に何かあった時、あの副大統領でいいのですか???
これも汚いキャンペーンと言う………
コマーシャルによってイメージは変えれる??
が変えたからと言って大統領になれるかどうかは分からない?
指導力は金では買えない!!!
1972年 ニクソンVSマクガヴァン ニクソン圧勝である!
ニクソン 47,168,710 520
マクガヴァン 29,173,222 17
第6章 カーター旋風の正体
1976年 カーターVSフォード
番狂わせである!!
カーター 40,825,839 297
フォード 39,147,770 240
カーターは周到に用意する!
予備選の1年前からアイオワに浸透する!
名簿を集めて、アイオワの行事に参加する!!
ここで勝ったことで注目される!
そのままの勢いで進む!
民主党の他の候補者を引きずり下ろす!
メディアも問題であるが、アイオワの勝利を重要視する!
対して影響のある州ではないと???
そうしてカーターに作戦を狂わされて、脱落する………
勝てばメディアも注目する!
アイオワ、ニューハンプシャー、そしてフロリダで僅差で勝つ!!
アメリカは自分が投票した票が、死票になるのを嫌がる!!
ニクソンが辞任して大統領、プロの政治家に失望している!
そんな時に、カーターは新鮮に見えた???
一方フォードは有利である!
であるから緊張感が薄れて、レーガンに追い上げられる!
現職という立場からすると、負けている………
「バラ園作戦」
フォードは大統領だと支持されるが、候補者だと支持率が下がる!
それで、バラ園、ホワイトハウスに籠ることになる!
ここでカーターは失速する…………
フォードも要らんことをしなければよかったのに………て
テレビ討論会を実施する!
この発言「東欧をソ連から解放したのは自分」を、メディアが取り上げる!
プロの政治家は権謀術数に生きていると思われ、カーターに流れが行く………
旋風を起こしただけでは大統領になれない!
偶然のツキの要素が必要である!!
カーターはまれな例なのか????
第7章 バッシングを追い風にするレーガン
1980年 レーガンVSカーター 化けの皮が………
レーガン 43,901,812 489
カーター 35,483,820 49
1984年 レーガンVSモンデール
レーガン 54,455,472 525
モンデール 37,577,352 13
レーガン2期目である!
ブードゥー教祖レーガン?
レーガノミクス?? ブードゥーミクス???
要は、ブードゥー教並みの論理性しかないと??
ちょっと馬鹿にしてはいないかと!!
レーガンは4年間何もしていない?
イメージを作っていると???
失業率は改善されていない!!
しかしどんな批判も、
テレビ映像が違うことを放送していたら、
映像が信じられると!
レーガンは大統領としては買われていない!
良いおっさんとしてか??
史上まれにみる好感度大統領であると!!
カーターを破った時である!
フォードの「バラ園作戦」をまねている!
それをテレビ討論におびき出す!!
応じたくないがカーターは応じる!
この時に、カーター側は問題の想定集を持っていた!
レーガンはそれを手に入れて討論に臨む!
誰が渡したのか???
カーターは、イランのアメリカ大使館の人質奪回に失敗している!
指導力がないと思われている!!
一般国民は、理解の難しい政策課題より、
誰が勝ちそうかと言う分かりやすい内容を歓迎する!!
しょせん政治はゲームなのだと!!
他人事である!!
なのでレーガンが2基も務めれたと!!
トランプもか???
第8章 ピンポイント・ネガティヴのブッシュ
1988年 ブッシュ(パパ)VSデュカキス
ブッシュ 48,882,808 426
デュカキス 41,807,430 111
この時はひどかった??
囚人を一時釈放して雑人を行う!
マサチューセッツ州で、デュカキスが知事を務めていた!
実際は、前任者の共和党知事が定めているが、
まるでデュカキスの責任のように言われた!
これにみんな飛びつく!!
デュカキスは人格者か??? 王道を歩む!!
マサチューセッツ州の財政を立て直している!
ネガティヴキャンペーンを打たずに、業績を誇示せず、
泥試合せずに、自分が正当、必然的なものだと印象付ける!!
デュカキスは予備選の候補者をネガティヴキャンペーンしなかった!
脱落した候補者の支持者は躊躇せずにデュカキス支持に回った!
選挙資金も豊富である!!
これに対して、
ブッシュ(パパ)は、ネガティヴキャンペーンしかなかったと!
レーガン政権の後始末がある!!
イラン・コントラ事件
ホームレスに貧困
水質汚染
ブッシュ(パパ)と、トランプがダブって見える!!
デュカキスへのネガティヴキャンペーン!!
精神病??
マッチポンプである! 自分で噂を広めている!!
そして否定している!!
こうなると、ブッシュ(パパ)は最低に見える!!!
実際のそうなのか??
テキサスの海岸の汚染に目をつぶり、ボストン湾の汚染を責める??
なりふり構わずである!!
しかし先手必勝である!!
ブッシュ(パパ)の副大統領候補を攻める!
確かに大統領に何かあれば副大統領が大統領である!
デュカキスもネガティヴキャンペーンに転じるが、ブッシュの方が先を行っている!
何故こうなったのか?? ブッシュ(パパ)の方が賢いからか??
① 常に先制攻撃をかけた!
② デュカキスは王道作戦を止めなかった?
③ ブッシュ(パパ)の対応が早かった?
④ 死刑囚と言う決定的なネガティヴキャンペーンがあった!
エリートは思った通りにならないと弱い!!
打たれ弱い???
もはやネガティヴキャンペーンなしでは戦えない!
先手必勝!! 先に仕掛けた方が有利である!
後手ではどうしても勝てない!!
この選挙、もっとも汚いと言われているが、そうでもないだろう………
王道だけでは勝てないと!!
大統領も人格、その地位にふさわしい人間が選ばれない??
1992年 ブッシュ(パパ)VSクリントン
ビル・クリントン 44,909,806 370
ブッシュ(パパ) 39,104,550 168
2期目にも、クリントンの徴兵忌避問題を討論会で攻める!!
「またか」 やりすぎと思われる!
ブッシュ(パパ)が勝てなくてよかった!!
終 章 テレビ選挙は変わるのか
政治を直視したい人はいない??
大統領の基準は???
自分たちの問題を理解し、気にかけてくれるているか?
好き嫌いではないと!!
夜のトークショーの司会者みたいなものである!
テレビは重要である!!
ブッシュJrは、パパのおかげでベトナム行きを免れていながら、
アメリカ兵を、イラン、アフガニスタンに派遣し、
兵士だけでなく原住民も殺した!
それに目をつぶっている??
インターネットは重要になる!!
現になっている!
トランプ大統領はツイッターで好きなことを言っている!
フェイクニュースもあると!!
あとがき
テレビ時代に力をふるう政治家は、テレビに適合していると!!
アメリカ大統領選挙のシステム
テレビ時代のアメリカ大統領選挙年表
引用文献
主要な参考文献
中傷と陰謀 アメリカ大統領選狂騒史・有馬哲夫
最近のコメント