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2016年10月 4日 (火)

本・篝火「雲悠々」(1990/1)・尾崎士郎

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言わずと知れたブックオフで購入した本である。
篝火は尾崎士郎の全集で読んでいる。これもブックオフで105円だったと思う。
が衝動買いは趣味である。
但し単価は知れている。今ではコンビニのコーヒーの値段である。
光文社の文庫本である。
「篝火」は関ヶ原の合戦の西軍の関ヶ原への移動があり、目印が篝火である。
文庫本には2話入っている。
その内の一つが、「雲悠々」である。これは面白い!!
関ヶ原の合戦後である。
著者は石田三成を書いているが、そのまわりの人間を書くことによって本人を際立たせている??
そう言う感じがする。
関ヶ原の敗戦後の物語である。
石田三成同様、前田慶次郎、後藤又兵衛、立花宗茂らが狂言回しで登場する。
敗戦後の、三成、小西行長、安国寺恵瓊が捕えられる。

この物語では、大谷吉継は首になって家康の前に出される。
(これは止めて欲しい………)
三成は地元の百姓にかくまわれる。
娘もいる。
匿えば村全体に迷惑がかかる。
つき出せば褒美が貰える。
がかばう!
三成も状況が分かる。
嫌がるが、田中吉政に訴えさせる。
そうして捕えられる。
行長は坊主につき出されたようだ!
伏見城で戦死した鳥居元忠の息子が担当する。
恨みはあるが、公平に扱う!!

大津の本陣に伺候する諸大名のみせしめの為に、三成を門前の前に畳をひき座らせる。
その時の情景は、「司馬遼太郎 関ヶ原」が詳しい。
この時、黒田長政が三成に羽織をかける。
後世への演技である。
この作品でもそうあるが、三成は長政にアドバイスする。
恩賞では、筑前一国を貰うようにと!
実際貰うが、四国で二国か、筑前一国を言われたようだ。
三成は、博多の重要性を理解している。
長政はうなずき了解したと! こういう場面は好きである!!

家康に望みを聞かれて、もう一度関ヶ原で戦いたい!!
三成の胴体は紫野大徳寺の円鑑国師がひそかに貰いうけて、寺に埋葬され影塔が建てられた!
そこに娘が手を合わせている。三成に突き出すように言われた百姓の娘である。
居合わしたのが後藤又兵衛である。分けありと見抜く!!
こう言う場面も好きである。
それよりこの墓には一度行かなければならない!
京都と言えば奥さんが直ぐに行くだろう………

前田慶次郎と後藤又兵衛が語り合う! この組み合わせが面白い!!
太閤が、天下を窺うやつは、黒田官兵衛と真田安房守と言った??

昌幸はどうなのか??
その昌幸が、死ぬ前に信繫に徳川を破る秘策を言う!
信繫では無理と言う!
才能はあるが、名前が知れていない!
それが致命的である!
そこで終わるが、面白い本である!
時代小説を又読んで行きたい!!

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